四十四話
「――、一緒に行こう!」
私に声をかける可愛らしい女の子。
君は天真爛漫で、明るくてクラスの人気者。
人見知りだった私にも、声をかけてくれた。私は暗くて愛想が無くて、クラスに馴染めなかった。
そんな私にもたくさん話しかけて来た。
「――、早く!」
「わかった、今行くよ。」「……ねぇ、――。」
「何?」
「ずっと一緒だよ。」
「いきなりなんだよ。そんなこと他……。」
「親友なんだから。」
「………。」
「ほら、置いて行っちゃうよ。――は頭良いのにぼんやりしちゃって。」
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ドタンッ!
「……っ!痛ぃ……。」何事かと思ったらソファから落ちたらしい。
全身強打したので、痺れるような痛みが体中に響く。
「くぅっ……。」
痛みに悶絶しそうになるが、今の時間は何時か知りたい。
「5時ちょっと前……。」
まぁまぁ早い時間だ。ううっ、視界がぶれる……。
とりあえず体の痛みが引くまでおとなしくする。弁当はサンドイッチでいいや。
10分ほど休むと、だいぶ痛みは取れ、動けるようになった。
ああ、学校面倒くさい。休みたいな。でも今日金曜日だし、小テストあるんだよな。
気怠い気持ちを抑え、チャッチャと身支度をする。
顔を洗い、歯を磨き、髪を軽く二つに結ぶ。
そして昼食のサンドイッチを作りはじめる。
レタス、玉ねぎのスライスと厚めに切ったハムを挟んだ物と、ブルーベリージャムを挟んだ物を2つずつ。ボリュームがあるけどいいや。
飲み物は紅茶を耐熱ボトルの入れる。
作り終わってから少し時間があったので、小テストの勉強を軽くやる。
今日は化学なので楽だ。
30分ほどやり、学校へ行く時間になったからとりあえず家を出る。
「ふぅ。」と、ため息をつき、いつも以上に重い足取りで駅に向かった。