第128章 ぶっちゃけ~である
ジェノハダノはベラベラと話しながらシンノスケと戦闘をしていた。
「ぶっちゃけ、お前達は邪魔なんだよね。用があるのは勇者なわけで。ぶっちゃけ、足止めの為にせっかくもらった力を使いたくもないわけよ」
「そうですか。なら戦わなくてもよろしいのでは? 僕もそれで済むならそちらの方がいいです」
「それはぶっちゃけ、嫌だね。披露したくってうずうずしてんだからなあ!!」
「(まったく。やっぱ戦うしかないんですね) で、その力とはどんなものなんですか? (さっさと終わらせてリリネッドの元へ向かわなければ)」
「ぶっちゃけ、お前達が倒した、魔帝界の騎士団? の残跡を使って俺達に取り込んだんだ」
「取り込んだ?」
「そうだ。ぶっちゃけ、魔帝界の者は亡くなった形が残らないけど。ぶっちゃけ、よくわからないけどなあ。たしかあ~、シシドリっていう魔物と融合したんだ」
「魔物と融合したんですか?」
「ぶっちゃけ、そうだ」
「アナタと一緒にいた仲間もかい?」
「ぶっちゃけなあ」
「(クロウの事だから問題はないでしょう) が、ぶっちゃけて聞きますが、魔物と融合したという事は、貴方は亡くなったら跡形もなくなるってことだよね」
「ん? ……。 え!!?」
「あ、いま、気が付いたんですか」
「まあ~、ぶっちゃけ。問題ないかな」
「そうですか……なら本気出せますね」
シンノスケは肌を硬化させて、鋭い爪にしてジェノハダノとの戦いに備える。
ジェノハダノは刀にエネルギーを込める、液体の様に体を変える。
クロウは攻撃を仕掛けるが拳は当たることなく水の様に避けられダメージはなかった。
「ぶっちゃけ、俺にダメージを当てる事はできない。刀の力だけではなくてもなあ」
「その姿は弱点がありますね」
「ん?」
「顔や手と足が弱点ですよね」
「ぶっちゃけ、そう……。あ!?」
「アナタは、面白い人ですね。(ちょっと苦手かも)」
「ぶっちゃけ、問題ないんだよ」
ジェノハダノは魔物力を解放する。
人型の猪の様に姿を変えた。液体状態は解除せず。
「ぶっちゃけ、この姿は肉体の頑丈さと、どんな攻撃も貫通するこの姿なら負けん」
「さて、どうしたものか」
●●●
場所は変わり、刀の刃を鞭にしてクロウに攻撃して行くカノワジェム。それを普通に避けるクロウ。
「なぜ避けるのである」
「当たったら痛いだろうだ!」
「相手の気持ちになって考えてみろである! これほどの攻撃を繰り出す相手の攻撃を当たらないなんて礼儀はどうしたである!」
「礼儀って何? (コイツ、もしかして真面目?)」
「もういいである。本気をだすである」
カノワジェムは真面目である。
カノワジェムは蛇の様な模様になる舌も少し伸びた姿にかわった。
「なんだ!?」
「これはフェビーワンという魔物の力を貰って手に入れたものである」
「フェビーワン? どこかで聞いた事が」
カノワジェムは刃を鞭にして再び攻撃を仕掛けていく、クロウはそれを普通に避けようとしたが刃に毒があり毒しぶきが飛ぶ。
しぶきに気が付きクロウは当たらないように細かいシールドを張る。
「(こ、これはヤバい)」
クロウはその場から離れることにした。
「あの鞭の射程距離を考えれば、この距離なら」
クロウは一本道の曲がり角を使って、作戦を考えていた。
追ってくるカノワジェムを後ろから確認したが姿はなかった。
「あれ?」
道に戻ってみると、カノワジェムの姿はなかった。
クロウは苦そうな表情をしながら回りを確認してみた。
通路とは別の方向を見て見ると、カノワジェムがクロウを探しながら走っていた。
「ま、まさか…」
カノワジェムは真面目で、かなりの方向音痴である。
「おい! どこ向かってんだ、こっちだ!」
「ムッ? そっちにいつの間に!! まさか瞬間移動の持ち主か!?」
「違うわぁ!!」
クロウは元の一に戻りに行くが、追ってこなかった。
「なんで、目の前にいたのに迷うんだ」
クロウは自らカノワジェムの近くに向かう。
「ムッ、そこか! いちいち逃げ迷いやがって! 卑怯者めぇ」
「もうお前とは戦いたくない!!」
「いいや、ここまで馬鹿にされたら最後までやらなければならない!!」
「お前、マジで面倒だ!!」
カノワジェムは刃を無数にして触手に様にニョロニョロと攻撃を仕掛ける。しかも毒がある。
それと同時に カノワジェムは不思議なオーラを放ち始めた。
周囲をオーラが囲む。クロウがそのオーラの中に囲まれると自分の中の異変に気が付いた。
「な、なんだ? 魔力操作が不安定になってる」
「それが俺のもう一つの力である」
「マジで、イライラしてきた! (コイツとは相性が悪すぎる)」
クロウは魔術を使おうとしたが魔力操作がうまくいかず発動しなかった。
何度もいろんなま魔術を出そうと試みるも無理そうであった。
「(まったく、こんな技があるのか。まいったなぁ~。このままだとまずいなあ)」
クロウが考えているとシンノスケがジェノハダノの攻撃を避けながら現れた。
「本当にどの攻撃もダメージが入りませんね。弱りました」
「「ん?」」
クロウとシンノスケは、目線を合わせてハイタッチして交換して、シンノスケが毒の触手の刃をザクザク食らいながらも向かって行き、武道僧の魔術を一発当て、カノワジェムを真後ろにぶっ飛びながら壁に激突して気絶する。
続けてクロウはカノワジェムを倒したことで魔術操作ができるようになり、電撃の魔術を発動し、ジェノハダノを痺れださせた後に魔術を組み合わせた魔法でセメントを作り出してジェノハダノに掛ける。
固まったジェノハダノの頭を狙って光の大砲を放ち気絶させた。
「これでいいんだろう、シンノスケ」
「はい、でもよくわかりましたね。僕の考えが」
「長い付き合いだろうが。それより、来てるな」
「はい。そうですね」
二人は懐かしい魔力を感じ取っていた。




