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冒涜的な魔王の種は今日も今日とて生き延びる  作者: はじめ おわり
第七章 狂季愁豪理不
353/402

始まる。そして終わる。

4...って無理だなこれ



諦めて4月に回すか。いや頑張って1日に2話出すつもりで動きましょう。

「行け」

「わー!」

「ごーごーごー!」

「しねしねー!」


 波のように押し寄せていく雛。



 数はとんでもないことになっているわけで、だからこそそこら辺の魔獣なら押し潰せたのだ。



 だが。



「その程度?私のこと、相当安く見てる?」



 腕を一振りすると、雛達の動きが遅くなる。



 それも見てわかるほどに。時が止まったか、あるいは相当粘性の高い液体にどっぷりと浸かっているか。



 流石に動けなければ攻撃もできない。荒波は静かな海へと変わった。



「...時か」

「大当たり。私はこの世界でも数少ない<時属性>の使い手。そして同時に...」



 言葉と同時に<魔法陣>が現れる。



 。水よ

 。集まりて、列をなせ

<圧水(ヒドロ)>

 」



 <詠唱>も同時に使用してくるか。魔女の中でも相当強いな。



 なんて事言って、なんで<詠唱>と<魔法陣>を同時に使用するのかわからないんだけどね。ハハ。



「子らよ」

「はーい!」



 たくさんの雛が集まって壁を形成。



 流れ溢れる水はこちらに当たらなかった。だが。



 ...水は止まることを知らず、どんどん部屋に溜まっていく。



「ほう」

「すごいでしょ、普通じゃこんなに液体は出てこないわ。例えあなた達がどれだけ化け物であろうと...」



 ーーーーーーーーーーーー


<タイム・レス>


 13700/13700


 ーーーーーーーーーーーー



「溺れると死ぬでしょ?」

「さて、どうでしょうね」

「<遅延(ロース)>」



 全体にかかるのか、波動のようなものが空間を包む。もちろん避けることはできない。



 ...遅いな、動きが。名前の通りものすごく遅くなっている。



 足が動かない。水が増えて抵抗が大きくなっているのもあるけど、ってこれ水じゃないな?



 ただの水はここまで重くない。油まみれとは違うけど、それと同じくらい重い...






「違うぞマリア。これはただの水でも油でもない。生物だ」



 え、生物?



「よく見てみろ、少し動いていてる。時間鈍化の影響でその動きもほぼないがな」



 本当かな。ちょっと凝視。



 ...



 ...動いている、か?波のようにしか思えないけど。



 規則的ではないけど生物的でもない。意思がないのかな。



「あら、そこまでわかるの。でももう無駄よ、あなた達化け物はもう動けてもノロマ。どう足掻いても何とかする前に溺れて」

「ん?別にこれくらいはどうということはないが」



 ぴょんぴょこ跳ぶアイホート。その見た目でジャンプできるんですね。



「そこまで足腰が弱いわけじゃないぞ」

「...え、え...ええ?」

「そこまで驚くことはありません。強くなれば強くなるほど、時間操作系統の攻撃に対する対策は必至ですから」



 あ、母様も動くんですね。そこまで絶望を与えなくてもいいのに。



「い、いやまだよ。こいつらが増える時間は加速していく、あなたたちにはどうすることも」

「そうだな。雛は動かん」



 雛はもうずっと動きが止まっている。



 おそらく動けないことがわかっているため、動くことを最小限にしているんだろう。エネルギーを使わないように。



「だが...イゴーロナクは動く。だろう?」

「もちろん」



 あ、僕らも動けるんですね。



「私はあまり対策をしていませんから、鈍足を含めた速度で行動しているだけですよ」



 それはそれでおかしいのですけど。え、僕たちってそんな身体能力高かったでしたっけ。



「あまり、です。もっと言うと、ティンダロスらに対する対策だけはさすがにやっています。奴ら、時間に触れればすぐに来ますからね」

「我らほど上位の存在ともなれば、猟犬だけでなく王も出動する場合がある。全ての存在が扱うわけじゃないが、時間を操作する方法は多岐にわたる。対策を行わなければあっけなく敗北することをお前は知っているだろう」



 あー、確かにそうですね。



 殺人鬼が時間停止してきた時、初見はガチで死にましたからね。



 クタニド様が生き返らせてくれたからこそ、いま僕はここにいますから。



「そういうことだ。我らに時間操作が効かないのは、ほとんどの場合そいつらのせいだと思って構わない」



 そんなこと言っているうちにも、水位は上昇していく。



 しかしその水ではない生物は結構ブニブニしているらしく、高速で足踏みしていれば中に落ちないらしい。



 ...ブニブニ。そうかブニブニか、となるとこいつらの正体は<スライム>?



「そういうことです。そこまで理解できたのなら、子でも理解できるでしょう?」



 流石に理解させてもらいました、母様。



「ではやりなさい。<解>」



 と、おお。速度が元に戻った。



「な!?」

「これなら動けます」



 よーし、ショゴスも万全だ。



 ほんじゃあやっちゃいましょうかね。ショゴスの本懐。



 左腕を液体に浸ける。瞬間、周りの<スライム>が消滅する。



 それと同時に左腕が膨張していく。文字通り、周りの<スライム>で自らの肉体を形成し始める。



「何を...」

「最近ろくにご飯を食べてなかったいませんでしたから。久しぶりに夜ご飯にしましょう、ショゴス」

「はい」

腹が減っては何とやら

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