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■シーン2(姫、ジョーカー、テトラ)男2女1

■シーン2(姫、ジョーカー、テトラ)男2女1

(※シーン0にキャラクター説明が載っています)


18年前。暗闇の中、クリスタルで創られたアイゼル城の最上階。

そのてっぺんにある部屋の窓に右手をかけ、下を向きうつむいているのは名無しの姫。

暗闇でうっすら何かが見える程度の明るさだが、彼女の身体は震えており。

その細い腕は窓枠をしっかりと握り締めていた。


姫「……」


彼女は左手に握りしめられている遺書を、窓の近くの棚に置き(その側には姫の白い靴がきちんと揃えておいてある)窓の枠の上にのぼり、一言だけ呟いて。


姫「ごめんなさい……みんな」


そのまま身を投げ出すつもりだった。

しかしその時、姫の部屋の天井から黒い狐の面をつけたジョーカーが、闇と共に音もたてず登場する。気付かない彼女。

姫にそおっと近付き身柄を押さえようとするが――。


姫「神様、死に逝くわたしをお許し下さいッ……!(飛び降りようとする)」


ジョーカー「はあっ!?」


姫「っ!? っだれ!?」


ジョーカー「よっと! っ!」


ジョーカーはハッとし、突然姫の腕を強引に引っ張り抱き寄せる。


姫「っ!?」


ジョーカー「チッ。困るなぁ。あんたで一儲けしようとしてんのに。よいしょっ!(姫「きゃっ!」)っと!」


そのまま強引に彼女を自分の肩の上に抱え。


ジョーカー「おいテトラ。例のものを」


ジョーカーがそう言うと、部屋の物影に隠れていたテトラが、優しいかすれ声で返事をして出てくる。


テトラ「はいはい。人使い荒いんだから」


ジョーカーにテトラと呼ばれた男は、何か……『人間』位大きいものを布にくるんで持っている。


ジョーカー「ん、手紙?」


姫「っ! ま、待ってっ! 読まないでっ!」


ジョーカー「……(姫を抱えたまま棚の上の遺書を取り、読む。)ふぅん。なるほどな。おい、テトラ。ソレ、池に投げ入れろ」


テトラ「はい?」


姫「っ!」


ジョーカー「(暴れる姫を床に立たせて)おい、あんた――」


姫「っ邪魔しないで下さい! 貴方たちは何者ですか!? わたしは今、どうしても死ななくちゃいけないのにっ!」

 

ジョーカー「やかましいッ」


姫「っ!?」


ジョーカー「っ」


男は面倒になって姫の腹を殴り、黙らせた。気を失い倒れてしまう姫。

姫の遺書はもとあった場所に戻して。


ジョーカー「ククッ。俺達が作ったものよりも、良いシナリオだ」


テトラ「ふふ。悪い顔してるよ。ジョーカー」


二人は不気味に笑い合う。そして二手に別れて走り出すと同時にオープニングの曲が五月蝿く鳴り響く。

(声劇時カット)最後、登場人物全員が黒い世界に赤い光と共に順番に駆けて現れ。

背中を向けたまま激しい音楽がブツッっと消えると同時に全員消えかける。

目潰しライト。暗転直前に姫だけ思い詰めた顔でぱっと振り向く―――暗転。

一瞬の隙も無く軽やかな清清しい笛のような音と同時にシーン3へ。明転。

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