第21話 ドライブしてみた
以前読んだ方、またまた申し訳ありません!
21話と22話が合体して投稿されていました。
ストーリーに支障はないんですけど番号が飛ぶので、分けました。
なろうの投稿ってけっこう大変で……疲れてましたと弁解します。
気を取り直して、浮遊車に近づく。
よーく観察すると、タイヤの部分はタイヤじゃなくて、円盤だった。あと、車体の下に何本か支えるための支柱のような足がある。
フロント以外の窓から中は覗けない。
ゼロエロ曰く、
『後ろ部分は荷台と居住スペースじゃな。フロント窓が見えるのは仕様じゃ。見えなくなっているのは違法車なのじゃ!』
ということらしい。マジか。
コレってミニワゴンじゃなくてキャンピングカーだった。
そして、未使用だということだ。何らかの理由でここに隠されていたのだろうとゼロエロが言っていた。
…………欠陥品じゃないよな? って思いつつ、ゼロエロに教えられた通りにドアノブを指で掴む。
そのままでしばらく待機。
「ピッ」と音がしたら認証されたのでドアロックが解除された、ということだった。
「そんなに簡単なのか。なら、一番乗りの奴が認証されまくるんじゃねーのか?」
俺が感心したら、ゼロエロが否定した。
『そう簡単なものではない。この浮遊車が認めた者が認証されるのじゃ。下手な運転をすれば取り消されるぞ』
…………は? マジで?
もしかしたら運転は局に向かうまでかもしれないなと考えながら乗り込んだ。
……と、ゼロエロが急にぴょんっと助手席に飛び移る。
『このタイプに乗るのは初めてじゃ~。楽しみじゃな!』
浮かれてるし。
「なら、ちょっくらドライブといこうか」
ゼロエロに言うと、今度は局員ABに向かって、
「んじゃ、俺はこれを局に運んでいくから! 後始末よろしくな!」
って声をかけ、ゼロエロの説明を聞きつつスタートスイッチを押した。
*
結論。
浮遊車、楽しい!
スタートスイッチを押すと、タイヤっぽかった円盤が水平になり浮遊する。同時に足が収納される。
アクセルとブレーキは俺の知ってる車とほぼ一緒、ハンドルは丸っこく歪んだW型だ。
どれくらい浮遊させるかは基本オートだけど、ハンドルを傾ければ高さを変えられる。昔は、道交法で定められた高度で走らないといけなかったんだとさ。
外から見たよりも中は広くて快適。謎空間魔法と錯覚魔法で広く見せているらしい。
フロントガラス上にモニターっぽいのが並んでいて、周囲の景色を写している。
スピードは、本来は制限がかかっているハズだがこの浮遊車にはかかっていないとのこと。
ゼロエロだけでなく一緒に助手席に乗せたタロウと釘バットも楽しいらしい。左右に揺れていた。最初は振動で揺れているのかと思ったよ。振動ないのに。
……なんつーか、コイツら道具の形をした不思議生物、って言われた方が納得出来るんだけど。
あ、そういえば魔道具って名前じゃなかったか、古代遺跡物……古代遺跡生物が正しいんじゃないか?
『お主、さすがじゃのう。この手のモノは操作が大変なのじゃぞ? 初見でこれだけ乗りこなせるとは、凄まじいな』
ゼロエロが褒めたよ。
「あー……。俺、初見でなんとか出来るタイプなんだよ。なんだっけかな……向こうでは『右脳派』って言われてた」
よくわからないけど、理屈抜きで身体が動くタイプをそう言うらしいな。ま、だてに助っ人で金を取ってないというわけだ!




