表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒月  作者: 火村虎太郎
第三章 イイ
15/42

あいっ!?

翌日の学校


「つつ・・マジで殴るかな・・」井伊

「くっそー、鍵付けられたかぁ」バラ


共に、イイに殴られて少し腫れた顔


「セコムまで電話してたね、お金の問題で断ってたけど」井伊

「いいじゃねえかな~パンツの一枚や二枚・・」バラ


って、言って殴られた二人。まあ思春期なんで・・



「おいっ・・バラっ!・・ちょっと来いや」


「・・・んだよ・・面倒くせえな・・」バラ

「バラ君っ!・・」井伊


この一年の校舎にやって来た三年の不良。

呼び出し・・

どこの学校でもある事だ。

先輩面して、お前、調子乗ってんな~ちょっと来いよ~・・である。


不良の少ない赤月で一年からボンタン穿いてりゃそりゃ目立つ。

だがこの男、生粋の悪。元々黒月出身なのだ。

平気で、人をナイフで切るくらい・・


「うわああああ」

「マジか!血がすげえ保健室!」

「なっ切りやがった」


あっという間である・・不良の質が違う。


(だせえ・・ちょっと、切られたくらいで・・)バラ

(うわ・・・バラ君、普通やるかな?)井伊


血染めのバラ。


まあ、こんな事で中学校は大騒ぎだ。

黒北なら、ふ~~ん・・位で済むことが。


(あっという間に、名前が売れるな、ここだと・・)バラ


~~~白月~~~


「赤月のバラって一年がすごいらしいな」

「ありゃ~相当イカれてんだろ」

「三年の番長包丁で刺したとか・・」


まあ、噂なんて、誇張されて広がって行く。

そうなると、当然・・


