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詩全集4

宵闇に咲くひとしずく

作者: 那須茄子
掲載日:2026/09/26

風がそっと髪をほどく駅前の路地で

君と別れた

誰が誰に向けて置いていったのだろう、開け放たれた鳥籠が

今の私の心境をよく表していた


ビルとビルの間に霞む月明かり

潜んでいた影は全力で疾走するかのように

私を歩く先を一足分越して纏わり付く


泣き枯らしたせいで身体は足先まで疲れきって

小さな公園のベンチに腰を下ろすことにした

花壇には散らばる花びらが幾重にも飾られ

咲き誇った季節の名残が模様となって

足元の砂に紛れて消えていく




夜の静けさに包まれた住宅街

窓の向こうで響くテレビの音

灯る明かりひとつひとつが

どこかで同じ孤独を抱えているようで

息を吸うたび

胸の奥に残る痛みで

私を目覚めさせてくれる

君を知って初めて知ったこの痛みが

今の私を形作っているのだと気づいた


宵闇に咲くひとしずくは

消えることなく咲き続けている

あの花壇に散らばる花びらのように

きっと名も無き理由を無闇に与えられた同じ穴のムジナ

そのしずくは涙なのか

いまだ答えは見つからないけれど

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― 新着の感想 ―
瑟々と   雫連々     酔いや身に    仄暖かく       醒めぬ隨に  しつしつとしずくれんれんよいやみにほのあたたかくさめぬまにまに  m(_ _)m      
前段が失恋直後で後段は数年〜十数年後かな?  〉宵闇に咲くひとしずくは 〉消えることなく咲き続けている   このフレーズが鬱苦しい
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