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猛烈一途なあたしに堕ちろっ!~素っ気ない君に届け~  作者: みみまる.com


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3/9

3.強敵の目黒 京。



教室に空くんと戻ると席に着き、担任の先生から明日からの学校の説明があって解散となった。


空くんを視線で探すと…は、はやい!もう教室を出ていこうとしている。

あたしもあたふたしながら急いでプリントをバックに詰めていく。


急いで席を立ち、急いで追いかけようとすると

…パシっ

と誰かに手を捕まれた。

「わわわっ!」

勢いよく走り出したところを捕まえられたせいで後ろにバランスを崩して転びそうになるあたしを誰かが支えた。


目を見開くと…そこにはサラサラの金髪と綺麗な顔のドアップがあたしの顔を伺っている。


「大丈夫?」

「…目黒…京…」


大丈夫?ってあなたのせいで転けそうになったんだけどね?!むかついて思いっきりキッと睨みつける。


だけど全然効き目がなくて

「俺の名前覚えてくれてたんだ?桜兎」

と笑う目黒 京。

あ〜この人頭おかしいんだった…。と諦めて


「あたし帰りたいんだけど、手を離してもらっていいかな?」

早くしないと空くん見失っちゃうんですけど…。と焦るあたしを他所に

「一緒に帰ろうぜー、桜兎ちゃーん」

と馴れ馴れしい目黒 京。


「用事あるってゆーか急いでるってゆーか、ほんと無理!」

と手をブンブン振るけど全然離れない目黒 京の手。


こうなったら…この人を引きずってでも空くんを追いかけなきゃ…!

そう、目黒 京より頭がおかしいのは桜兎だった。


「目黒 京…いや、もうめんどくさいから京!行くよ!!」

と言うと京の手をグイグイ引っ張って昇降口に向かって走り出すあたし。


まさかの展開に目を見開く京。だが驚く暇もなく桜兎に引っ張られていく京。

「ちょ…おま…!!」

と言う京の声を無視して走り続ける桜兎。



物凄い勢いで京を引っ張り昇降口に到着した。空くんの下駄箱を見ると既に空くんはいない…ガックリ…。

落ち込みながら外に出る。


「京のせいで…空くんもういないじゃん!あほ!」

と涙目になるあたし。

「あー…わるい。お詫びに手離してやるよ」

とやっと手が離れた。

「今更遅いっての!悪霊退散!!」

とその辺の雑草をちぎって投げつける。


「あははっ…まぢで何から何までほんと面白すぎるお前…ククッ…腹痛てぇ」

と隣を歩きながら笑ってるこの男をあたしは許さない…くそぅ…。


そんなこんなで今日は空くんを見失ってしまたのだった。



次の日、今日もまた朝から空くんの家の前で空くんを待つあたし。


暫く待つと空くんが眠そうな顔して出てきた。


「空くん!おはよ~!!!」

「あー…吉岡さんおはよ…」

と今日は昨日より眠そうだ。

「夜更かししてたの?」

といつも通り隣りを歩きながら空くんと話をする。

「…まぁ、そうっすね…」

と眠そうに欠伸をしている空くん、そんな姿もかっこいい。


「もしかしてあれ?」

と言うあたしに

「あぁ…まぁそうっすね。締切ヤバいんで」

とため息を吐く空くん。


そう空くんは実は売れっ子作家。これはみんなには秘密。そう!空くんとあたしの秘密でもある。


あたしがニコニコといつも通り空くんの隣を歩いているとチラリとあたしを見た空くんが


「てか吉岡さん隣歩くなら歩道側歩いてもらっていいですか?」

「え?」

とキョトンとするあたしに

「危なっかしいんで」

と言うと腕を掴みあたしを歩道側に移動させると、空くんが車道側を歩き出した。


ううう!優しい!!見た!?いつもさり気なく優しいんだよね〜!!好きがとまんない!


「空くんってなんだかんだ優しいよね〜」

とご機嫌なあたしに

「どーですかね」

と興味なさそうに返事する。

「他の女の子に優しくしないでね?」

なんて言ってしまうあたしに

「そもそも吉岡さん以外と話す女子がいないんで、どーすかね」

といつも通り無表情で答える空くん。


そんなこと言ってるけどたぶん高校生になった空くんはこれからすごいモテる。これはあたしの確かな確信だ。


「これから先は分からないよ。きっとあたしだけの空くんではなくなるよ」

と悲しそうなあたしに少し目を見開く空くんが

「元々吉岡さんのではないですけど…まぁ、どーですかね」

といつも通りの何を考えているか分からない顔をして呟いた。



学校に着いて空くんと二人教室に入ると


「ちょちょちょ!桜兎!」

と佳奈ちゃんが慌てた様子で駆けつけてくる。

「どうしたの?」

とあたしと空くんは顔を見合わせる。


「柏木くん、ごめんね〜?ちょっと桜兎借りるね〜!」

と焦った様子で空くんからあたしを引き離すと

「桜兎!あんたの好きな人はだれ?!」

と急に物凄い真剣な顔であたしの顔を見てくる佳奈ちゃん。

「え?もちろんそんなの空くんだけど」

「噂になってるわよ!目黒くんと桜兎が手を繋いで帰ってたって」

と空くんに聞こえないようにコソコソと話をしてくる。


「えぇぇぇえ?!こ、困る、非常に困る!間違ってはないけど」

と昨日あたしが京を引っ張り回したことを後悔した。

「間違っては無いって事実なの?あちゃー、やっちゃったねー。柏木くんの耳に入らないといいけど…」

と言う佳奈ちゃんに、あたしは肩を落とす。


まぁどうせそんな事聞いたところで空くんは何とも思わないだろうけど…。



落ち込んでいると、あたしの肩に腕を乗せて

「なに話してんの?」

と噂の原因の京が現れた。

「京のせいで手繋いで帰ってたって噂流れてるんだけど?!」

とむすっとして京を睨むあたしに

「あれは桜兎が俺を強引に連れ回したんだろ?」

と笑う京。

「ちょ!!誤解されるようなこと言わないでよ」

っと京の口を塞ぐあたし。


「え〜なになに?やっぱ二人噂通り仲良しなんだ?」

と言う佳奈ちゃん。

「ちょ、やめて!それはないから!本当に!誤解しないで!」

と必死に否定するあたしに

「俺ら超仲良しだろ?なぁ桜兎?」

「……!!もういい!あっちいけ!」

とあたしは京を無視して自分の席に戻った。


めちゃくちゃあたしで遊んでくる京に腹が立って仕方ない。


そして机に突っ伏して考える。こんな噂空くんの耳に入ったらどう思うのかな…。尻軽女!とか?…いやいやでも空くんがあたしの行動を一々気にするわけもないか…。


うん、そうだね。気にするわけないのに考えても無駄だね。

スッキリすると眠くなり桜兎は夢の中に旅立った。





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