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28話


 20XX年12月26日



 今日も昨日や一昨日に引き続き、同じ形式での実戦となりました。


 ただーし! 対戦相手が違いました!


 庭野選手、トハチェフスカヤ選手、坂巻選手、里田選手が対戦相手でした……


 今の私たちの実力では、絶対に勝てるわけないでしょ!

 私たちジュニア選手の心を折りにきているのかな?


 しかし、現役のシングルスのトップ二人とダブルスのトップ二人の選手と、試合形式で練習できる機会なんて、これを逃したら一生なさそうだし、良い経験になるのでしょうね。

 というか、良い経験になった。


 それと、ジュニア選手が10人と人数が多いので、4ゲーム先取の1セットマッチへと変更することになりました。

 それでも、私たちの相手をしてくれる庭野選手たちは、最低でも合計で40ゲームをこなすのだから、タフだと思います。


 40ゲームって、ダブルベーグルを完成させた試合を三試合こなしても、まだ4ゲーム余るんだよ?

 男子のグランドスラム並みのゲーム数だよね。


 まあ、今回の試合はセカンドサーブがない分、多少はマシなのかもしれないけど。



 というか、里田選手と坂巻選手はまだしも、トハチェフスカヤ選手まで沖縄いるとは思いもしなかったよ。

 記者会見とかで庭野選手と仲悪いのは振りだけで、実は仲良かったりするオチ?


「RunRunRun!とか挑発して、タマキは私へのリスペクトが足りてない」

「スターシャがリスペクトするに足る選手になれるようにと、頑張って煽ってあげてるんじゃん」

「今度対戦したら、わたしもタマキを煽ってあげるわ。あと、ナーシャよ」

「スターシャから、RunRunRun!とか言われると、ムカつくわね」

「スターシャとか勝手に愛称を変えるな。アナスタシアの愛称はナーシャよ」

「彼女はまだ引退してなかったの? てっきりロシアの田舎に帰ったんだと思ってたわ」

「タマキが引退? もう顔を見なくても済むのなら、清々するわね」


 こんなふうに、記者会見では相手のことをボロクソに扱き下ろしているのが、二人の間では定番になっているのです。

 でも、仲良くなければ、コメックスのイベントにも参加してなさそうだよなぁ。


 そして、アナスタシアの愛称がいつの間にか、スターシャ呼びに変わってしまったのは、だいたい庭野選手のせいだと思います。

 あと、結構二人一緒のツーショットとかをSNSに上げてたりもするから、二人の仲が悪いというのは興行的な設定とかなのかな?


 そう思って聞いてみたんだけど、対戦前日からは目も合わさないし口も利かないぐらい、ガチで仲悪いそうですw

 なるほど、オンオフの切り替えということなのかもしれません。



 それはそうと、庭野選手が「クリスマスは過ぎたけど、私から1ゲームでも奪えたなら、好きな物をプレゼントしてあげる」とか、目の前に餌をぶら下げてきやがりましたよ。

 柚じゃなくて、恐れを知らない強者が「なんでもいいんですかー?」そう聞き返したんだけど、さすがにそれは問屋が卸さなかった……


 庭野選手曰く「あなたたちはテニス選手なんだから、欲しいテニス用品にしなさい」とのことでした。

 至極ごもっともな話です。


 でも、庭野選手からブレイクするのって絶対に無理でしょ?


 しかし、そこに助け舟が!


 里田選手が「環希の場合は、せめてキープできたらにしてあげなさいよ」

 坂巻選手が「あと環希ちゃんは、両手バックハンド禁止ね」

 トハチェフスカヤ選手が「ついでに、タマキは左も禁止ね」


 庭野選手… 「しょうがにゃいなあ、そのハンデでおk。どーんとこい!」


 とのことでした。


 そして、結果はといいますと……

 もう寝る時間なので、続きは明日書きますw






 20XX年12月27日



 昨日からの続きをば。


 庭野選手たち、現役のトップ選手との1セットマッチの結果だけど……

 当然ながら、勝つのは無理ですた(´・ω・`)


 誰一人として、キープすらさせてもらえなかったよ……

 しかも、庭野選手は両手バックハンドは禁止という縛りまでしていたのに。


 ジュニア選手が相手なら、片手バックでも十分だったということかぁ。

 現状、これが世界トップレベルの選手と、私たちジュニア選手との差なんだろうなぁ。(遠い目)


 この対戦の意義は「世界のトッププレイヤーと練習するのは、将来絶対に役に立つ」とか、結構アバウトなものでした。

 将来の役に立つのもいいんだけど、その前に私たちの心がズタボロにへし折られているのですけど!


 しかし、対戦相手として庭野選手たちの動きを、一挙手一投足観察して生で目に焼き付けるのは、私たちの糧になったのは間違いないだろうね。



 それと、庭野選手の娘さんであるわかばちゃんが、ボール拾いと声出し係をやってくれていました。

 でも、その「ランランラン!」や「チェイスチェイスチェイス!」とかって絶対に、庭野選手が試合中にトハチェフスカヤ選手をからかう時に、ちょくちょく言ってるセリフだよね?


 わかばちゃん、お母さんから悪い影響を受けちゃってるよ。

 まあ、わかばちゃんが真似したくなる気持ちもわかるけどね。


 それと、声出し係なんて、いまどき部活でもやらない気が…ウチの学校のソフトテニス部は、練習中に下級生が「ナイッサー!」とか声出しやってたわwww

 でもさすがに、公式戦の応援で声出しはやってないよね?


 それとも、ソフトテニスは声出し応援しても大丈夫なのかな?


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