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【パパは酔っぱらい陛下に絡まれる?】side サリュー パパと陛下…♡

 ***************


「なあ、何で俺の幕僚会議に、この‘子供’がいるわけよ?」


 アロマは、カルロス大将部隊から、正式にこっちへ引っ張った。


 ******


 俺の発案の《軍服統一》、《多方面からの採用》で、結構面白い人材が多く入ってきた。


 おばちゃんも女の子も入ってきたから、ちゃんと男どもに一発かましておいた。


「正式じゃない方法で同僚女性に手を出したり、

 性的な嫌がらせをやるのはダメ、言うのもダメ。

 そういうことしたら、

 分かってんだろうな?後悔するぜ!」


 と、部下やら部下の部下やら、そのまた部下に徹底させた結果。


 ターラン司令直属部隊では


『使えないやつは‘ちょん切られる’らしい!』


 と曲解をされて広まった。


 何を“ちょん切る”って!?


 違うって。


 確かにうちの部隊は、能力が無ければ、

 たとえ偉いおうちの息子さんでも直属から‘切る’し。


 同僚の女性に性的な嫌がらせをした奴は

『ぼっこぼこにしてやるからな!』とは言った。


 だけどそんな《古代史に出てくるような処罰》をするか?


 頭変でしょうが、俺がそれをやったら!


 でもお陰様で、今のところ入職した女性陣からは、

 苦情が出ていないのでまずまずです。


 ******

 

 ガレットが答える。


「入隊演習にお試しで、‘坊や’に色々お手伝いをして貰いましてね、

 司令閣下が又聞きするより、

 直で報告を聞いていただく方が時間の短縮になると思いまして。

 今回は、‘坊や’もちょっと参加させてもらおうと。」


「はあ、ったく。

 そこの坊や、俺はだーれだ?」


「ターラン総合統括司令閣下でいらっしゃいます。」


「もし‘パ’なんとか言ったら、一回につき俸給の10%づつ減給するぞ!」


「はい、了解しました。」


 会議報告を終わった最後に、今一番の俺の懸念事項を幕僚に知らせておいた。


 例の。『あいつらは、また来るからね!』についてだよ。


 この間、偏狭の帝国の端の方にちょっかい出して来たの、一緒に高速軍艦で行ってみたでしょう。


 幕僚の皆さんよ。


 ***


 もし、奴らに防衛線上で押されてしまった時。


 敵に帝国圏内に侵入を許した時に、

 最終手段で使える‘おっかない武器’は、俺、実は作っちゃっている。


 だって、高速軍艦を作ったら、

 その動力ってみんな‘おっかない武器’の原形だからさ。


 “吹っ飛ばす”武器を作る事自体は、そんなに難しくないんだよ。


 今までは、守る方に特化した物を作っていたけれどさ。


 上から、そういうの攻撃用のをを作れって命令をされてはいないから、

 それを良いことに、俺は甘えてた?かもしれない。うん。


 でも、やられるなら、黙って待っている訳にはいかないしね。


 で、そういうことに、どうしてもなった時に、

 どの場所でやっちゃうのが一番こっちの被害が少ないかが考えどころ。


 帝国領土内で、吹っ飛ばすときは、

 よっぽど上手く布陣をしないと。


 こっちも巻き込まれたらたまったもんじゃないからさ。


 幕僚のこいつらの『何で?何の心配する?それ必要?』

 に答えるには、

 奴らの特質からうーんと説明する事が必要だった訳さ。


 これが、第2回将軍集め会議?あれ、こんな名前だったか?でも、

 説明する時に難所(なんしょ)になるはず。


 だから先にこいつらで、お試し説明を試みてるところ。


「兵が死なない軍隊も戦争もないよ。そりゃ。

 でも、うちの帝国ではもちろんだし、安い命の傭兵部隊だって、

 弾を打つときは‘弾を’打つでしょうが。」


「はあ?司令大丈夫ですか?

 また、細菌が頭まで回ってませんか?」


「うるせえ、黙って聞け!」


「そうだよ!黙って聞きなよ。パ司令の言うことに無駄なんてないんだよ。

 おじさん達は、そんな事もわかんないでパパの部下やってんだ?」


「ほーい、一回言ったぞ!ぼくちゃん。」


「ああうるせえ。黙って聞いてろ。

 奴らは、日常茶飯事で、兵隊を平気で‘弾’してくるんだよ。」


「ほあ?いつでも最終手段の自爆で飛び込んで来るってことですかい?」


「まあ、そう思ってもらったら分かりやすいかもな。


 それが、弾が切れているならわかるよ?