~~~赤月~~~


「おらっ!出て来いやっ!バラって奴!」

「白月舐めてんのか?ああ!?」


白月の三年の不良が・・


「困った・・俺がいつ、白月に喧嘩売ったんだよ・・」バラ

「だよね・・赤月くらいじゃ、白月には勝てないしね・・」井伊


そりゃ、赤月には、一年の不良はこの二人しか居ないし・・・

先輩は・・


「押忍っ自分赤月の頭やらせてもらってます」番長

「おっ!おお・・。まあ、代わりによー、ヤキ入れに来てやったぞ、その一年っての」


方向転換である。

最悪、この番長との喧嘩も想定していたが・・


「はいっ助かります。」番長

「まあ、昔から、白と赤は、共通の敵黒北ってのがあるからな」

「はい。喧嘩の時は、赤月も呼んでください」番長

「タメなんだから、敬語じゃなくていいよ。なあ」

「ああ。赤月の頭だし。俺等パッキン君の兵隊だし」


これ、実際は、赤月の番長の方が強いんですよね。

こんなもんです。不良って・・。


「逃げよ・・」バラ

「だねっ。あっ!」井伊


「どけコラ!ぶち殺すぞ!」

「黒北だあ!このヤロウ」

「赤姫ってのは、どいつだ!へへ。」


すごいタイミングで乗り込んで来た黒北の生徒


「ぶはははは」バラ

「もしかして・・・」井伊


「あいつらバカヤロウが・・まあ助かるよ」バラ

「王政復古の連中・・バラ君の友達かぁ」井伊



(何やってんだ?ヤンチ君・・乗り込んで来た・・

 ふふ、不良してていいな。青春って感じだ)イイが教室の窓から


でも大体、まだ、授業中である。


「コラ~お前等どこの生徒だ~」教師


まあ、当然こうなる。

白月の生徒は分かってて来てるのだ、まあ売名行為。

当然、威圧で制せ無かったら、殴り合いの喧嘩。

だが正直負けるかも知れない・・じゃあ、無難なのは・・

ちょっと、ここの番長と掴みかかって時間稼げば教師がやって来る

それまで吠えるだけ吠えればいい

やれ、白月の悪が乗り込んで来たとか、

マジで危ない奴だったとか。・・言われる予定。


まあ、今回はお互い、無難なところをチョイスしたんだが・・


「番長、白月の連中とも付き合いあるのか~」

「ああ。何か、連合が、どうたら・・」

「やっぱ頼りになるな」

「かっこいいね。他所の不良とも繋がってるって・・」


こうなれば・・


「今度、白月の女紹介するからよ」

「おおー頼むぜ」番長

「じゃあ、また来るからな」


逃げていく白月の不良


「なんだよ・・・根性ねえ・・」

「ああ・・今日は先コーも来たから、お前等助かったな!・・だって・・」

「バラ出て来いや!遊びに来たぞ!」


「わはは!お前等、黒北と、同じ感覚で来るんじゃねえ。」バラが屋上から大声で

「おおーバラちゃん久しぶり~」

「おおー久しぶり~」

「そっち行くわ~」


「お前等、黒北かあ!?逃げるなよ!」走ってくる教師


「・・なんで逃げるの?」

「だよね。遊びに来ただけなのに・・」

「あっかひめ~、あっかひめ~絶対かわいいぞ~」


「だめだ・・あいつら、感覚がずれてやがる」バラ

「分かる・・」井伊


「なっ!お前等!警察呼ぶぞ!黒北に電話だ!」教師

「はいっ」別の教師


「???どうして?」

「だな。」

「はあ・・・」


なんの躊躇も無くタバコ吸いながら、校内に入ってくる三人


まあ、ヤンチ・剛健・ゼロですね。


「捕まえろ~」教師


「へへ~先にバラちゃん見つけた奴の勝ちな~」ヤンチ

「おうっ千円出しな」剛健

「しゃあ」ゼロ


赤月の校内で大運動会。勝てばプラス二千。


「ははは。たどり着けるかな?」バラ

「おもしろいね。今日の放課後にでも、会えなくても、行こうよ黒月」井伊

「だな。俺も王政復古に入れてもらお」バラ

「うん。浮いてるしね。俺等二人」井伊


「こっちだーー」

「いたぞ、こっちもーー」

「向こういったぞー」


大捕り物。

まだ授業中だからいいが・・


「キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン」


「来た来たっかわいいよあの子」

「うん。黒北の不良かぁ。かっこいいね」

「一年みたいだよ」

「うへ~やっぱ黒北は違うな~」

「がんばれー逃げきれー」


(へへっ。ウチと違ってかわいい子多いな赤月)ヤンチ


「どけオラっ!」剛健


「うわぁ。恐ぇ・・」

「誰殺しに来たんだ?このごついの?」

「重戦車か?教師引っ張りながら進んでる・・」


だが・・


「よしっ捕まえた!もう放り出そう」教師

「はいっ。二度と来るなよ!」


