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161.GIL鯖5日目(後編)

【メタノヴァGIL】#5 集団犯罪【瀬良リツ】

42,812人が視聴中

 ↑3.1万 ↓ □

【瀬良リツ】チャンネル登録者数90.2万人









「こらー瀬良先生とまれー!」


「四季波さん、もう許してください...」


○【逃げろー!】

○【四季波w】

○【見つかったw】

○【四季波かよー】

○【いくらなんでもはやすぎんだろw】


僕たち「八咫烏」は初めての集団犯罪である金密輸ミッションのために万全の準備をかけて意気揚々と臨んだのだが...。



「頼くん...このミッションって警察署から一番離れてるから成功しやすいんじゃなかったんですか?」


「いやー、まさかこんな山道をパトロールしてる警官がいるとは思いませんでしたね」


「四季波はぜーんぶ見てるからねー」


「いろいろと危ない発言だな...」


○【ご、ゴースティング?】

○【草】

○【誤解されかねないからやめてね?】

○【草】

○【し、四季波...?】


本来このミッションは警察に通知が行ったとしても現場までかなりの距離があるため高速道路で検問をされる以外はまず見つからないとタカをくくっていたのだが、まさかこんな辺鄙なところにプレイヤーがいるとはね。



「瀬良先生、もう止まってくれたらリリカ先輩の裏情報教えますよー」


「えっ...」


「ボス、揺らがないでください!」


○【ちょっとスピード落ちたw】

○【草】

○【取引を持ち掛けるなw】

○【草】

○【まずいw】


オフでもあったことがあるであろう事務所の後輩からの裏情報...。

くっ...気になりすぎる...!



