プロローグ〜〜第一話〜〜
新しく小説を書かせていただいた白夜と言うものです。字数が少ないですが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
■■■■■プロローグ■■■■■
世界は不平等だ。優れた者は日の目を見て、劣っている者達は影となる。俺はそんな事を日々思っていた。
それは、世界に突然【特殊兵装】と呼ばれるものが発現してからだ。それは様々な形をとり、どれも人智を超えた力を手にする事が出来る。この【特殊兵装】の登場により、当時の学校は無くなり、今や【勇者】と呼ばれる者達の育成学校へと変わった。
この世界は、その【特殊兵装】の強さによって自身の地位が決まる。そうは言っても、貴族の様なものでは無い。クラスカーストの様なものだ。【特殊兵装】が強ければ周りに好かれ、尊敬され、弱ければ周りから蔑まれ、馬鹿にされる。これか当たり前となっている。
俺、アレン・シースの【特殊兵装】はランクが分からない【名も無き剣】と名ずけられたものだ。仮に【展開】しても、そこら辺の鉄剣とあんまり、変わらない。通常の【特殊兵装】には、何らかのの能力が付与されている。例えば、自身の身体能力を上昇させる、みたいなやつだ。でも、俺の【特殊兵装】は何の能力も無いし、剣として性能が桁違いに凄いのかと思ったが、そこら辺の鉄剣と変わらなかった。
両親と妹は、そんな出来損ないの俺でもしっかりと愛してくれた。俺はなんて惨めなんだろう。
さて、この世界では子供は15歳を越えると『勇者育成機関学校』に行かなければならない。俺も例外ではない。もう15歳だ。義務的なものとして決められているから、試験と呼ばれるものは無いが、それでも俺はあまり行きたいとは思わない。けど、両親達に顔が立たないから行かないとならない。
「アレン、頑張るのよ。【特殊兵装】が駄目だからって何も出来ないって決まった訳じゃないわ。自分の力でどうにか出来る。だから、あんたも頑張るのよ。」
「そうだぞ、アレン。俺だって【特殊兵装】のランクは低くて馬鹿にされたが、それがどうした!大事なのは熱い気持ちだ!頑張れよ!」
「頑張ってねお兄ちゃん!来年になったら、私も行くから我慢してね!寂しくなったら手紙出すんだよ?」
本当に、いい家族だ。
「うん、頑張るよ。何とかやってみる。じゃ、行ってくるよ!」
こうして、俺は家を旅立った。学校は3年間そこの寮で暮らすため、家には帰れない。でも、俺は頑張ってみせる。例え世界が理不尽でも、家族の皆が応援してくれるなら、やってやる。
■■■■■1年後■■■■■
2年生となった俺は、窮地に立たされていた。今まで俺を馬鹿にしていたクラスの奴らと俺は、今学校に侵入してきたA級魔獣ブラックドラゴンによって。
〜〜〜二時間前〜〜〜
今日から俺は2年生となる。去年は色々あったし、色んなやつに馬鹿にされてきたけど、大丈夫だった。まあ、今年は妹のサラも入学してくるし、気楽にしておこう。
寮から学校に行くと、校門にクラス振り分けが書いてあった。えーと、俺のクラスはBか。適当に行くか。
教室についたが、やる事もないし本を読んでたら、急に話しかけられた。
「なぁなぁ」
「ん?」
同じクラスのやつが俺に話しかけていた。なんだ?