(くそっ・・脱落・・)剛健


まず、剛健脱落。


「・・・・・・」ゼロ

「・・・おいっ・・」教師


「・・・・・・」ゼロ

「・・お前ウチの生徒じゃないだろ・・」教師


このどさくさに紛れて、勝手に教室に入り、

誰かの席に座ってるゼロ。しかも教科書まで読んでる・・


「ちっ、バレたか!」ゼロ

「囲め囲め!」教師


ゼロも校門の外へ・・


「まだ、凌いでんなヤンチ・・」剛健

「声聞こえないな・・こっちだーとか、あっちだーとか・・」ゼロ


「早く帰れよ・・」教師


閉ざされた校門の外から見てる剛健とゼロ

教師がその前で再突入を防ぐために、しっかり見張り。


「もう一人捕まえられたら、一緒に連れて帰ります。」ゼロ

「だな」剛健


~~~校内~~~


「・・・ヤンチ君・・こっち・・」小声でイイが

「・・ぉぉ・・イイさん」小声でヤンチ


イイがヤンチを見つけ、誰も見えない死角へ


「っ・・」イイ

「・・へへ」ヤンチ


また・・・

強力・・まあ軽くのキスだが・・


(・・したかったよ・・・)ヤンチ


「ふふ・・」イイ


(やりてえ・・よ。もっと・・もっと・・)ヤンチ


って、思ってたら・・


「居たぞ~こっちだ~」イイ

「えええ!?」ヤンチ


(ふふ、またね)イイ


(俺、弄ばれてるっ。でもいいっ!。)ヤンチ


結局ヤンチも捕まるが・・


「ヤンチ、今日、学校終わって、黒月行くから」バラ

「おうっバラちゃんっ。あっ・・そうだ、賭けてるから、写メ撮らさせて」ヤンチ


「まあ・・いいだろ、早くしろよ」教師


「カシャ!」


「よし。二千ゲット~」ヤンチ

「じゃあ後でな。」バラ

「俺も行くからねー」井伊



(なんだ?知り合いか。バラのアホと・・)イイ


バラと井伊は黒月へ・・

盛り上がる今日の大捕り物話。


「ずりい、それ、もう、アウトだろ?」剛健

「でも、辿りついたし」ヤンチ

「まあ、セーフ。写メあるし」ゼロ


「ヤンチ君、俺ん所のねーちゃんと、知り合いなんだ?」井伊

「こいつの彼女がイイさんと友達でね。

 俺もこないだ一緒に遊んでもらったよイイさんと」剛健


「へへ、見て~プリクラ~」ヤンチが舞と写ったプリクラを見せる


「へ~。すごいとこ繋がるな~もう取られてたか~」バラ

「だね。すげえな、ヤンチ君、赤姫と付き合ってるなんて」井伊



「・・・・えっ?」ヤンチ



赤姫?・・・・


俺が?


赤姫と付き合ってる?


舞ねえが?・・・

赤姫?・・



~~~無月~~~


「もう言えば、私が赤姫ですって、わはは」イイ

「うん・・違うし・・」舞


「えっ?彼氏、私だと思って付き合ってるの?」愛

「違うよ・・言ってないの。双子で、その妹が赤姫だって・・」舞


「なんで言わないの?私にも黙っとけって・・」イイ

「・・ヤンチ君不良だから、同じ顔なら、不良の愛のがいいのかなって・・」舞


「いやっ、絶対お嬢様の方だって」イイ

「私、ヤンチがいいな~有名だし、かわいいし」愛


「ほらっ・・・だから会わせないのよ」舞


「てか、同じ顔でこうも違うかな?」イイ


「いやっ、私も、そりゃ家から近い無月に入りたかったよ」愛

「へへっ、ヤンキーとお嬢様か」舞


「いやっ・・私も、一応お嬢様だけど・・・」愛

「あっそうだね。家も無月で一緒だし」イイ

「親も一緒だよ・・双子なんだから・・」愛


「てか、愛ちゃんもびっくりしてたよ」イイ

「うん。まさか、舞の彼氏があの、黒北の矢貫やぬきだったなんて・・

 超有名だぞ、大悪党で、誰でも知ってるよ」愛


「うん・・普段あだ名で呼ぶし・・」舞


外では、黒北の矢貫やぬきで有名なヤンチ


ヤンチ=矢貫(本名)

赤姫=愛(舞の双子の妹)


女子が話しだすと長い・・・


「お~い行くぞ」


「あっ、彼氏来たよ」舞

「あっ、は~~い。じゃあまたね~」イイ


「でたっこいつも大悪党だぞ、別れろっ別れろっイイちゃん」愛


「うるせえ、赤姫、だまってろ」


イイは、彼氏と去っていく。


「確か、黒北だったよね?彼氏」舞

「そうだね。三年。有名だよ。ケンゾー君も」愛


今、この月で五本の指に入るほど・・


「ヤンチ君と仲良いのかな?」舞

「う~~ん。どうだろ、でないと複雑になるな・・」愛


仲のいい、舞・愛・イイの三人。


「何か、異名あったよね?あの彼氏」舞

「ああ・・狂犬ね。黒北の狂犬」愛


仲いいけど・・

複雑っす・・

かなり・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