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全員が俺だ ~6666回転生した記憶過積載者~  作者: 雨音トキ


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第27章 予言の書

図書館に入る。

リオンとミラは受付に向かった。

老人が座っている。

昨日まで本を読み続けたリオンを見て、驚いた顔をする。

「君は……あの……」

リオンが頭を下げる。

「すみません。ご迷惑をおかけしました」

老人が微笑む。

「いや、学者はよくあることだ」

リオンが真剣な顔で言う。

「お願いがあります」

老人が頷く。

「何かな?」

リオンが答える。

「禁書庫に入る許可が欲しいんです」

老人が眉をひそめる。

「前にも言ったが、許可証が……」

リオンが遮る。

「事情を説明させてください」

老人が黙る。

リオンが続ける。

「俺は世界を救うために、情報を集めています」

老人が目を細める。

「世界を救う……?」

リオンが頷く。

「はい。魔王の復活を止めるために」

老人が驚く。

「魔王……」

ミラが横から言う。

「本当なんです。リオンは記憶過積載者です」

老人が目を見開く。

「記憶過積載者……あなたが……?」

リオンが頷く。

「6666回分の転生記憶を持っています」

老人が立ち上がる。

「証明できますか?」

リオンが深呼吸する。

「戦え」

つぶやく。

瞬間、目が変わる。

戦士アレクの目。

老人が息を呑む。

リオンが続ける。

「戻れ」

目が元に戻る。

老人が座り込む。

「本物だ……」

震える声。

「待っていました……」

リオンが首を傾げる。

「待っていた……?」

老人が頷く。

「古い記録に書いてあったんです。6666回転生した者が来ると」

リオンとミラが顔を見合わせる。

老人が立ち上がる。

「禁書庫の鍵をお渡しします」

懐から鍵を取り出す。

リオンに渡す。

「最奥の部屋に、あなたが読むべき本があります」

リオンが鍵を受け取る。

「ありがとうございます」

老人が続ける。

「案内しましょう」

三人は地下への階段を下りた。

禁書庫の扉を開ける。

中に入る。

老人が松明を持つ。

「こちらです」

奥へと進む。

本棚が並ぶ。

さらに奥。

扉がある。

老人が鍵を使う。

扉が開く。

中は小さな部屋。

机が一つ。

椅子が一つ。

そして、机の上に本が一冊。

埃をかぶっている。

老人が言う。

「これを」

リオンが近づく。

本を見る。

タイトルが刻まれている。

『終末の予言』

リオンは息を呑んだ。

老人が言う。

「私はここで失礼します。ゆっくり読んでください」

部屋を出る。

扉を閉める。

リオンとミラだけが残された。

ミラが言う。

「開けてみましょう」

リオンが頷く。

本を手に取る。

埃を払う。

表紙を開く。

古代文字。

でも、読める。

リオンは読み始めた。

声に出して。

「終末の予言……」

ページをめくる。

「6666回転生した救世主が現れる……」

リオンの手が震える。

「彼は魔王を倒す力を持つ……」

ミラが隣で聞いている。

リオンが続ける。

「だが同時に……」

息を呑む。

「世界を滅ぼす力も持つ……」

リオンは本を置いた。

顔が青ざめている。

「俺が……世界を滅ぼす……?」

ミラが肩を掴む。

「リオン!」

リオンが見る。

ミラが首を横に振る。

「予言なんて当たらないわ」

リオンが答える。

「でも……ゼロは暴走した……」

ミラが強く言う。

「あなたはゼロじゃない」

リオンが続ける。

「俺も……同じ道を辿るかもしれない……」

ミラが両肩を掴む。

「聞いて!」

リオンがミラを見る。

ミラが続ける。

「あなたは一人じゃない。私がいる」

リオンが黙る。

ミラが続ける。

「ゼロは一人だった。でも、あなたには私がいる。それが違う」

リオンが震える声で言う。

「でも……もし俺が暴走したら……」

ミラが遮る。

「私が止める。何度でも」

リオンが涙が出そうになる。

「ミラ……」

ミラが微笑む。

「信じて。あなたは世界を救う。滅ぼさない」

リオンは頷いた。

「ありがとう……」

深呼吸する。

「続きを読もう」

本を開く。

次のページ。

「救世主は二つの道を持つ……」

読み進める。

