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3話

次の日


眠い・・・起きてしまったぜ、今日は土曜日だから何もない、いつものようにだらけて二度寝でもしようか

休日というのは良いものだ、ダラダラと過ごすことができるのだから


「ふわぁ〜・・・・・・ん?」


なんか重い・・・それに何か柔らかいものが当たっているような・・・気のせいか、そんな変な妄想をしていても現実は残酷だからな。しかし・・・



重くね?誰か俺の上に乗っているのか?そんな馬鹿な話が・・・まさか


「むにゃむにゃ・・・」


誰の声だ?いや・・・この声は・・・


「むにゃむにゃ・・・ん・・・」


「・・・・・・どういう状況」


銀色の髪が俺の視界に写っている。誰なんだ?間違いなく、昨日会ったあの姉妹か新・母の誰かだろう。どういう状況なんやこれ。まずは声を掛ける


「あの・・・ん!?」


口を封じられる。唇と唇がくっつき、キスをしている状態になってしまった。ふぁっファーストキス!?嘘だろおい。不味い、このままでは俺の命が持たん。襲ってしまう!理性保ってくれぇ!!!


それに胸が当たっている!柔らかい大きなマシュマロが当たってあるんだけど!!!?


クソォ!話すこともできないし、動いても効果はない。仕方ない、我が親友(ブラザー)達に連絡して脱出する方法を聞かないと!



我が親友(ブラザー)グループ


悠太『助けてくれ!ヘルプミイ〜!!』


純也『何があった』


悠太『純也!起きているんだな!』


純也『ああ、エロ本読んでいるからな。エロ本を休日に見るのは最高だよ』


悠太『なんでそんなもん読んでいるんだよ』


純也『いいじゃねえか。エロ本は俺のもんじゃなくて姉貴のもんだからな。安心してくれ』


悠太『安心できるか』


純也『いいだろ別に、姉貴に許可貰っているし、隣で姉貴もエロ本見ているから問題ねえよ。それより、何があった?まさか!?ようやく、エロ本に興味を持ったのか!姉貴と一緒にエロ本持ってくるから待ってくれ』


悠太『なわけねえだろ。今、起き上がれないんだよ、誰かが俺の上で寝ているせいで起き上がれなくてな。助けてほしいんだ』


純也『はあ?お前の親父さんが?いや、それはねえな。じゃなんでそんなことが起きているんだ?』


悠太『昨日話しただろ?親が再婚するって話。三姉妹が俺の家族になるって』


純也『ああ、言っていたな。それが今とどういう関係なんだ?まさか、襲ったのか!』


悠太『んなわけねえだろ。今襲われているんだよファーストキスを奪われてキスしている状態なのに寝ているんだよ。俺の上に乗っているから逃げようもできない。相手は寝ていると3つ子だから誰が誰なのか分からないんだ』


純也『まあ、理解したけどここで話すことか?お前の親父さんに連絡しればいいじゃん。スマホで連絡できるくらいにはできるんだろ?』


悠太『今連絡したけど全然反応がない』


純也『ドンマイ。俺達が動いても無理だと思うぜ?俺はこの後姉貴に食われる運命なんだからな。義姉に』


悠太『なんというとんでもない報告をするんだお前。こっちは大変なんだぞ』


純也『知らんな。あと、食われるのは昼飯のことな』


悠太『間際らしいことをいうんじゃない。全然反応が来ないから無理・・・キスされ続けながら待つのはきつい』


純也『ドンマイ』


悠太『クソォォォォ!!!』


優香『何をしているのさ。キスをされているなら力づくでも対抗するんだよ』


純也『お前起きていたのか。今何をしているんだ?』


優香『ん?そんなもん、エロ動画見ているに決まってんじゃん』


悠太『なんでエロ動画見ているんだよお前。やはり、変態だな』


優香『そんなことを言っている余裕があるの?』


不味いな。このままじゃ息ができなくなってしまう。変態達に構う暇なんてない。必死に体を動かす、何もしないよりもマシだろうと優香(ヘンタイ)からのアドバイスで必死に力づくで動かすと


「ん?・・・!ぷはぁっ」


やっと起きてくれたか・・・頭痛えな。息をようやく普通にできる。普通の呼吸をすることに時間はかかるが息を整える


「はあ・・・はあ・・・なんで俺の部屋にいるんですか・・・」


相手は誰だ・・・目の色を見ると赤・・・


「ユリカさん・・・」


「むぅ〜!私のことはユリカさんじゃなくてユリカちゃん!って呼んでね!」


頬を膨らませて見てくる。ちゃん付けって・・・童貞高校生には無理な話だ


「いや・・・それでも・・・」


「私のファーストキスを捧げたんだよ!ちゃん付け!そうじゃないと襲われたって言っておくからね!パパに!」


それは辞めてくれ。だが


「悪いがすでに親友達に助けを求めている証拠があるんだ。それは無理があると思うぞ?」


スマホの既読を見せる。グループで連絡している2人には見られている。俺がやったとまではいかないが父さんは俺がそんなことをしない人間であることを把握しているはずだ。それに俺が連れてきたとしても・・・その時はどうしようか


「むう〜・・・悠太のことが好きなのに・・・ねえねえ、キスしよう」


「なんでだよ」


思わずツッコミしてしまった。好きとか言われて驚くがそれでまたキスしようという話にはならない


「だって・・・むう〜・・・」


顔を赤くして俺を見る。俺を見ても何もない


「何も言おうがしないぞ?そもそもなんで俺の部屋に侵入しているんだよ・・・」


俺の部屋に侵入するとは何事だ

人の部屋に入ってはいけませんとは言われなかったのか・・・家族なら大丈夫だろと言われたら文句言えないけど現時点、文句を言っているからな〜


「むぅ〜・・・好きなのに・・・」


ボソッと何か呟いていた


「ん?なんて?」


何かあったか?