 戦争始めてやめらんない末期の時の資材不足とかでも。


 でも、そうじゃなくても、結構簡単にそれをやっちゃうのが奴らなんだよ。」



「何で?」


「洗脳思想?かなぁ?」


「気持ち悪りぃーなあ。」



「そうだよ。気持ち悪いんだよ。


 だから、予備知識もないでガッツリ奴らと組み合うと、

 戦力も能力もずっと上の軍隊がばっさばっさやられちゃったんだよ。


 みんな『嘘だろう?』と思って頭が追い付かないうちに、

 やられちゃってんのさ。」



「はあ?それを司令は御自身で見てきたと。

 じゃ、間違いない訳だ。そりゃ厄介ですなあ。」



「そうだよ厄介なんだよ。

 こっちの定規をあてて考えたら負け。

 そういうこっちの考えでいたら、

 もうすでに向こうの術中にはまって半分やられているようなもんなのさ。」



「でも、パ…司令?そいつらは、そこまでして戦って何を奪いたいんですか?

 うちの帝国から奪いたいものは?

 それを守りきれれば良いわけですよね?

 領土ですか?資源?」



「たぶんどっちも違う。


 奴らは、そうだなあ。

 国民総意で、そういうゲームを好んでしている?“とにかく戦いたい集団”の国家?


 全体が‘勝つ’事で、1人欠けても千人欠けても、

 勝利の興奮状態を味わうためなら、何でもない?


 洗脳思想だけではなくて、

 そういう‘脳’の遺伝子系列の人種なのかもしれないなあ。


 奴ら、戦闘状態になると本当に目の色が変わるんだよ。


 俺、薬をやってる軍隊なのかなと思ったんだ初め。

 

 まあやってる奴はやってるけど。

 やってない奴も自家発電で脳内で薬作ってきめちゃってるみたいに、

 目の色が変わるんだよ。


 それを見て、これは理屈言ってたら負ける、

 こいつら‘こういう’生き物って思った。」


「たぶん、取っ捕まえて脳ミソを分解したら仕組みがわかるかもね。

 でもさ、捕まった途端に全員爆発するのさ。」



「自爆っすか?まあ根性据わってたらやるっすね。」


「いいや違うって。

 自爆でなくて、爆発させられるように埋め込まれているんだよ。

 だから、なかなか、脱走もできないわけさ。」



「あちゃー!」


「連邦がさ、あっちの中央の方の。

 あそこあたりは、奴らを上手に捕まえて、

 脳内を分解して作った資料は持っているみたいなんだけど。


 俺には手に入んなかった。

 ちょっと頑張ってみたけど昔。」



「連邦?あの清廉潔白、宇宙の正義の味方の?」



「バカ言ってんじゃねーよ。

 自分から‘清廉潔白’言うやつに清廉潔白はいねーんだよ。」



「でさ、奴らが命ほっぽり出して小判鮫みたく食い付いて来たところに、

 ドカーンとやるしかなくなった時の、

 食らい付く先まで手を打ってから、戦闘を始めないと。

 終わらないのよ奴らとは。」


「その上、始めたら徹底的に‘無’にするくらいの叩き方をしとかないと。

 うっかりこっちが『勝ったー!』とか思っていたら、

 エンドレスでつっかかって来るわけさ。


 だって、それこそ向こうの楽しいゲームの始まりなんだもんよ。」


 ***


 わいわい夜中まで検討して。


 手分けして、パターンデータを作りまくる事にした。


 相手をこっちの人間とは違うという事を、徹底的に頭に入れた上で。


 その‘手分け’にアロマが頭数に入っているように分担が配られていた。


 まあ、いいか。



 *******************



 陛下ぁ、俺は遊んで来たんではないんですよ。


 一応俺、この帝国の宰相職の‘後釜’?やらせて貰っているわけで。


 たまには、会議が長引いたりくらいしますって。


 なんで、怒った獅子みたいになっちゃってるんですか?


 飲み過ぎですよね?目が据わっちゃっています。

 前は、お酒に飲まれるような酔い方はなさらなかったのに。


 年齢でしょうか?


『お体に触りますよ』なんて言ったら、食い殺されそうな気配が漂っていますから、言いませんけれど。


「お前はいつも、そうやって辺り誰にでも愛想を振り撒く。」


 あーはいはい。酔っぱらいに絡まれてるんですね俺は今。

 この帝国の皇帝陛下ではなくて、“酔っぱらい”に!!


 了解でーす。


 (そば)仕えの人を呼んで、一緒に陛下を運んでもらった方がいいかなあ。



「お前は、そうやって私以外の……いったい何人と関係を結んだ?」


 いい~?なんだそれ~?



