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全員が俺だ ~6666回転生した記憶過積載者~  作者: 雨音トキ


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第28章 過去生の失敗リスト

翌朝。

リオンとミラは図書館に向かった。

受付の老人が迎える。

「おはようございます」

リオンが頭を下げる。

「おはようございます。また禁書庫に」

老人が頷く。

「どうぞ。鍵はお持ちですね」

リオンが鍵を見せる。

「はい」

二人は地下に下りた。

禁書庫の扉を開ける。

中に入る。

ミラが言う。

「何を探すの?」

リオンが答える。

「転生者の記録。もっと詳しいものがあるはずだ」

ミラが頷く。

「わかった。一緒に探すわ」

二人は本棚を見て回った。

古い本。

埃をかぶった本。

様々な本。

30分後。

ミラが叫ぶ。

「リオン! これ!」

駆け寄る。

ミラが本を持っている。

タイトルを見る。

「『転生者の記録』」

リオンは息を呑んだ。

「これだ……」

本を受け取る。

机に置く。

開く。

ページをめくる。

古代文字。

読める。

リオンは読み始めた。

「転生者の記録……すべての転生の詳細……」

ミラが隣に座る。

リオンが続ける。

「1回目の人生……」

ページをめくる。

「名前:ゴル……原始人……」

リオンの目が見開く。

「これ……俺の1回目だ……」

ミラが驚く。

「あなたの?」

リオンが頷く。

「ああ。ゴルは俺の中にいる」

読み進める。

「魔王復活……部族全滅……ゴル死亡……」

リオンが震える。

「そうだった……」

ミラが肩に手を置く。

「大丈夫?」

リオンが頷く。

「続ける」

ページをめくる。

「2回目の人生……」

読む。

「名前:トム……農民……」

リオンが続ける。

「魔王の軍勢……村焼かれる……トム死亡……」

リオンは懐から何かを取り出した。

小さなノート。

ミラが聞く。

「それは?」

リオンが答える。

「俺が作ったノート。6666の人格のリストだ」

ノートを開く。

「照合してみる」

本とノートを並べる。

読み比べる。

「1回目:ゴル……合ってる……」

次のページ。

「2回目:トム……合ってる……」

また次のページ。

「3回目の人生……」

本を読む。

「名前:アレク……戦士……」

リオンが続ける。

「魔王に一騎打ちで挑む……敗北……死亡……」

リオンは黙った。

ミラが聞く。

「アレク……あなたがよく呼ぶ人格ね」

リオンが頷く。

「ああ。強い戦士だ。でも……魔王には勝てなかった」

ページをめくり続ける。

4回目。

5回目。

10回目。

100回目。

1000回目。

全て同じパターン。

「魔王復活を止められず死亡」

「魔王の軍勢に敗北」

「魔王に殺される」

リオンの手が震える。

6666回。

全てが失敗。

全てが死。

リオンは本を閉じた。

「全部……失敗だった……」

ミラが言う。

「でも、今回は違うわ」

リオンが顔を上げる。

「そうだといいけど……」

ミラが続ける。

「何か共通点はないの? 失敗のパターンとか」

リオンは本を開き直した。

「そうだな……見てみよう」

ページを戻る。

1回目から読み直す。

「ゴル……単独で魔王の居城に向かう……」

2回目。

「トム……村人と協力せず、一人で逃げる……」

3回目。

「アレク……仲間を信じず、単独で魔王に挑む……」

リオンの目が見開く。

「全員……単独で挑んでる……」

ミラが驚く。

「仲間がいなかったの?」

リオンが答える。

「いや、いたはずだ。でも……」

本を読み進める。

10回目の人生。

「学者ルシアン……研究に没頭……周囲と孤立……魔王復活を知らず、襲撃される……」

20回目。

「商人マルコ……金で傭兵を雇う……裏切られる……死亡……」

50回目。

「忍者カゲロウ……単独潜入……捕まる……死亡……」

100回目。

「騎士エドワード……味方を信じず……単独行動……死亡……」

リオンは震える声で言った。

「そうか……俺は6666回……」

ミラが聞く。

「何?」

リオンが答える。

「同じミスを繰り返してた……」

ミラが首を傾げる。

「どんなミス?」

リオンが説明する。

「全員、仲間を信じなかった」

ミラが息を呑む。

リオンが続ける。

「戦士は味方を信じず単独行動」

本を指差す。

「学者は研究に没頭して孤立」

次のページ。

「商人は金で解決しようとして裏切られた」

また次のページ。

「忍者は誰も信じず単独で動いた」

リオンは本を閉じた。

「全員……一人で戦った……」

ミラが静かに言う。

「だから負けたのね」

リオンが頷く。

「ああ。魔王は強大だ。一人じゃ勝てない」

ミラがリオンの手を取る。

「でも、今回は違う」

リオンが見る。

ミラが微笑む。

「私がいる」

リオンの目が潤む。

「ミラ……」

ミラが続ける。

「あなたは一人じゃない。私がいる。他にも仲間を見つけられる」

リオンが頷く。

「そうだな……」

ミラが強く言う。

「6666回の失敗から学んだのよ。仲間が必要だって」

リオンが微笑む。

「ありがとう」

ミラも微笑む。

「どういたしまして」

リオンは本を見た。

「この記録……持って行っていいかな」

ミラが頷く。

「司書に聞いてみましょう」

二人は禁書庫を出た。

地上に戻る。

受付の老人に聞く。

「この本、借りられますか?」

老人が本を見る。

「『転生者の記録』……これは貴重な本ですが……」

リオンが頭を下げる。

「お願いします。必要なんです」

老人が考える。

そして頷く。

「わかりました。あなたになら」

リオンが頭を下げる。

「ありがとうございます」

老人が続ける。

「ただし、必ず返却してください」

リオンが頷く。

「必ず」

老人が微笑む。

「信じていますよ」

リオンとミラは図書館を出た。

外は昼。

太陽が高く昇っている。

ミラが言う。

「今日はどうする?」

リオンが答える。

「宿に戻って、この本をもっと読む」

ミラが頷く。

「わかった」

二人は宿に向かった。

部屋に入る。

リオンは本を机に置く。

『転生者の記録』

リオンの未来を決める本。

ミラが窓の外を見る。

「リオン」

リオンが振り返る。

「何?」

ミラが言う。

「失敗から学べたのは、幸運よ」

リオンが首を傾げる。

「幸運?」

ミラが頷く。

「普通、人は一度しか人生がない。でも、あなたは6666回の経験がある」

リオンが理解する。

「そうか……失敗のパターンを知ってる……」

ミラが微笑む。

「繰り返さなければいいのよ」

リオンも微笑んだ。

「そうだな」

本を開く。

「もっと分析しよう。他にも何かあるかもしれない」

ミラが椅子を引く。

「手伝うわ」

二人は本を読み始めた。

6666回の失敗の記録。

でも、それは今回の成功のヒント。

リオンは思った。

『過去の俺たちは失敗した』

『でも、俺は違う』

『仲間がいる』

『ミラがいる』

『今回こそ……成功する』

決意を新たにする。

窓から日差しが差し込む。

温かい光。

二人は読み続ける。

失敗から学ぶために。

成功するために。

世界を救うために。


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