地球界 鋼編「僕、町守ります?」
「僕たちをあなた方のの仲間にですか?」
「はい」
僕が質問すると、ミカエルさんは返事を返す。
「あなた方のことは全天界でも有名です。あの魔王に選ばれた勇者がすべての世界を助けるとね」
そんな情報が流れてるんですか?あれから数週間以上はたってるからおかしくはないけど?
するとロゼさんが付け加える。
「ちなみに流したのはマスターです」
「コンバットさんが?」
「はい。天界などの異世界が世界規模で知られてる世界では不備がないように予め情報をながしているのです。フェアリーノースはまだでしたが」
うん。確かにそうしてくれるとこっちもやり易いか。
「ところでミカエルさま。いくつか質問がございます。よろしいですか?」
するとミカエルさんはニッコリ笑い言う。
「どうぞ」
「まず、私達を仲間にする主な理由。大天使であるあなたがここにいる理由。そして、大天使であるあなたがなぜ指令なのか?その理由。いかがでしょうか?答えられますか?」
と質問した。
確かに僕もそれは知りたい。
「わかりました。まず私がここにいるわけ、それはあなた方も知っているというより旅の目的である奴らが原因です」
奴ら。アクアとノルンの世界を襲った奴ら。まだこの世界には来ていないみたいだけど。
「奴ら・・・私達はアンノーン(未知の存在)と呼んでいます。アンノーンは魔王の姫君アクア殿の世界、アカシ君の仲間の妖精ノームのノルン君の世界、そして私達の天使の世界に襲ってきました」
ッ!あいつら、天界も襲ったのか!?
「私達は私達の世界を襲ったアンノーンを調査をかね、まだ襲われてない世界を調べて、私はこの世界に来ました。しかし・・・」
とミカエルさんは立ち上がりこちらに歩み寄る。すると気付いた。ミカエルさんの片方の足から異音がした。これは機械音?
ミカエルさんはスーツのズボンの裾を上げ右足を見せる。そこには明らかにミカエルさんの肌色ではなく、機械的に作られたような白い足だった。
「機械の足ですね?もしかして右腕もでは?」
とロゼさんが言う。
「というより右体の半分のほとんどが機械です。私はこの世界に来たとたんこの世界のもう一つの住人である鉄鋼虫に襲われ、体の半分を奴等に食われました」
ッ!それじゃその体は・・・。
「すいません。気分を悪くしてしまいましたね?大天使が聞いて呆れるでしょ?」
「・・・いえ、そんな」
・・・正直、大天使でさえ、鉄鋼虫の餌食になった。それはかなりの恐怖だった。
「心配いりません。あなたは私が守ります。あなたが二人を守るように」
とロゼさんが言ってくれた。
「・・・ありがとう。ロゼさん」
僕はそれだけで十分な安堵の笑顔になっていた。
「アカシ君には頼れる仲間が多いですね?よかった。では話を続けます。それから私は救助され、この世界の治療を受け、体の半分を機械にして命を保ちました。私はこの世界の人間たちに感謝し、守りたいと思いました。そして私はこの世界の自警団であるここ「アイアンカンパニー」に入りました。すこしでも彼らの助けとなるために・・・しかし現実はそんなに甘くありませんでした」
ミカエルさんは再び機械の腕を見せ、言う。
「体の半分が機械になった私には天界の頃のような魔力を使うことができず、ほぼ足手まといでした。今、この地位にいるのは知略の戦法が上に認められたからでした。しかし、最近の奴らの動きが過激になり、人間たちへの被害が増すばかり・・・」
「・・・なるほど。確かにメグさんたちも今回の鉄鋼虫の3体奇襲にずいぶん驚かれていましたね」
うん。・・・あんな奴らが毎度毎度3体以上襲ってきたらかなりのヤバさだよね。
「今回のように、我々の予想だにしない出来事が最近多くなっており、我々の中にも殺された人も急増している!なんとか止めたい!」
んー。確かにこの世界も救いたいし、この組織に属してれば色々動きやすい。・・・だけど。
「すいません。大変光栄なことなんですが、お断りしないといけません」
とロゼさんが答えた。
ミカエルさんは少し驚いた顔し聞く。
「おや・・・理由を聞かせていただいても?」
「本来の彼ならば喜んでその申し出を受けていたでしょうが今の彼はほぼ普通の人間です」
「それはどういう意味ですか?」
するとロゼさんが続けて説明してくれた。
「大天使であるあなたならご存知と思いますが、マスターアカシの魔王具にはそれぞれ使用にかなりのリスクが伴います。今回の戦いでは、ドラグマ・ナクルガを使い全身ボロボロになるリスクを負いました。魔力のないこの世界では最強のハザードカリバーはただの剣」
「そうでしたか。あのうわさは本当なのですね。・・あっ!そうだ」
ミカエルさんは立ち上がり、デスクの引き出しを開く。
「えっとたしか・・・あー、あったあった。これを」
引き出しからなにかを取りだし、僕に渡す。何かの輪っか?腕輪かな?