「俺ジーク・キール!お前は?」
「アレン・シースだ。で、何の用だ?」
「俺と友達なろうぜ!」
「は?」
急に友達になろうぜ!っえ言われてもな。やんわりと断るか?いや、クラス内で円滑に動くためにも、せっかくだから受けておこう。
「すまん、返事がおかしかった。いいぞ、此方からもよろしく頼む。」
「いやー、良かったぜ。俺【特殊兵装】のランク低くてさ。クラスでハブられる!って思っててさ。」
俺みたいな奴いたのか。まあ、俺よりはマシだろうが。
「まあ、俺の方が【特殊兵装】のランク低いっていうか、分かんねーから気楽に話してくれ。」
「お前も俺と同じ感じか!なら、尚更仲良くしないとな!」
そう快活に笑うキール。これで【特殊兵装】のランク高かったら今頃人気者だろうな。人柄が良くて人に懐っこい。ふむ。
「じゃあ、ジークって読んでもいいか?」
「おう!じゃあ俺はアレンって呼ばせてもらうぜ!よろしくな!」
キール改め、ジークと取り敢えず友人になれた。ぼっちだった俺としては嬉しい限りだが。
「あ、そういやもうすぐ入学式始まるぜ。行こうぜ!」
「ああ。」
もうそんな時間か。じゃ、サラの晴れ姿でも拝みにいきますかね。
体育館に着くと、数分程で入学式が始まった。
「新入生、入場。」
パチパチパチ
拍手が起こる。よく見てみると、新入生の列の真ん中当たりにサラがいた。サラに視線を向けていると、こっちに気付いたのかウィンクしてきた。可愛い奴め....
「新入生代表、挨拶。」
代表の子が挨拶をし始めた。
「我々新入生一同は、この勇者育成機関学校に無事入学出来たことを誇りに思います。我々新入生一同、これからの学校生活において勉学に励むことを___」
言葉はそこでかき消された。何故なら、体育館を突然大きな衝撃が襲ったからだった。
「なんだ!?」 「地震か!?」 「どうなってる!?」
周りがざわつき始めた。見るからに全員焦っている。しかし、それは俺もだ。何故急にこんな事が....
「静かにしなさい!各生徒は、教師の指示に従って動い___」
またもや、言葉はかき消された。いや、途切れたの方が正しい。その原因は、指示を出していた教師の目の前に"それ"が現れたからだ。
「グォォォォォォオ!!!」
黒い体を持った凶悪な"それ"は咆哮を轟かせた。
「な、何故、何故ブラックドラゴンがここに!?」
「ブラックドラゴン!?」 「あのA級魔獣の!?」
「いやぁぁぁ!死にたくない!」 「誰か助けてくれ!」
ブラックドラゴンだと....!なんでそんな奴がここに現れたんだ!?そう思っていると、声が響いた。
「皆、退いてくれ!ここからは勇者育成機関学校生徒会長の僕がこの場を仕切る!皆は僕が時間を稼いでいる間に避難を!」
この学校の生徒会長であるアーサー・ペンドラゴンがそう叫んだ。やめろ、幾ら生徒会長でもA級魔獣に叶う訳ない。
「はあぁぁぁぁぁ!【特殊兵装】:【展開】!」
生徒会長が自身の【特殊兵装】である【誉れ高き王の剣】を【展開】し、ブラックドラゴンへと駆けていく。
「セアァァァァ!」
生徒会長が剣をひと振りした。聖なる光を帯びた剣がブラックドラゴンの鱗を斬り裂いたと思われたが
「な!?弾かれただと!?」
その隙にブラックドラゴンが凶悪な尖った爪で生徒会長を切りつけた。
「ぐあぁぁぁぁ!」
生徒会長の体から血が飛び散る。そして、ゆっくりと壁へと吹っ飛んだ。
「生徒会長がやられた.....?」 「もう駄目だ.....俺たち死んじまう....」 「嫌よ!死にたくない!いやぁぁぁ!」
俺は逃げた方がいいと即座に判断し、逃げようと思ったが、見てしまった。
「う......」
ブラックドラゴンが入ってきた事により体育館の天井は崩れていた。その瓦礫が下に落ちているのだが、その瓦礫の下に、俺の妹であるサラがいたのだ。
「サラァァァ!!」
俺は思わず飛び出してサラを救いに行った。よし、まだブラックドラゴンには気付かれてない。今なら助けられる!
「サラ!」
「ん....おにい....ちゃん?だめ、だよ。ブラックドラゴンが......」
「大丈夫だ!ブラックドラゴンは今まだこっちに気付いてない。今の内に....」
だが、神様はどうやら俺達を助けるつもりは無いようだ。
「グルゥゥゥ....」
琥珀色の獰猛な眼が、此方へと向いてきた。
最後まで読んで下さりありがとうございます。如何でしたでしょうか。楽しんで頂けていたら嬉しいです。
ブクマや感想待ってます。
では、また次回。




