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水面に沈む



好きとか恋とか愛とか。



そんなの全然解らなくて。



その人を目で追ってしまったり、触れるだけでドキドキしたり、一緒に笑えるだけで幸せだったり……。



そんな気持ち、私には全然分からない。



初恋とか、したことないし。異性と触れ合う機会なんて少なかったし。そうやって言い訳を付けてきた。



だけど最近、周りの皆は彼氏を作り始めている。何を焦ってるんだろう、何を求めてるんだろう。



分からない。分からないからきっと、探して足掻いているんだ――。





身体は重く沈んでいくようだった。



右も左も分からない広い水の中で、私は懸命に水面に見える光に手を伸ばす。



それでも光には届かなくて、結局私は諦めてただ沈んでいくのだ。



いつも、いつもそうだった。



抵抗すれば怒りを買うことは当たり前。だったら従っていた方が楽じゃないか。



そうして私は、ただただつまらない人間へと成り下がって行った。



コポコポと口の端から漏れた息が泡を作り水面へと吸い込まれる。



もしも私が太陽を拝むことができていたのなら、こんな人生を歩んでいなかったのだろうか。



そう考えて、苦笑する。



そんなことは有り得ないと私自身が一番よく知っていたから。




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