第3話
志伊香は、不愉快気持ちが収まらないでいた。店の対応は不快でしかたがない。ただ、ピクルスを抜くことだけなのに、なんで志伊香が間違っているかのように、「抜くことができません」とか言えるのだろう。店長と書かれた名札を付けた男は、「アレルギーがない場合、ご自身で抜いてもらうように頼んでいる」と言ってきた。何なのだろう、とても不愉快だ。私は何も悪くない。志伊香は正しいこと言っているのに、全てを否定してくる。あの眼鏡の店員は謝罪の言葉もなく、キッチンスペースに入って、何食わぬ顔でいた。接客が間違っているのだから、ちゃんと「ごめんなさい」ぐらいは言えるだろう。それにピクルスなんて、捨てるのが勿体ないから、こちらからいらないと申し出ているのに、あの冷たい態度で、接客されれば誰でも嫌な気持ちになるに決まっている。
志伊香のことを本当になめている。こんなの侮辱罪で犯罪だ。携帯電話が出して、どこでもいいと思い、弁護士事務所に電話した。そこで「それは侮辱罪ではありません」と言われ、どこに聞けばいいのかも聞いたが、「こちらでは分かりかねます」と言って、切られる。誰も相手にしてくれない。そこから何件も電話をするも、どこも真面目に対応してくらなかった。これは客に対する侮辱罪なのに、どこの弁護士も弱い立場の人間など守ってもくれない。
もうすぐ14時だ。家に帰らないといけない。店を出るタイミングでキッチンの中などを見たが、あの眼鏡の姿はなかった。もう少し。快適に過ごせるように、店も考えるべきだと思う。もうこの店に二度と来ない。