「それは天界のアイテムで『アポロンの腕輪』です」
「アポロン?」
「ギリシャ神話に登場する太陽神ですね?」
ミカエルさんは頷き、次に本棚から一冊の本を取りだし、その1ページを捲り、こちらに見せるようにおく。そのページに記載されてる写真があり、そこにはよく美術館等で、みられる石膏像だった。
「彼がアポロンです。今、ロゼ殿が言ったように彼は太陽の神で、太陽には自身で魔力を生み出せるほどの強力な力を秘めております。その腕輪には彼の魔力が込められており、太陽の力と同様。その腕輪自体が膨大な魔力を発生させます」
「と言うことはこれを付けてればハザードカリバーが使えるってことですか!?」
すごい!これがあればこの世界でも十分に戦える。
「ただし、使えるの1日一回のみです」
「・・・え?一回だけですか?」
それだけ?
「本来ならば太陽の膨大な魔力なら、1日と言わず無限と言えるほどの魔力を使えますが、ハザードカリバーほど魔剣ではその魔力も1日ですっからかんでしょうね」
「それほどハザードカリバーは強力な武器なのです。本来ならば人間が扱える代物ですらありませんから」
え?そうなの?なんでそんなの使えるの?僕。
するとロゼさんが少し考え、答えた。
「・・・わかりました。ではアカシ。あなたはいざという時の切り札となってください。私が鉄鋼虫を倒します」
「ッ!ロゼさん!?」
「おおっ!本当ですか!ありがたい。あなたの強さもメグ達から聞いています。ぜひお願いしたい」
僕はロゼさんの答えに反論する。
「ちょっとロゼさん!?君一人だなんて無茶だ!僕なら大丈夫だよ!ドラグマ・ナクルガを使えば、あいつらとは戦える。痛みはいずれ馴れるさ!」
「あり得ません」
とロゼさんが即答した。
「ドラグマ・ナクルガはその時の筋肉の状態を限界の十倍以上に高める魔王具です。その代償があの痛み。馴れるなんてことあり得ません」
うっ。そんなに高めてたんだ。あの痛さも納得。
「いや、だけど・・・」
「アカシ君?誰が彼女と君だけに戦ってとお願いしましたか?」
とミカエルさんが笑顔で止める。
「え?」
「あなたに何から何まで任せたらそれこそ大天使としての恥です。あなた方にお願いしたいのは・・・」
机の上に置いてある資料とるミカエルさん。
「彼女らの隊長をお願いしたいのです」
その資料を渡され、中身を見る。
「・・・この子達は」
ノルンちゃんと近くのホテルに泊まり、一夜を明かした。
私ことアクアとノルンちゃんは図書館などでの資料をすべて調べ、次の行動をホテルの朝食をとりながら話し合っていた。
「んー。結局アクアさんのお姉さんの行方も奴等のことも、詳しくはわかりませんでしたね?」
「うん。まぁ既にこんなにひどい目にあってる世界だもの。これに加え奴等なんかが攻めてきたらたまったもんじゃないけどね」
「あぁたしかに」
私はコーヒーカップを持ちながら鉄鋼虫の資料を再度見直す。
ノルンちゃんは初めて見るベーコンエッグに目を輝かせていた。ベーコンも豚なんだけどね?
