四十六話
ストックが……切れました( ̄▽ ̄;)
―――サァァァ……。
乾燥した北風が屋上に吹いている。
午前中の授業は終わり、昼休みに入ってる。
昼食はだいたい屋上で食べる。冬は風がきついが、見晴らしが良く、落ち着いて食事するのに絶好の場所だ。
バッグからサンドイッチを出してハムなどを挟んだ物を最初に頬張る。
むぐむぐと咀嚼しながら参考書を取り出す。何となくページを開き、読み始める。
……穏やかだ。最近喧噪が絶えないから、風の音くらいしか音がない屋上は気持ちが良い。
心地好い時間を昼休みをめいいっぱい堪能しよう……
「あっ!いたいた。ほら、こっちに来て来て!」
……喧騒がやって来たか。忌ま忌ましい永島と数人の男子?の声が聞こえる。
「やっと見つけたよー。まさか本当に屋上にいるとは……。」
「龍斗ぉ、だから俺が言っただろぅ。」
「お前は当てにならないよ。風雅、いつもテキトーな事ばっかり言うし。」
「リュウの言い分は尤もだが僕だってそう言ったよ。」
「………俺も。」
「うるさいなー!俺の勘はダメだって事かよ。」
「「「そうだ!」」」
「全員一致かよ!」
…………何この空気?
えっ?何、私どうすればいい?
とにかく二人は私の知っている奴だが、もう二人は誰なん?
「とにかく千遥が見つかってよかった。」
「何が?」
「一緒に昼食食べるから。」
「………はぁ?」
ちょっと待て……、
「あっ、この子が千遥だよ。」
「初めまして、僕は行橋玲です。よろしくお願いします。」
「………西門悠だ……。」
行橋っていう礼儀正しそうな奴は幼い?と言う言葉が合う顔立ちだ。身長も私と同じくらい。
西門は無口?と言う感じ。顔は……、武道とかやってそうな感じ。(雰囲気?)
「えっ?ああ……、って永島、どういう状況を簡潔に答えろ。」
「自己紹介なぅ。」
「『なぅ』って言うな。『now』の単語に謝れ。そもそも……。」
「早く食べねーかぁ?めっちゃ腹減った。」
高嶋の言葉で男四人はそうだな、と言う雰囲気になってしまった。
「ここ、いいね。風は強いけど、クラスより全然静かだね。」
「誰かさんのファンもいないしなぁ。」「おいおい、あれは勝手に女子がうるさくしているだけだろ。」「…………静か……だ。」「あっ、千遥は今日サンドイッチ?」
「……サンドイッチ以外の何に見えるんだ。ったく!」
いたたまれない気持ちを堪えるようにパンに齧り付く。
「そもそもなんでここに来たんだ!」
「だから一緒に「断る!」……まだきちんと言ってないじゃん!」
「その先は何となくわかっている。」
「千遥が聞いて来たじゃんかぁ。」
「言葉の綾だ。」
ふーっ、疲れた……。気怠い気持ちを持つのはもうたくさんだ。
「そーいやさぁ、慶にメール送ったんだぁ。」
「……まぁな。」
「慶って合コンにはよく来るけどなぁ、なかなか彼女つくらねぇんだよぉ。千遥ちゃんはあいつと付き合いたいかぁ?」
「面倒くさいからやだ。あと何となくムカつくから高嶋にもの凄い困難が降り注ぐ事を祈る。」
「……千遥ちゃんらしいやぁ。あと俺の事、風雅でいいから。」
「「はぁ?」」
何故か永島とも言葉が被った。
「苗字読みは嫌いなだけだ。」
「私の勝手だ。金髪馬鹿くたばれ。」
「金髪馬鹿でいいから。」「それなら良いだろう。」
意味不明な討論が終わる。
「えー、俺の事もできれば前みたいに龍「絶対に嫌だ。」ちょっとぉ……。」
「次傷口抉ったら……。」
ナイフ的な物を出す。
「ちょっ、危なっ。やめなさい。刃物は!」
ビビりながら抗議する永島。カッコ悪!
「リュウ、あれ切れないやつだよ。そんなにビビらなくても……。」
「……えっ?」
目を丸くする永島。ざまあみろ。
「護身用おもちゃナイフだ。残念だったな。」
「………くぅっ。」
「ばーか。」
「……この!」
「……っ!」
手に持っていたサンドイッチを奪われてしまった。
新キャラが登場しました。
千「そーいやあいつら何組(の設定)なん?」
作「……。」
千「考えてねーのかよ。」作「行橋は2組で西門は3組です!」
千「今考えたな。」
作「っ!」
千「まだあいつらの容姿もある程度しか決めてないくせに。」
作「やめろーー!」
龍「作者は明日から頑張るそうです。
……俺の出番、これだけ?」