「むぅ〜!私の気持ち気づいてよ!」


「なんで怒られるんだ・・・」


ブンブンと腕を動かして睨む。どうやら地雷を踏んだようだがどうしてこうなった?



ユリカside


私は白山悠太という同い年の義兄弟のことが好きだ。一目惚れではなく、昔会ったことがあって彼のことが好きで何年も初恋を恋を抱いている


彼に会ったのは10年前




「なんだこいつら!見たことがねえ色をしてんぞ!」


「化け物・・・」


と昔遊んでいた公園で姉ちゃん達と一緒に近所にいる悪ガキ達にいじめられていた。私達の髪色が日本人で見る黒色や茶色ではなく、銀色だから。母に似たこの色を気に入ったけど、そのせいで虐められることがあった


いつもいつもいじめられていた。何度も何度も痛い目にあってあって泣いた

それでも私達が公園に行く理由はあった


「何してんじゃぁいい!!」


いつも彼が助けてくれるから


「あっ!白山!ようやく現れたか!」


「ふん、ようやくか」


悪ガキ達は動きを止めて私達から離れる


「何してんだぁ?大人数でイジメするなんてよ。あいからず、イジメ好き野郎どもだ」


輝く黒髪を持つ男子ー当時5歳の白山悠太が私達の前に走って悪ガキ達の前に来てくれる


「悠太ちゃん・・・」


「大丈夫、俺は強いんだぜ。アイカ、レモン、ユリカ。いつものようにこの公園に来るなんて諦めの悪いのはお前もだが・・・」


私達の顔を見て笑って悪ガキ達を見る


「今はやるべきことがあるんでな、後で説教。んじゃ、話を変えるとして、言いたいことはイジメなんてクソなんだってこと。暴力で全部解決するテメェらがいるから世の中、綺麗事を言っても治んねえんだ」


『・・・・・・』


「暴力が場を支配する?そりゃそうだろ、お前が群れれば仲間が増えるからな。お前らの家族や友人とかなどなど仲間として現れるだろうし、証言もしてくれる。そういうことをしてお前らがやっていないと言っても嘘だと思っても味方になり、力のないいじめられている側は批判されていく。そんなもんで今も今もそうやっている・・・」


私達に顔を向いて頭を撫ぜる。私達3人によく頭を撫ぜてくれる


「お前らは自己満足するために他者が死んでもどうでもいい暴力クソだ。暴力で解決するなら暴力でやらせてもらう。これで平等だろ暴力クソ野郎ども」


「ああ、やってやろうぜ!!」


『おう!』


いつものように殴り合いが起きる。私達も動きたかったけどいつものように怖がって動けない。目の前で喧嘩をしているのに止めれるほど当時の私達には力も度胸もなかった。彼に会いたくてという自然に惹かれた


いつもいつも私たちを守ってくれる。彼が守ってくれるからイジメを受けてしまうなんて当時の私達は馬鹿だった。何度も懲りずに悪ガキ達に虐められる。その度に彼に助けてもらう。彼に会いたいために利用しているようなもの


今の私からしたら何をしているのと文句を言いたい過去だったし、そんなために怪我していく彼の姿に心を痛むことがあっても変わらず来てしまう


私だけじゃなかった。けど、私の言葉で姉ちゃん達が行かないようにすることくらいはできた。それなのに私がやらなかったのは



彼に恋をしているから

彼のことが好きになったのは初めて助けられた時、助けてくれる人なんて居なかった。周りにいた大人達も見て見ぬ振りをして3人で虐められていた。来ないともっと強い痛みを与えるとかで脅されていた。痣が出来ようが関係ない。だんだん広がる赤色の跡と青色の跡、今はもうない痣が帰るには数年もかかった


いつものように虐められて助けてくれるという日々から突然変わったことがあった。それは悪ガキ達が私達を虐めていると親にバレたことによって公園に来ることも脅迫されることもなくなった


いじめが無くなっても彼に会いたいと思って3人で公園に来た。でも、彼はいじめの最後から来なくなった。何日も何日も待っていても来なかった


それから私達は彼にまた会いたいと思った。初めて私達を虐めていた人達から救ってくれた王子様、絶対に見つけてやると思いを胸に長い間探していた


それから10年、ある日、母から再婚するという話をされた。まさか、母が再婚するとは思わなかったし、いつの間にそんな仲になっていたのとは思っていた。昔から何か隠しているというわけではないが自分の恋の関係については私達でも話さないように徹底的に気持ちを抑えていたみたい


母の馴れ初めを聞いても無視していたけど再婚する相手の苗字が白山だった。それを聞いて昔のことを思い出した。私たちを救ってくれた王子様の苗字も白山だったから


再婚相手にも子供がいて名前が白山悠太と聞いた時は驚いた。10年も待っていた初恋の相手とようやく再開できるようになったから


そして、現在


「ふふっ・・・キスしちゃった♡」


寝ている時からキスをして抱きついたまま寝て寝ていた時もキスしていたみたいだけど良かった。彼に好きということを伝えられたらいいけど多分、何をやっているんだ程度しか思っていない。再会したばかりで私達が過去に会ったことがあることも忘れているみたいだし、この先苦労する


でも、貴方を絶対に手に入れる。姉ちゃん達も私のようにアプローチするだろう。なら、姉ちゃん達よりももっとアプローチして手に入れる


「絶対に私のものにするから」


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