第8話 母を訪ねて徒歩10分
episode8
なんとか、たどり着いた勇者と姫。
そこには、なんてことのない、よくある感じの住宅街が並んでいた。
ここにいったい、勇者と姫の両親はいるのだろうか......?
勇者と姫は、その住宅街を歩き出す。
ゆっくりと、一軒ずつ、表札を見て、自分の親を探す。
やってる僕の方の感想からすると......勇者のくせして探し方が地味すぎるだろ、と思う。
探し始めて徒歩10分......二人の家は無事見つかった。
......まさかのお隣りさん!
そのまま、何の躊躇もなく、家に入る。
勇者&姫「ただいま!」
きっと、おかえりなさいという返事があっただろう。
家に無事、帰ってくることが出来た。
これにて、ハッピーエンド!
......しかし、まだもう少しだけ終わらない。
その日の夜......二人は町の見晴らしのいい場所にいた。
姫「帰ってこられて本当良かったね。安心したよ。」
勇者「あのおじいさんに会ったときはどうなることやらと......」
姫「あ!流れ星!」
しばらくして、二人はこれからについて話し始めた。
勇者「俺ら、これからどうすればいいんだろ。」
姫「そんなの決まりきってるでしょ!私たち、結婚するんじゃなかったっけ?」
勇者「え?あれ、でも、なんか、初めてじゃないような気がする......こんな話するの。」
姫「私も、初めてじゃないような気がして言ったんだよ?」
なぜか、勇者と姫の頭にはゲームオーバーになったバッドエンドの記憶が脳裏に浮かぶ......。
なぜかは分からない。なぜか......。
その2ヶ月後、二人は結婚をした。
そして二人は、夢のマイホームも買って、そして、幸せな人生を送ったとさ。
めでたし、めでたし。
そして、10年後......。
続く。