51 冷や汗とお友達になった質問タイム
軽く復習です。多分大丈夫……。
つい先程アイビーさんと別れ、ついでに魔郷ともさよならした。
次の目的地は吸血鬼の洞窟だ。何故そうなったかというと、レーインがいやいや思い出したように話を切り出してきたからだ。
「あのね……とても行きたくないのだけれど、次に行くところは洞窟に行ってくれないかしら?」
珍しくレーインが話を切り出してきた。
洞窟といえば一番有名なのは吸血鬼の洞窟。その名の通り吸血鬼たちが主に村みたいなのを作って生活しているところだ。と、いうことは……レーインの実家になるわけか。
「どうしたの、急に? 行くのは全然大丈夫だけど……」
「それがね……私がミアと一緒に旅に出ることを話したら必ず連れてこいって脅さ……言われてて……」
ああ……、なるほど。
レーイン、母であるイリアスさんをちょっと、、いやだいぶ恐れてるとこあるからなあ。
初対面のときが懐かしい。ツンツンだったのにイリアスさんの一言ですぐに言われたとおりにしてたもん。
で、私達を連れてこいと。うん。めっちゃ言いそう。
「じゃあ道わかんないからレーイン案内よろしくね」
「任せて……」
何気に少しレーインのテンションが低いのはそっとしておいてあげよう。
洞窟につくまでには歩いて軽く一ヶ月はかかるらしいけど、私達は疲れない(訓練の成果)のであるき続けられる。まあだから軽く見積もって一週間くらいでつくらしい。その頃にはレーインのテンションも戻っているといいけど、、。
決して遅くはないペースで歩き、少ししたところでいきなり始まった。私への質問ターイム!!
「そもそも、ミアって何者なの?」
いきなり初っ端から失礼じゃない? ヴィスタ。
何者か一番わかっていないのは正直言って君だが?
「そうだそうだ」
「そうねえ、一番気になるわ」
な、何だと……!? 皆して私の存在を疑っているのか!!
「だって、普通に生活してたら龍の里救えたり闇堕ちの数減らしたり出来ないよ? そもそもの話、何故ゲルディアス様と一緒にいるのかも僕達はよくわかってないのに」
まあたしかにね? ゲルさんの子でもなんでもない私があの城にいるのは端から見ればおかしいのかもだけど! そこはちゃんと仕事して後見してるつもりで……。
この三人に前世の記憶があるって言っても信じてもらえるかすら怪しい。逆に信じたとしてもそれで距離を置かれたりしたらもっと嫌だしな。今はふせとこう。
「私にも色々事情があるの! ゲルさん家にいるのもちゃんと仕事してるから大丈夫だと思うし……。案外私の存在って外に知られてないでしょ」
「まあ、確かに……」
よしっ、ここで納得してくれればこれで終わりだ。
「じゃあ話を変えて」
まだあるんかい!!
ねえヴィスタ。もうやめようぜ? 私、ボロ出さないか変に汗かいてきたんだけど……。
「ミアの持ってる剣って剣なの? 狐なの?」
ああ、これは……宝剣って言ってるくらいだから剣が本体じゃないのかなあ。三人に神様の話してたっけ。うーん。してたな、多分。
「これ、天使族と魔族の宝剣なんだって。ウィスターのほうがアルテ様の、天使界の創造神ね。で、チェスターのほうが魔界の創造神で初代魔王のエレボス様が使ってた剣らしいよ」
一瞬の沈黙。そして信じられないような目で三人は私を見る。
ま、まずいこと言っちゃったかな?
「……らしいよってお前……、なんでそんなもん持ってんだよ……」
「か、神様たちからもらったから……」
「神様にあったことがあるの!? どうやって!?」
あ、神様のこと言ってなかったみたいだ。
ま、まっずーい。さっきからヴィスタグイグイきすぎだし、トウカはなぜか知らないけど眉間押さえてる。レーインは相変わらずだけどちょっとテンション戻ってきたかな?
「もう驚かないって決めていたが……これは無理だな」
「あら? ミアらしくていいじゃない。ちょっと大胆な方が可愛いわよ」
「これをちょっとですませる君もすごいと思うよ……」
はあ、と盛大にヴィスタはため息をつく。
なんかこう……私の周りにいる人達ってため息多くないかなあ。本当に幸せ逃げてってるぞ。
「まあ、いいや。どうせミアのことだからこれからもこんなこと嫌というほどあるだろうし。あんまり深くは聞かないようにする。でも!!」
いきなりの大きな声に体がビクッとなる。
「無理だけはしないようにね!! ミア、自分のことになるとてんで駄目になるみたいだから」
「そこには深く同意する」
「そうね。ほかは気にしないけどそこだけはね」
3対1ということで圧倒的敗北を悟り、素直に頷く。
私自身としてはそんなに無理してるつもりはないんだけどな……。
とまあこんな感じで道中ほのぼの? と雰囲気で歩き続け、一週間もたたずに目的地へとついた。
私達の脚力、恐るべし……。




