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嘘は内緒の始まり  作者: 凪野海里
11月
98/126

6話 配役

月末なのでたぶん通信制限かかっているせいか、スマホから投稿できないことを懸念して今回から月の始めまではパソコン投稿にします。

スマホ投稿に変えるぞ、と息巻いておきながらこのザマである。お許しください・・・

 学校側から休校を言い渡されたら、普通に考えてみんなして喜びながら教室をでるところだろう。実際、他のクラスの人たちは早く帰れることが嬉しいのか、走って昇降口まで向かっていく人がたくさんいた。

 みんなして、駅前のカフェに行こうとか、カラオケに行こうとか、そんな話をしているのが耳に入る。



 けれど僕たちは全然そんな気持ちにはなれなかった。



 小野塚先生が何者かによって殺された。しかも、その先生はつい先月僕らを襲ったばかり。

 この事実がいったい何の意味をもたらすのか、僕はもちろん他のみんなにだってわかりっこないけど。彼女――遠藤海は少しばかりみんなと反応が違っていた。

 まるで迫りくる何かの正体に、気付いているかのような。



 ああ、最近めちゃくちゃなことが起こりすぎて、頭がこんがらがりそうだ!



 頭をぶんぶんと横に振って、暗い考えを蹴散らす。



 とりあえず家に帰ったら海さんに連絡をとろう。何があったのか、僕にできることは何か。色々と聞こう。

 そう思って家に帰るや、早速カバンからスマホを取り出したそのとき。それが静かにバイブを始めたのだ。



 も、もしかして!



 慌てて画面を見ると、そこに表示されたのは全然関係ない人物の名前だった。



 ――須藤遥。



 なんだ、須藤さんか。と僕は思わず落胆してしまう。



 いや、この態度はさすがに失礼か。

 何の用だろうか、と画面に映し出されたメッセージを確認する。



 宛先は僕個人ではなく、クラス全体に対してのようだった。メッセージと一緒に写真も添付されている。



「文化祭の役職、決まりました。しっかり目を通しておいてね」



 ああ、そういえば月末は文化祭だっけ。



 そんなことを思いながら、部屋の中の寒さに耐えきれなくなった僕はヒーターのスイッチを入れる。



 灯油を買うためのガソリンスタンドがある場所は、僕の住んでいるところとはちょっと距離がある。

 生活費を毎月送ってくれるあの人にお願いして、灯油を買ってきてもらった。おかげでひと月くらいなら過ごせるはずだ。一応、ストックも買ってもらったし。



 ヒーターの熱にあたりながら、僕はもう一度スマホの画面を見た。



 文化祭の役職、か。



 僕らのクラスは劇をやることになっている。

 ちなみに演目は、シンデレラとか白雪姫とか、そういう王道のモノを普通だったらやるんだろうけど、それじゃあウケが狙えなくってつまんないと言った篠田によって、完全オリジナルストーリーでやることになった。

 脚本を須藤さん、衣装を竜ヶ崎千郷さんがそれぞれ担当することは決まっていたんだけど、実を言うと配役はまだ決まっていなかった。



 それというのも、須藤さんが「私が話を考えていいなら、配役も私が決めていいかな?」と言っていたから。

 物語を書くときにクラスメイトをイメージして作るから、そしたらそれに適した配役を置きたいのだとか、なんとか。



 まあそれくらいなら、ってみんな思った。つまり誰が主役をやるか、悪役がいるならそれをやるか、須藤さんにしかわからないってわけだ。



 僕はせいぜい、裏方の仕事でもまわされるのかな。なんて笑いながら、須藤さんが添付してくれた写真を見た。



 えーっと……、あ。役職配分は名簿順に並んでいる。わかりやすい。ありがとう、須藤さん。



 加藤……、加藤……。



「え″っ」

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