第21話 バベルへの怪談『地下X階』
次回投稿日は11月15日(土)です。次回もお楽しみに。
「ここは・・・」
転移結界で転移した場所は真っ暗で何も見えない。
だがこの空間はかなり広いようだ。
キョロキョロ
いつの間にか目を覚ました老人が周囲を見渡しこう言った。
「まさかこの幻の階が存在していたなんて・・・」
幻の階、嫌な予感がする。
幻の〇〇、伝説の〇〇、秘密の〇〇というようなものには大抵都市伝説が絡んでいる。
そして都市伝説にはかなりの厄介ごとが絡んでいる。
俺が旅の中で得た知識だ。
「この場所がどこか知ってるのか?」
俺は、都市伝説以外にしてくれ、と願いながら聞いた。
「ここは『地下X階』じゃ。この図書館の怪談の一つで幻の階層と言われておる。」
都市伝説か、つい最近7不思議に巻き込まれたばかりなのに・・・
もしかすると俺は都市伝説系に巻き込まれやすい体質なのかも。
「6階までしか存在しないはずのバベルに存在する謎の階層。暗くて広い空間に不思議な巨大な石像、ここは間違いなく死への怪談のひとつ『地下X階』じゃ。」
俺は周辺を探してみた。
そこだったのか!
どうやら俺たちは石像の上にいたらしい。
「さあ、速く出口を探すぞ!」
1時間後
全く出れそうにない。
「ここってどんなとこなんだ?」
することがないので諦めて暇をしている彼に聞いてみた。
「ここ世界図書館バベルは世界で最も本を保管している場所でその本の中にはとても重要な古文書や国家存亡に関わるものもある。それらは全て地下6階に厳重に保管しており誰も見れない・・・。」
老人は熱く語り出した。
よほどこの図書館が好きらしい。
そして図書館話が終わった。
ためになった。
でも長かった・・・
だがためになった。
「教えてくれてあるがとう・・・名前なんて言うんだ?」
今気がついたのだが俺はこの人の名前をまだ知らなかった。
まあ仕方がないかもしれない。
何せ俺たちはさっきまで燃え盛る炎の消化をしていた。
「わしの名はスモ・カリストじゃよ。スモ爺と呼ばれておる。」
「うっ。」
頭が痛い、何か思い出せそう・・・
バンッ
天井を突き破りシャドーが現れた。
だがタイミングが悪かった。
この出来事がなければ俺はこの世界を揺るがす最大の謎へのカギとなる記憶を思い出せていたのだが・・・
そんなことは知らない今の俺は呑気に考え事をしていた。
ん?
ちょっと待てよ。
ここって確か氷の下だよな。
俺が頭で理解するよりも先に体が理解した。
ビューン
さっむっ!!!
俺はとっさによろずの盾を展開した。
さっきスモ爺に教えてもらったのだ。
「スモ爺、速くこの中に。」
俺がそういって振り返ってみると誰もいない・・・
「何にはなしかけてるんだ?この空間には何もないぜ。封印されし俺のフロア内の生き物完全把握エクストラゴッドネスがそう言っている。」
名前がかなり中二病で後半何行ってるのかわからなかったがまあ置いておこう。
ようやくすると生体感知アラートということなのだろう。
だがこれはおかしな話だ。
さっきまで確かにスモ爺はいたはずなのだが・・・
シャドーから逃げるために魔法でも使ってワープしたのかな?
「というかどうしてお前はこのX階に俺たちを呼んだんだ!」
俺は勢い良く聞いて見た。
「それは簡単さ、お前にこの謎を解いてもらおうと思ってな。安心しろ、お前にはそれしか生きる道はない。ここの謎を解くか、燃え尽きるか、凍え死ぬか。好きなのを選べ。」シャドーは冷酷に言い放った。
「俺はこの怪談を踏破してみせる。」
そうすればスモ爺の行方もわかるだろう。
俺はそんな気がした。
その頃
アルテミスたちは、
ボトッ
「イテッ。」
アーサーの転送失敗本がアルテミスの頭に落ちてきた。
「何これ?」
かなり痛そうだったが彼女はたんこぶ一つできていない。
すごい石頭だな・・・
「これは・・・!バベルにある本の一つじゃな。どうしてこんなところに?」
テオフラトゥスは本をじっくり眺めている。
「おお、この本がスモ・カリストの魔道書じゃのう。懐かしいのわしも子供の頃彼について学んだわい。確かかなり古い時代の魔法使いであの国の・・・」
テオフラトゥスが続きを言う前にアルテミスが何かに気づいたようだ。
「あ!アーサーの魔力を感じる。アーサーは多分今バベルでトラブルを起こしてるんだ。急ごう。」
そして現在
彼らはバベルの前で立っていた。
「図書館が・・・燃えてる・・」
用語解説
バベルへの怪談
世界図書館バベルに伝わる13の怪談。
この怪談を全て解いた時世界の真実への道が開けるという。
この怪談での『バベル』がどこなのかは解明されていない。
この怪談が解かれ『バベル』の真実を掴んだとき物語は大きく加速する。