「陛下、その関係ってどういう定義を‘関係’と仰るのでしょうか?」



 俺、結構怒った口調になってきた。


 もう、陛下を帝国の皇帝陛下扱いではなくて“酔っぱらい”相手の扱いで、

 ちょっと‘雑’です。



「お前に、触らせたらその時点で‘関係’だ。」


 いやー、ちょっと待って頂きたいです。


 うちの部隊の『ちょん切っちゃうぞう?』じゃあるまいし。

 性的‘嫌がらせ’ですか?


 何ですかそれは?



「なんだ!その態度は!

 ここへ来て、座れ。」


「あの、女にも‘触らせた’のか?」


 あちゃー、典型的な‘絡み酒’かよ。

 俺が居酒屋の従業員だったら追い出しちゃいますよ、陛下。



「あの女って、どの女の事でしょうか?」


「ほお、そんなに数がおるわけか?」


「陛下、飲み過ぎていらっしゃいますよね。

 今日は、いつもの陛下ではいらっしゃいませんから。


 もう、お休みになられませんか?」




「黙れ!あの女、連邦の評議会に出ている‘あの女’と、

 どこまで関係を持った?」



 うあー!そうか。ここのところのご機嫌の悪さ、それだったのか?


 でも、こっちに戻る前の事を言われても、どうしたらいいってさ。


 ああ、面倒臭い。

 もう、酔っぱらいあやすのって。


 ええい、ちょっとからかっちゃおう。


 陛下に近づいて、自分から陛下の唇に口を寄せた。

 軽い、唇を合わせるだけの‘初心者’のを、10秒ほど。



「ここまでです。彼女、エリカとは。

 学生同士でしたから。

 後は、たまに手をつないだくらいです。」


 やーい陛下。ここまで大真面目にされると、引くだろう。ぷぷぷ。


「ほお。」


「他は?」


 ?何、他って?



「今までお前が関係を持った者の全てを説明してみろ。ここで今。」



 陛下、本当に飲み過ぎ。

 これは、絶対にダメな酔っぱらいでしょう。

 酔いが醒めたら、頭を抱えますよ。



「陛下、俺は仕事と勉学で時間をとられて生きて参りました。


 ‘関係’って、だいたい陛下が関係をなさった数の“何千分の1”も関係なんかしていません。


 帝国を統べる陛下と自分が同等とは思ってもおりませんが。

 なぜご自分は棚にあげて、俺が責められますのかわかりません。」



「なんだと?

 私が?いつ、私がお前以外と深い関係を持ったと申すのか?」



 どひゃー。なんだこれ。

 どっかの‘痴話喧嘩’かよ?


 そういう‘遊び’をなさりたいんですか?今日は?


 でも、それにしては、酔い過ぎですよね。陛下。



「はあー。陛下、もうやめましょうよ。

 お休みになって下さい。

 もう、夜もふけて…」



「黙れ、サリュー。

 私がいつ、誰と?申してみよ!

 さあ。さあどうした。」



「はあー。陛下。

 別に俺は。


 陛下が何万人と毎晩とっかえひっかえ‘関係’をお持ちになっても、


 何かを申し上げようなどと、不敬な事を考えてはおりませんが。

 陛下、絡まれますのは、いい加減にして下さい。

 もうご勘弁頂けませんでしょうか。」



「サリュー。聞き捨てならん。

 私が誰とだ。申してみよ。このおお嘘つきが。」


 ムカ~。おお嘘つきって何だよ。



「陛下、こちらに俺が戻りました後に、

 毎晩のように陛下の御寝所から、

 毎回違う者が、全裸で蹴り出されておりましたのを拝見をいたしておりましたが?


 1日1人としても、10年で3千人以上。

 すぐに、万人に登りますでしょう?


 俺は、どこの‘誰’だかなど存じません。

 申してみよと言われましても。」



「お前は、バカか。やはり大バカであるな。」



「ええ、ハイハイ。バカで嘘つきで結構ですから。

 もう、いい加減お休みになって下さい。陛下。」



「あれらとは、関係をしてはおらん。

 食事、排泄、と同じものであろうが。


 お前は、私を色情狂のように申すのか。」



「食事?排泄?」


 何だか酔っぱらいの話を聞いていると、こっちの頭がおかしくなりそうだよ。



「それとても、お前のせいであろうが。

 お前が、あっちこっちに愛想を振り撒いてみせるからだ」



「私は、お前と違って。あちこちと‘関係’などしてはおらん。

 バカを申すな。この大バカ者。


 お前以外には……誰ひとりとも……」



「あーはいはい。わあびっくり。

 陛下、排泄ではない関係を頂きまして、本当に光栄至極!


 ですが、本日はもう、お休みになって下さいね。

 どうか、お願い申し上げます。」


 っとに何言ってるんだか。もう陛下どうしたらいいんだこれ?



