4. お約束?
森を抜けた先に道を見つけると、ちょっとテンション上がりますよね。
辺りがようやく明るくなってきた。
レーヴァテインのおかげで寒さを感じないのは助かったが、
全裸で地面に寝転ぶ気にもなれず、
結局一晩中立ったまま過ごすことになった。
その間、レーヴァテインの試し切り――もとい性能検査を行っていた。
説明書などあるはずもなく、
剣からなんとなく伝わってくるイメージを頼りに試してみた結果、
いくつかわかったことがある。
まず、切った対象を燃やし尽くす能力。
これはどうやら、
僕の意思で発動・停止を切り替えられるらしい。
なんでも燃やしてしまうなら、
素材も薪も手に入らないところだった。
さらに、
剣を持っている間は火に関する魔法のような力も使えるようで、
火球を放ったり、
剣を発光させて周囲を照らしたりもできた。
夜を一人で過ごすには、
非常にありがたい機能である。
……まあ。
その検証中もずっと全裸だったわけだが。
もし万が一、
この光景が映像化されることがあれば、
ぜひ謎の光で隠していただきたい。
現実には当然そんな配慮はなく、
全面モザイクなしである。
早急にどうにかしたい。
明るくなったことを受け、
僕は現状打破のため移動を開始した。
ツタで腰ミノを作ることも考えたが、
虫がいそうで嫌だった。
代わりに、
蓮の葉によく似た大きな葉を見つけたので、
ツタを腰に巻いて葉を差し込み、
最低限だけ隠すことにした。
……まさか人生で、
自分が葉っぱ一枚の人になるとは思わなかったが。
森を進むこと三十分ほど。
前方に、木々がまばらになっている場所が見えた。
「ひょっとして……」
期待を胸に足を速める。
近づくにつれ、
木々はさらに減っていき――
「道だ……!」
整備された道。
ようやく文明の気配を見つけた。
……だが、
安堵したのも束の間だった。
「助けてくれー!」
誰かの叫び声が聞こえる。
視線を向けると、
かなり先に横倒しになった荷馬車。
そして――
その上には、
熊に似た巨大な獣が覆いかぶさっていた。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
道を見つけたと思ったらイベント発生。
だいたいお約束です。
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第一部完結まで執筆済みのため、
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