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近未来SF短編集 in United Corporation of JAPAN  作者: あのワタナベ
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衛星運用


 天の()は90分しか使えないよ。


 衛星の時間貸しに割り込むのに手間取った。必要経費に入れていいんだよね?


 技術屋が狭いコンテナの中でモニタを眺めながら言う。


 どうせ戦闘に入ったら10分もてばいいほうだ。それまでに終わらなかったら俺らはおしまい。


 用心棒が返す。


 潜入と対象の奪取には25分は欲しいね。もちろん情報屋さんと、技術屋さんかなんでも屋さんのどっちか二人のサポート付きが前提で。脱出は10分かからないと思う。


 潜入屋が告げる。


 脱出用のクルマは用意したけど決行が決まってからルートを決めるから5分。眼で混雑を確認してから。オートモーティブの交通管制は情報屋さんが攪乱(かくらん)してくれるんでしょ?


 弟子が確認する。


 交通情報と通報、ビルのセキュリティに戦闘情報管制。俺だけやることが多くないか? だれか代わってくれよ。


 情報屋がぼやく。


 クルマ(オートモビリティ)の装甲追加は済んだぞ。


 なんでも屋がトレーラーの中に入ってくる。


 無人の倉庫街に止めたトレーラー。牽引されている荷台に固定されたコンテナの中は空調が効いているとはいえ息苦しさを感じる。


「段取りとしてはサポートに技術屋付きの潜入屋がビルに入って20分、トレーラーをビルの前に移動開始、5分で現場に到着&逃走ルート確定。5分から10分ほどドンパチ騒いで撤退。その頃には潜入屋が逃げている、ってことでいいのか?」


 ざっくりとした流れを口に出して用心棒が確認する。


「だいたいそんな感じで」


 なんでも屋がメンバーを見回しながら答える。


「対象の位置は移動させた様子なし。衛星の時間が来たらいけるよ」


「なら衛星が使える5分前には行動開始で。情報が抜かれてる(・・・・・)可能性を考慮してフェイントだ」


 技術屋と情報屋が視線を交わす。


 それを見たなんでも屋が。


「気になることがあるなら今のうちに言っておいてくれ」


 情報屋が口を開く。


「報酬のタイミングは?」


「全員が全員のなすべき事をした後だ。持ちだしたモノを換金した時点で支払う。だから途中で抜けられんし、裏切ったら金は入らない。そういうことを了承した上で受けてもらったはずだがな?」


 念のため、と前置きした上でなんでも屋が答える。


「変更無しなら問題ない。前金で当座はしのげるからな。俺は貯金を崩すほどギリギリってわけでもないし」


 満足したという口ぶりの情報屋。


「金以外で受けた人間は?」


 技術屋が質問を投げる。


「それも換金後だ。用心棒は換金と同時に手術で寿命を延ばしてもらうしフリーになれる。俺の取り分は換金でやっとマイナスからプラスになる。弟子の分は持ち出しだ。技術屋にはいくつかノウハウを教えることになってたが、それも換金後だ」


 そういう約束だったよな、となんでも屋が返す。


「そうそう、情報屋。あんたも換金が終わるまでは軟禁ってことでよかったよな?」


「情報の持ち出しをさせないため、だったな。メシをしっかり出してくれるなら問題ない。どうせ来週までは仕事を休みにしちまってるからな。普段食ってるようなインスタントやレトルトじゃ認めねえからな。ちゃんとした人間の食い物じゃねえと。お前が普段食ってるのはメシとは呼べねえ。ありゃ(エサ)だ」


 笑いながらも同意する情報屋。


「潜入屋、お前さんもそれでいいんだよな?」


「一ニューイェンたりとも負けないが、ちゃんと支払われるなら問題ない」


 空間が歪んでニヤリと笑った。


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