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50/179

50 見た目は子供、戦闘力は大人(以上)!!

は、初めて一日で1.000pv突破しました……。

びっくりです。でも嬉しい(*´∀`*)

お腹いっぱいになり、次の目的地をどうしようかと悩んでいたところで、二人の少年少女に声をかけられた。

見た感じ男の子の方は魔人で女の子の方はエルフかな。歳は10歳くらいだろうか。迷子かもしれないと声をかける。


「どうしたの?」


「ねえ、一緒に遊ぼ!!」


まさかの遊びに誘われた。ああ、そういえば私、まだ外見は10歳そこそこだ。この子達からしてみれば同じくらいの年頃に見えたのか。まあこっちの世界で言ったら何歳だ? えーと、、1、2……12歳か! 中学生くらい?


こっちこっちと引っ張られていき、ついたのは大きな建物だった。ここは……


「孤児院だな」


横でトウカがぼそっと口にする。

孤児院か。なるほど。だから子どもたちがいるんだ。

先程私達を引っ張ってきた二人の少年少女はこの中でも年長に入るようで、帰った瞬間に多くの子どもたちに囲まれていた。

子供達はというと、どの子のもこれといった共通点はなく、性別はもちろん、種族までまるで違う。

あちらの子は魔人だけど、こっちの子は吸血鬼かな。こっちは龍人。


庭には大きな木が一本だけ生えていて、そこを中心に殆どの子どもたちが鬼ごっこをし始めた。あ、あれ? 私達何すればいいの?

私達連れてきた少年少女二人も何処かに行っちゃったし……、、とすることがわからずにオロオロしていると、向こうの方から少女の方が女性を連れてきた。


ここで初めての大人!! ここでの登場ということはこの孤児院の母だろうか。

私の予想はズバリ的中。


「申し訳ありません!! この子達が勝手に連れてきたと言っていて……。いきなりでびっくりされたでしょう。私はこの孤児院の(ママ)をしています、アイビーと申します。あなた達は……」


といったところではっとなにかに気がついたようだ。


? 私今は足隠してるから文様とか分からないはずなんだけど……。


「あ、あなた、様はトウカ様でいらっしゃいますか?」


まさかのトウカで気づかれた。あ、そっちね。

当の本人も、え、俺? みたいな顔してますけど。


「あ、ああ」


一応礼儀として返す。するととんでもない勢いで頭を下げられ、別の部屋へと案内された。

まあ、トウカも言ってしまえば族長の息子だからな。レーインも族長の娘だし……。もしかしてこの一行は大変な集まりなんじゃないか……?

私は……ゲルさんの何だ? い、居候?




案内れた部屋は客人用に作られたらような小綺麗な部屋だった。

必要最低限のものしかないが、それでも歓迎されている雰囲気が出ていて居心地がいい。


「改めて本当に申し訳ありません。あの子達は同じ年代の子を見つけてはこう遊びに誘いたがるところがありまして……。族長の令息であられるトウカ様だとはつゆほども知らずに……」


またアイビーさんは深々と頭を下げる。


「いや、気にしないでくれ。俺としても孤児院は気になっていたからな」


「左様でございますか……。ところで……こちらの方々は……」


おっと、挨拶がまだだった。これは失礼。


「ミアと申します。見ての通り魔人です。トウカの友人です」


「レーインよ。ミアの親友」


「えーと……、ヴィスタです。よろしくお願いします」


やっぱり挨拶って個性が出るねえ。

基本私は前世日本人って言うこともあって、年上の人に呼び捨てや敬語なしでは出来ないけど……トウカやレーインは生まれながらにして生粋のいいところの子だからな。大人達の方がへりくだって当たり前の世界なのである。それはそれで成り立ってるし悪いとも思わないけど私にはやっぱり抵抗がある。

ゲルさんの横に立っている以上本当はもっと偉そうにしなきゃいけないみたいなんだけど。


「レーイン様!?」


お、やはりレーインはよく知られてる。

私とヴィスタは……まだまだだね。これでヴィスタ様!? とか叫ばれてたら私一人だけ場違いみたいで泣いちゃうよ?


アイビーさんはこの奇妙な一行が予想以上に大物揃いだったことに軽く目眩を覚えているようだ。まあ、、言いたいことはわかるさ。


「……そ、それで、貴方様方は何故このような小さな孤児院などに足をお運び頂けたのですか……?」


「ああ、それはミアに聞いてくれ」


ふえ!? ちょ、いきなり話振らないでよ、トウカ!!

今回は私の出番ないかなーと思ってゆっくりしてたのに……。


「えーと、一番の理由はあの子達に引っ張って来られたからだけど……」


「その説は本当にすみません」


「あ、いや、大丈夫です。あの敬語とかいらないんで楽にしてください」


「しかしそういうわけにも……」


「お願いします」


「では……じゃ、じゃあそう、するわ」


何となく私が大人の人に敬語を使われると緊張してしまうということで敬語を外してもらうことに成功した。ただし私も外さないといけないことになったが……。私にはなしと言うことになったので必然的? に皆にも楽に接することなった。


「えーと……この子達は皆、捨てられた子なの?」


私の孤児院の勝手なイメージとしては育てられなくなった親がそっとおいていくような感じなんだけど……。


「それもあるけど……大体は戦争で親をなくした子がほとんどかしらねえ。見ての通りここには色々な種族の子達がいるでしょ?」


ああ。

ここでは日本と違って人間や天使が攻めてくるのは当たり前なんだ。親が魔界を守るために戦って命を落としていくのも。

唐突に不甲斐ない気持ちになる。


「あと……これは最近の話で関係ないのだけれど、小さい子たちの誘拐が増えているそうよ。あなた達も力は絶対だと思うけど見た目は……子供だから気をつけてね」




この何気ないアイビーさんの一言が天使族の企みに大きく関わっていることはまだ知らなかった。

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