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全員が俺だ ~6666回転生した記憶過積載者~  作者: 雨音トキ


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第60章 全記憶暴走開始

リオンが言う。

「祭壇を囲め」

四人が動く。

祭壇の四方に立つ。

リオンが北。

カインが南。

ミラが東。

グラムが西。

中央に繭。

脈打っている。

「ドクン……ドクン……」

リオンが手を伸ばす。

祭壇に向かって。

「魔力を注ぐぞ」

三人も手を伸ばす。

集中する。

体の中の魔力を感じる。

それを祭壇に注ぐ。

祭壇が反応する。

光り始める。

弱く。

封印の紋章が浮かび上がる。

光が強くなる。

紋章のヒビが見える。

たくさんのヒビ。

修復が始まる。

ゆっくりと。

でも繭が反応する。

激しく脈打ち始める。

「ドクン! ドクン! ドクン!」

大きな音。

速い鼓動。

黒い霧が繭から噴き出す。

祭壇の光を押し返そうとする。

リオンが叫ぶ。

「くそ…押し返される!」

足を踏ん張る。

魔力を強める。

でも足りない。

カインが叫ぶ。

「もっと魔力を!」

リオンが決断する。

「複数人格を召喚する!」

叫ぶ。

「燃やせ! 癒せ! 鍛えろ!」

目が変わる。

複雑に。

三色に。

魔法使いリズ。

神官ゼノン。

錬金術師エルヴィン。

三人格が同時発動。

リオンの体が震える。

頭が痛い。

でも耐える。

三人格の魔力が合わさる。

巨大な魔力。

祭壇に注がれる。

祭壇が激しく光る。

紋章のヒビが急速に消えていく。

リオンが叫ぶ。

「全員の魔力を注ぐ!」

三人が魔力を強める。

カインが。

ミラが。

グラムが。

全員の魔力が祭壇に集まる。

紋章が輝きを増す。

まぶしい。

でもその時。

繭が激しく膨らんだ。

「ドクン! ドクン! ドクン!」

鼓動が速くなる。

そして。

繭から何かが伸びてきた。

黒い触手。

細長い触手。

何本も。

10本。

20本。

祭壇に向かって。

四人に向かって。

リオンが叫ぶ。

「避けろ!」

でも遅い。

触手が襲いかかる。

リオンに絡みつく。

腕に。

足に。

胴に。

「うぐ……」

締め付けられる。

痛い。

でも魔力を注ぎ続ける。

手を祭壇から離さない。

カインも触手に捕まる。

「くそ!」

剣で切ろうとする。

でも触手が再生する。

切っても切っても。

ミラも捕まる。

「きゃあ!」

グラムも捕まる。

「離せ!」

四人が触手に絡め取られる。

でも魔力を注ぎ続ける。

祭壇の光は消えない。

紋章の修復は続いている。

リオンが耐える。

『もう少しだ……』

『封印を完成させる……』

その時。

触手から何かが流れ込んできた。

黒い力。

冷たい力。

邪悪な力。

魔王の力。

リオンの体に侵入する。

「うっ……」

体が冷たくなる。

力が吸われる。

魔王の力が体内を巡る。

血管を。

神経を。

そして。

精神世界に到達する。

リオンの意識が精神世界に引き込まれる。

暗闇。

円形劇場。

6666人格が座っている。

静かに。

でも魔王の力が侵入する。

黒い霧が広がる。

人格たちが反応する。

一斉に。

立ち上がる。

叫び始める。

「出せ!」

「俺を出せ!」

「殺せ!」

「逃げろ!」

「戦え!」

「燃やせ!」

6666人の声。

同時に。

無秩序に。

精神世界が崩壊し始める。

円形劇場が揺れる。

崩れ始める。

暗闇の奥から笑い声。

デモンズ。

「ハハハハ! チャンスだ!」

封印が破られる。

デモンズが現れる。

黒いローブ。

赤い目。

邪悪な笑み。

「やっと出られる!」

人格たちが暴走する。

全員が。

主導権を奪おうとする。

リオンを押しのける。

リオンが叫ぶ。

『やめろ……今は……』

頭を抱える。

『お願いだ……』

でも人格たちは聞かない。

暴走し続ける。

現実世界。

リオンの体が光る。

激しく。

人格が切り替わり始める。

勝手に。

制御不能。

目が変わる。

戦士アレクの目。

剣を構える。

次の瞬間。

魔法使いリズの目。

杖を構える。

また変わる。

忍者カゲロウの目。

影に溶ける。

また変わる。

狂戦士バーサーカーの目。

吠える。

「グオオオオ!」

次々と切り替わる。

速く。

止まらない。

リオンの体が耐えられない。

負荷が大きすぎる。

ミラが叫ぶ。

「リオン!」

カインが叫ぶ。

「まずい……予言通りだ……」

リオンが叫ぶ。

「ぐああああ!」

体が崩壊し始める。

皮膚に亀裂が入る。

細かい亀裂。

何本も。

腕に。

顔に。

胴に。

そこから光が漏れる。

白い光。

まぶしい光。

グラムが叫ぶ。

「体が持たない!」

リオンが膝をつく。

触手に捕まったまま。

力が抜ける。

意識が遠のく。

視界が暗くなる。

『俺は……消える……のか……』

人格たちの声が遠くなる。

精神世界が崩壊していく。

リオンの意識が薄れていく。

『ミラ……カイン……グラム……すまない……』

意識が消えかける。

体の光が激しくなる。

亀裂が広がる。

崩壊が進む。

リオンが倒れそうになる。

前に。

地面に向かって。

でもまだ触手に捕まっている。

宙づりになる。

意識がほとんどない。

目が閉じかける。

三人が叫んでいる。

声が聞こえる。

遠くから。

でも意味が分からない。

リオンの意識が消える。

完全に。

暗闇に沈む。

深い暗闇に。

体だけが残っている。

光を放ちながら。

崩壊しながら。

触手に捕まったまま。

繭が脈打ち続けている。

「ドクン……ドクン……」

祭壇の光はまだ消えていない。

でもリオンはもう魔力を注いでいない。

意識がないから。

三人だけが魔力を注ぎ続けている。

必死に。

リオンを見ながら。

恐怖しながら。

でも諦めずに。

封印を完成させるために。

神殿が揺れ続けている。

海底が震えている。

最後の戦いが続いている。


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