ジリリリリリンジリリリリリン。
っ!私のポケットの通信機から着信音が鳴る。
「はい。もしもし?」
『あっ、もしもし?アクアさんですか?』
「アカシ君!?もう体は大丈夫なの!!?」
相手は今回のドラグマ・ナクルガの影響で全身負傷のアカシ君だった。
「ごめんなさい!私がちゃんと魔王具の説明をしておけば・・・」
『あー。大丈夫大丈夫。もう治ったから』
え?もう?魔王のお父様ですらあれを使用した。
『マスターアクア。彼は異世界の大天使ミカエル殿が治癒を施しました』
とロゼさんが言う。
「だ、大天使ミカエル!?なんでそんな大物がこの世界にいるの!?」
『うん。実は・・・』
私はアカシ君達に大天使ミカエルからのスカウト話の他こちらの状況等、色々話した。
「・・・なるほどね。やっぱり他の世界でも奴等への対処をちゃんと考えてたのね。それはよかったわ」と私
「魔王の次は大天使か。お兄ちゃんはもしかしたら全世界の大物と出会う運命を持った人なのかもね?」とノルンちゃんが
『あはは・・・。それは光栄なことだけど』とアカシ君が
『ですが毎回こんな風に何かを頼まれて承けていたらアカシさんの体が壊れてしまいす』とロゼさんが言う。
・・・・・・。
「・・・アカシ君?ホントに大丈夫だよね?確かに君は私達の大事な勇者だけど、ううん。だからこそ体は大事にしないと、また今回のようになったら君だって」
『・・・ありがとう、アクア』
「え?」
『大丈夫!僕はあくまでもアースドランと君達の勇者だから!だけど、僕は全世界の勇者になる男。だからこれくらいこなせなきゃこれから先君らも守れない。逆に今回で魔王具の弱点がわかってよかった。これで自分の限界を突破するいいきっかけになったよ』
「でも」
『大丈夫!僕だって勇者ですから』
アカシ君ってこんなに熱血漢だっけ?
「あのアクアさん」
と今度はノルンちゃんが私に話しかける。
「今度は私が質問してもいいですか?」
「え?えぇ」
ノルンちゃんはインカムを耳にあてる。
「アカシさん質問いいですか?」
『へ?うんいいよ』
最近はずっとお兄ちゃんと呼んでいたノルンちゃんが急に呼び方が変わった。
「カンパニーに入ったてのはわかりました。それでなんですけど、もしかしてあなたが隊長を勤めるのって前回助けたあの子達ではないですか?」
はい?それって・・・。
『よくわかったね?そうだよ?メグちゃん達を僕が勤めるみた・・・』
「「ロリコン!!」」
『へ?いや誤解だよ!それにあの子達もう中学生だしロリコンではあれ?どうなのかな?高校生と中学生じゃ・・・ん?いや!そもそも僕そんな目的で受けた訳じゃないし!たまたま偶然だし!ねぇロゼさん?』
『・・・ロリコン』
と冷淡にロゼさんが言う。
『・・・僕はロリコン・・・なのか?いや!そんな!』
なんかインカムの裏で床で悶えるアカシ君の図が見える。ちょっとからかいすぎたかな?まぁこれくらい言えば変にまたフラグは立たないでしょ。
「ごめんごめん。・・・わかった。大丈夫君ならなんとかするよね?」
『うぅ・・・うん。僕は勇者だからね。それじゃ今からメンバーと顔合わせだから』
「うん。こっちもがんばんなきゃ。じゃまたね」
私はそう言い、通信をきる。
・・・でも私はアカシ君達が口にしたある人物の名前が気になった。
「あの大天使ミカエルが現場に・・・?」
「どうかしましたか?アクアさん」
「・・・ごめん。ノルンちゃん。コンバットさんのお店に戻るわよ。あそこなら異世界に通じる連絡手段があるから」
「え?は、はい!」
私たちは朝食を素早く終えホテルから出て駆け出した。
というわけで僕、灯とロゼさんはアクア達との連絡を取り合った後、メンバーであるメグとミクルに会いに、ブリーフィングルームに向かった。
「・・・えっとここは何処だろう?」
絶賛道に迷っているけど。
「おそらくこちらです」
とロゼさんが指さしで右の道を示す。
「ありがとう。ロゼさん」
指差す方向に歩く。
「・・・」
ロゼさんが何故かこちらをじっと見ていた。
「な、何かな?」
「あっ、いえあなたがリーダーになるならその呼び方も変えた方がいいかと思いまして」
「呼び方ですか?」
「私は最近ではアカシ君もしくはマスターアカシと呼んでおりますが、どちらに固定しますか?」
「えっと前者かな?」
それの方が長ったらしくないしいいよね?