「それって...例えばどんな...?」


「あーじゃあ、将来の夢とか?」


「...」


「ボスのスピードが上がった!」


○【草】

○【興味なかったw】

○【ぶーん】

○【持ち直したw】

○【草】



「リリカ先輩の将来の夢知りたくないんですかー?」


「四季波さん...古参をなめないでください」


「何...?」


○【お】

○【なんだと】

○【セラリツまさか】

○【知っているのか】

○【ほう】


僕を侮らないでいただきたい。

リリカ様のことに関してだけは全王国民の中で屈指の情報通である自信がある。



「リリカ様の将来の夢は...ライブで歌いながら殺陣をすること」


「なぜそれを...」


○【そうなんだw】

○【意味が分からんw】

○【正解なんかいw】

○【草】

○【リリカワールド全開】



「すでにアーカイブは残っていませんが、去年の2月5日の配信で話していました」


「あ、そうなんだ...」


○【四季波ドン引きで草】

○【そうなんだ】

○【日付覚えてるのはガチ】

○【こわいわ...】

○【ドン引きやんけw】


あれ...ビシっと決めたはずだったんだけど。

なんか思ってた空気感と違うな。



「くっ...買収は失敗。でも残念でしたね!さっき応援を頼んだのでもうそろそろ屈強な仲間たちがここに駆け付けますよー」


「なんだって...」


○【誰だ】

○【屈強な?】

○【誰やろ】

○【FOOLさんか?】

○【サイレンの音近づいてきたな】



「とまってくださーい!」


「リツさーん!!頑張ってくださーい!!」


○【ファンガきちゃ】

○【草】

○【お前かいw】

○【黒森w】

○【魔王様...】


近づいてくるサイレンの音に振り返ると後方から1台のパトカーが猛スピードで迫ってきた。



「玲音...と白鷺さん?」


「はい、玲音と白鷺です!!」


「ちょっ...私の分まで答えなくていいから」


○【草】

○【しっぽブンブンで草】

○【忠犬かな?】

○【草】

○【白鷺w】


乗っているのはフロムヒア2期生の白黒コンビか。



「もし玲音が運転してるんだったら見逃してほしいんですけど」


「リツさんすみません。誤って助手席に乗ってしまいました...」


「玲音!?」


○【草】

○【誤ってw】

○【強火すぎんだろ】

○【草】

○【本当にしそうで草】



「ヴァルさん、頼くん。四季波さんの相手を頼んでもいいですか?」


「任せてください!」


「おっけーボス」


「なっ!逃がさないよ!!」


○【お】

○【かっけぇ】

○【いいね】

○【こういうのかっこいい】

○【陣形が】


2人は僕の乗っているトラックと四季波さんのパトカーの間に無理やり車体を入れて引きはがす。

四季波さんのことは2人に任せればなんとかしてくれるだろう。



「四季波先輩!こっちは私たちが」


「リツさんめちゃくちゃにしてー!」


「玲音は黙っててくれる?」


○【草】

○【ずっとうるさいw】

○【興奮しすぎてるw】

○【玲音...】

○【草】


僕の相手は白鷺さんのパトカーだが、僕のトラックは最高でも100キロしかでない。

ここは崖沿いの一本道で、単純な直線の速度で勝負するほかはない。



「白鷺さん、見逃してくれませんか?」


「ねぇ京歌、ここは我に免じて見逃してあげない?」


「免じないよ?」


○【玲音はずっと味方w】

○【我に免じてw】

○【黒森...】

○【白鷺さん大変だな】

○【草】



「じゃあ...仕方ないです。根競べですね」


「望むところです!どこまでも追いかけますよ!」


「あ、我もどこまでも追います!!」


○【なんか意味違うやつおるな】

○【草】

○【車が壊れた方が負けか】

○【時間かかるぞー】

○【街まで戻ればワンチャンあるか?】


そうは言ってもこちらのトラックにはそこまで長期戦を行えるだけの燃料は残っていないし、街中まで戻ったとしても僕のドライビングテクニック的に撒ききることが出来るとは思えない。


下調べによると納品所に行くためにはもう少し行ったところにある峡谷に架かる長い橋を渡る必要がある。


...勝負をかけるならそこしかないか。



「止まってください!アタックしますからねー!」


「京歌!危ないぞ!リツさんの車が停まってしまう!」


「停めてんのよ!」


○【草】

○【そりゃそう】

○【ずっと魔王様騒いでるなw】

○【草】

○【草】


白鷺さんがパトカーでトラックの後方を小突いてくる。なんとか姿勢を制御しているがじわじわとエンジンのパラメーターが減ってきている。



「玲音、エンジン撃って!」


「えぇ、でも...」


「あんまりだと署長にチクるわよ」


「うっ...クビは嫌だ...」


○【無職魔王になっちゃう】

○【もうだいぶやりすぎてる気がするがw】

○【草】

○【もう遅いのでは?】

○【ポーズはね?】


そういったところで橋に差し掛かった。

白鷺さんはエンジンを狙うためにトラックの右側方につけようとしてきたため、逆に少しスピードを緩めてスペースを開けた。



「リツさん、ごめんなんさい!せめて我の手で刑務所に送ってあげますから!」


「いいんですよ、玲音」


「リツさん...!」


「こっちこそごめんね」


「え?」


○【え】

○【あ】

○【あ】

○【こいつw】

○【ん?】


玲音がエンジンに狙いを定めるためにパトカーが真横に並んだ瞬間、ハンドルを思いっきり右に切りパトカーを弾き飛ばした。



「うああああぁぁぁぁ....」


「リツさーーーーん!かっこいいいいいぃぃ....」


○【落ちてったw】

○【草】

○【声がw】

○【すげぇw】

○【普通にうまい】


ぶつかった衝撃でパトカーは橋の欄干を乗り越え、下に流れる川へと真っ逆さまに墜落していった。

だまして申し訳ないけど、素直にチェイスするとは誰も言ってないからね。



「2人は...まぁ、大丈夫か」


○【なんとかなってるべ】

○【あの二人なら大丈夫そう】

○【とりま納品所か】

○【心配いらん】

○【さて】


加勢に戻った方がいいかとも思ったが、あの二人のことだし何も心配はないか。


とりあえず、僕は納品を済ませてしまおう。


この作品を読んでいただきありがとうございます!皆様からの応援が執筆の励みになりますのでよろしければ気軽に感想やご意見を送っていただけると幸いです。


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更新ありがとうございます。 ドタバタカーチェイスからの突き落とし! 一本! やはり裏切る・騙す瞬間の瀬良先生は輝いている……
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