「だったら、お前に改めて教えてやろう。

 ‘排泄’と‘関係’の違いを。」


 陛下ぁ、これ本当にうちの部隊ではなくても、

 上司による理不尽な‘性的虐待’の処罰対象の案件ですよ。


 俺が好きな高潔な皇帝陛下はどこへ行ったんだよぉ?


 もう嫌いになっちゃうぞ!陛下。


 この様子だと、いくら陛下でも寝台に入ったら、ソッコーで寝ちゃうな。


 よしよし、寝台に押し込んでやる。




「陛下、‘排泄’と‘関係’の違いを教えていただく前に、

 長い仕事の1日の汗を流させて頂きたいのです。」



 ‘長い仕事’笑、俺ちょっとわざとらしかったかな?



「待ってやる。好きにせよ。」



「陛下も、そのようにお酒が進まれたご様子では、

 ‘教えて下さる’のにもお疲れになりましょう。


 お先に、少しお休みになって下さいね。」




「わかった。ちゃんと参れ。

 いや、お前の寝所で待ってやる。」



 あれ?


 まあいいや。


 ゆっくりシャワー浴びてお湯にも浸かっちゃおうっと。

 もう、お風呂入って良いって言われてるもんね。


 この様子なら、陛下横になったらすぐに寝ちゃいそう。

 俺は、今晩は長椅子で寝ちゃおうっと。



 ************



 ウソー。陛下。酔ってないのか?


 だいぶ長めにちゃぷちゃぷお湯に浸かったりして。

 たっぷり、時間稼ぎをしてから自分の寝室に戻ったら。


 陛下、すっかり酔いが醒めて目が爛々。

 さっきのが演技とはとても思えないし。


 陛下は、そんな真似をなさらないだろうし。


 酔いがすぐに醒めちゃう薬でも、開発されたのかな?どっかで。



「ずいぶん、時間がかかったな?

 ‘関係’を教えてもらう入念な準備に、

 時間がかかったのなら仕方がない。」


 ???


 変だなあ。どうしてこうなった?

 あの、絡み酒の酔っぱらいはどこへ行った?


 はあー。参ったなあ。


 でもいくら陛下でも、あれだけ召し上がっていらしたら。


 ぷぷぷ。立たないよね。

 男の子の生理現象知ってるからね。


 適当にお相手する振りをしてたら、

 きっとすぐにお休みになられるよ。


「申し訳ございません。お待たせしてしまいました…か?」




「ちょうど良い。酔いも醒めた。


 サリュー、知っているか?

 飲んだ酒と同じ量の水を体に流し込むと、

 酔いなど直ぐに醒めるのだぞ。」



 嘘つきはどっちですか、陛下。

 医学的にそんな立証はありませんよ。


 と思っていたんだけど。


 俺と陛下って、違う人種だったのかな。

 俺は、純粋な帝国産じゃないからかなぁ。


 いやいや、普通の帝国産の男だって、

 あんまり飲むと‘元気’はなくなるよね。


 なのに、どうして陛下って、こんなに元気なのかなあ。


 しかも、とても丁寧な解説つきで。


「サリュー、これが‘排泄’であるな。」


「ちち、ちょっと陛下。痛いです。いきなりは無理です。」


「そうであろう?ちゃんと‘関係’をして欲しいか?

 ならば、そのように願いを口にしてみよ!」


 けっ。いやだよーだ。

 この年で、そんな恥ずかしい事言えるかよ。


 もう、いい加減、俺も頭に来た。


 いいよ、‘排泄’でも何でもすりゃいいじゃんよ。



「ほお、久しぶりで見たな。

 その意地を張った顔を。

 その顔に、‘関係’を教えてやるのは、ちょうど良い。」



 そのあとは、『これは関係』、『これは排泄』って、

 ほとんど何にも変わりはないじゃないかよ。


 ただ、‘関係’は、しつこくあっちこっち中途半端に、されるだけで。


 散々焦らして、登らせておいて、陛下いきなり俺の上で寝ちゃって。


 俺、結局寝られなかった。もうもうもう。


 そっと抜け出して、もう一度シャワー浴びて、

 ちょっと恥ずかしいけど“自己排泄”です。


 今夜の陛下ちょっと、…まあ、嫌いではないか。


 エリカの事、陛下面白く思っていらっしゃらなかったんだ。

 ちょっと、びっくり。


 俺には、ほとんど前世の記憶みたいなもんだったのに。


 まあ、実際に一回死んでるようなもんだったから。

 ホントに前世みたいなもんだよね。


 それでも、陛下はご不快と思われるのかな。


 やっぱり絶対君主って、差し出させる忠誠心のあり方が、

 こっちが考える基準とは違うのか?


 何かよくわかんないけど、少し気を付けようっと。


 また面倒臭いのは嫌だからさ。


 はー疲れた。


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