「わかりました。それで私のことは敬称無しでロゼで結構です」
「え?そうですか?」
「元より私よりも上の存在であるアクア様を呼び捨てなのに私に敬称ありとは少々変かと思いましたし、これが最適かと」
「・・・うん。わかった。それじゃ改めてこれからよろしくロゼ」
僕は右手を出しながらそうい言う。
「こちらこそよろしくお願いします。アカシ君」
彼女も手をだし、お互い握手を交わした。
「それはそうとアカシ君」
「はい?」
彼女は横に指さし言う。
「目的地に到着です」
おおう、いつに間にかもう着いてたのね。
「あはは。ありがとうロゼ」
僕は扉の前に立ち、ミカエルさんに教えてもっらた自動ドアの解除キーを押す。
扉が開き、中に入る。
「ん?おぉ!やっと来た」
一番最初に目にしたのは最初に鉄鋼虫と一緒に戦った赤髪のツインテールの元気っ子メグ。
彼女は僕らに近づき、笑いながら言う。
「もしかして道に迷ってた?あはは!ダッサーイ」
「もうメグちゃん・・・これからお世話になる人だよ?いきなり失礼なこと言いちゃだめだよ」
今度はその時こけたらしく少々ピンチだった茶髪ユルフワヘアの眼鏡っ子ミクルがメグに注意しながら現れる。
「というかあなたも最初ここに来たときに同じ目に合っているでしょ?よくそれでこの方を笑えますわね?仮にも助けてくださった方々なのでしょ?」
その隣には見覚えない子がいた。金髪のツインテール、その先がクルクルとカールがかかったヘアスタイルにこのお嬢様口調。いなかったよね?こんな子。
「ん?あぁワタクシとは初対面でしたわね。失礼いたしました。ワタクシこのチームの長距離支援担当ユリア・ヴァンホッセンと申します。先日はワタクシのチームメイトを助けていただきありがとうございました」
彼女は自己紹介しながら深々と頭を下げる。
「これはこれはご丁寧に。僕は只野灯。今日から君たちのリーダーをさせてもらうことになりました。一応リーダーですが、僕の方がみんなより後輩なんで色々よろしくお願いします」
うぅなんか情けない自己紹介になっちゃたな。まぁ事実だし、いいか。
「私はロゼと申します。サブリーダーを任されております。皆さんよろしくお願いいたします」
「んじゃ私らも改めて。私は卯道メグル。近接格闘担当!そのまんまメグルだと若干男っぽいんでメグって呼んでね?」
「先日は本当にありがとうございました。初春ミクルです。中距離型です。よろしくお願いします」
・・・みんな紹介終わったかな?
「皆よろしく。それじゃこれから・・・・・・?」
とこれからのこと話そうした時だった。
館内中にサイレンらしきけたたましい音が響く。
「これは!?」
「鉄鋼虫出現のサイレンですわ」
っていきなりですか!
「あはは。赴任早々大仕事とはリーダーツイてるね?」
「・・・そうかもね。それじゃ早速活躍しようかな?みんな出動だ!」
「「「「了解!」」」」