「一つは、魔王を倒し、世界を救う道……」

また次のページ。

「もう一つは、力に飲まれ、世界を滅ぼす道……」

リオンが続ける。

「選択は、救世主自身に委ねられる……」

ミラが言う。

「ほら。選択できるのよ」

リオンが頷く。

「そうだな……」

また読み進める。

「救世主を導く者が鍵となる……」

リオンが顔を上げる。

「導く者……?」

ミラが言う。

「私のこと?」

リオンが本を見る。

「一人ではない救世主は、正しい道を選ぶ……」

ミラが微笑む。

「やっぱり」

リオンも微笑む。

「お前がいれば……大丈夫かもしれない」

ミラが頷く。

「大丈夫よ」

リオンは最後のページを開いた。

「最後の戦いは、救世主の心の中で起こる……」

読み進める。

「6666の魂と一つになるか、飲まれるか……」

リオンが息を呑む。

「その選択が、世界の運命を決める……」

本を閉じる。

沈黙。

リオンは考えている。

ミラが待つ。

しばらくして、リオンが言った。

「わかった」

ミラが見る。

「何が?」

リオンが答える。

「俺の戦いは、魔王だけじゃない」

ミラが頷く。

「自分自身との戦いね」

リオンが頷く。

「ああ。6666の魂を制御できるか。それが全てだ」

ミラが言う。

「あなたならできるわ」

リオンが微笑む。

「お前がいるからな」

二人は部屋を出た。

本を持って。

老人が待っている。

「読み終わりましたか?」

リオンが頷く。

「はい。ありがとうございました」

老人が言う。

「その本は持って行ってください」

リオンが驚く。

「いいんですか?」

老人が頷く。

「あなたのための本です」

リオンが頭を下げる。

「ありがとうございます」

三人は地上に戻った。

図書館を出る。

外は夕方。

太陽が沈みかけている。

リオンが空を見上げる。

「予言か……」

つぶやく。

ミラが隣に立つ。

「気にしないで」

リオンが首を横に振る。

「いや、参考にする」

ミラが首を傾げる。

「参考?」

リオンが頷く。

「予言は未来を決めるものじゃない。警告だ」

ミラが微笑む。

「そうね」

リオンが続ける。

「俺が気をつければ、世界を滅ぼさずに済む」

ミラが頷く。

「その通りよ」

リオンは本を見た。

『終末の予言』

重い本。

でも、必要な本。

「これを読んで、よかった」

ミラが言う。

「これからどうする?」

リオンが答える。

「魔王の封印地を探す。復活を止める」

ミラが微笑む。

「一緒に行くわ」

リオンも微笑む。

「頼りにしてる」

二人は宿に戻った。

部屋に入る。

リオンは本を机に置いた。

予言の書。

これを読み返すことになるだろう。

でも、怖くない。

ミラがいるから。

一人じゃないから。

ミラが言う。

「明日はどうする?」

リオンが答える。

「もう少し調べたい」

ミラが首を傾げる。

「何を?」

リオンが説明する。

「予言だけじゃ足りない。他の転生者の記録も読みたい」

ミラが頷く。

「そうね。もっと情報があるかもしれない」

リオンが続ける。

「明日、また禁書庫に行く」

ミラが心配そうに言う。

「暴走しないでね」

リオンが微笑む。

「今度は大丈夫。お前が見張っててくれ」

ミラも微笑む。

「任せて」

リオンは窓の外を見た。

星が見え始めている。

「まだやるべきことがある」

つぶやく。

ミラが隣に来る。

「焦らなくていいのよ」

リオンが頷く。

「わかってる」

でも、心の奥で。

不安がある。

予言の言葉。

「世界を滅ぼす力も持つ」

リオンは拳を握った。

「絶対に……滅ぼさない」

小さく誓う。

「俺は世界を救う。それだけだ」

ミラが言う。

「リオン?」

リオンが振り返る。

「何でもない」

微笑む。

「寝よう。明日も図書館だ」

ミラが頷く。

「そうね」

二人はベッドに入った。

リオンは目を閉じる。

でも、すぐには眠れない。

予言が頭から離れない。

でも、ミラの言葉も思い出す。

「あなたは一人じゃない」

リオンは微笑んだ。

「そうだな……」

つぶやく。

「一人じゃない……」

やがて、眠りに落ちた。

静かな夜。

図書館都市での夜。

明日も、調査が続く。

予言を知った上での。

覚悟を決めた上での。

リオンとミラの探求が続く。


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