十八話
龍斗「そういえば今日ってクリスマスイブだね。」
千遥「そうだな。」
龍斗「何か予定ある?」
千遥「バイトだ。」
龍斗「えっ!」
千遥「こういう行事は稼げるから嬉しいぞ。」
龍斗「……。」
皆さん、楽しいクリスマスを願います。(リア充以外の方限定)
……授業が終わってから筆記でやり取りした男子が私に話しかけてきた。
名前は高嶋風雅と言うらしい。
髪の色は目がチカチカしそうな金髪で、えげつないほど着崩した制服。こんなのが女子どもにモテるから世も末だ。
「篠崎ちゃんって真面目そうに見えるけど意外な面があるんだねぇ。」
「どちらかと言えばこっちののほうが素だが?」
「へぇ……。」
筆記だとわからなかったがこいつは大体語尾が間延びする。
バカっぽいな……。
「用件はなんだ、お前に関わっている暇なんかほとんどない、さっさとしろ。」「いやぁ、だいぶ言葉遣いがきつくなって来たねぇ。」
「さっさとしろ生ゴミが!燃やすぞ。」
「凄いこと言ったなぁ。用件はなぁ、今度合コンやるんだけどぉ、来てくれるかなぁ?」
「断る!」
「気の強い女が好きなイケメンがいっぱいだぞぉ。」「だが断る!!」
私はそう言ったが奴は引かない。「見学程度でいいからぁ。」とか「マジでイケメンばかりだぞぉ。」など言った。
「他の子誘いなよクズが……。」
「俺にそういう言葉を吐ける女子はお前くらいだよぉ。」
「……。」
「もしかして好きな奴とか彼氏いるのぉ?」
「いないに決まってるリサイクル不能ゴミが。」
「じゃあ決定なぁ。場所はカラオケ『Let's Song』だからなぁ。時間は今日の4時からだからぁ。」「ちょっとまて……私は行かなねぇ「じゃあなぁ。」オイ!」
と、勝手に奴は言ってどこかに行った。
クソっ何なんだ。男難の相でも出てるのか?
……そうだ、先生に朝の件断りに行かないと。
千遥「……。」
龍斗「…………。」
千遥「さっきから機嫌悪いな。」
龍斗「…………………。」
千遥「黙りこむな。しょうがねぇからプレゼントをやろう。感謝しろ。」
龍斗「何?何をくれるんだい♪」
千遥「参考書セット中学の分だ。」
龍斗「…………。」
千遥「……あれ?」