1. キャラクターメイキング
キャラメイク回です。
キャラクターメイキングってなんだ?
まるでゲームみたいじゃないか。
俺。
私。
僕。
儂。
あたし。
――知っている。
頭の中に、いくつもの“自分の声”が重なって響いた。
「あれ……?」
今まで、自分のことをなんて呼んでいたんだっけ。
いや、それだけじゃない。
自分が何者だったのかさえ、
ひどく曖昧になっている。
混乱する頭を押さえながら、僕は改めて画面へ目を向けた。
キャラクターメイキング
たしかにそう書かれている。
誘われるようにモニターへ触れると、画面が切り替わった。
あなたの名前を教えてください。
そうだ。
僕の名前は――
マコト
ツルギ・マコト
その瞬間、霧が晴れるように記憶が流れ込んできた。
名前を入力すると、新たな画面が表示される。
外見を設定してください。
「……外見?」
目の前に鏡のようなウィンドウが現れる。
そこに映っていたのは、
ぼんやりと輪郭だけを持った人型の何かだった。
どうやら男らしい。
……らしい、というのも妙な話だが。
年齢は?
身長は?
元の顔は?
分からない。
自分のことなのに、
何一つ確信が持てなかった。
画面には細かな調整項目が並んでいる。
「……いや、ここまで細かいのかよ」
身長。
体格。
髪色。
目の色。
顔立ち。
「……分からないなら、好みでいいか」
どうせ思い出せないのなら、
せめて自分が“しっくりくる”と思える姿にするしかない。
ほんの少しだけ背を高く。
体格は細すぎず引き締めて。
顔立ちも、なんとなく好みの方向へ整える。
――いや、ほんの少しだ。
本当に少しだけである。
設定を終えると、再び画面が切り替わった。
スキルを割り振ってください。
「なんだよ、本当にゲームみたいじゃないか……」
画面には大量の項目が並んでいた。
剣術
槍術
斧術
棍術
弓術
体術
……
火魔法
風魔法
土魔法
水魔法
……
体力
知力
腕力
敏捷
精神
……
特典装備:剣
特典装備:槍
特典装備:弓
特典装備:斧
特典装備:盾
特典装備:鎧
……
スキル:鑑定
スキル:交渉
スキル:マッピング
……
「選択肢、多すぎだろ……」
とりあえず剣術を触ってみる。
画面下部には現在のスキルポイント60と表示されていた。
そのほか、基礎スキルとして共通語、読み書き、基本装備、冒険者セットが最初から付与されているらしい。
剣術をレベル1にすると、ポイントが59へ減少した。
剣術Lv1:剣を扱う能力が向上、見習い級
さらに上げる。
剣術Lv2:一般級
消費ポイントは2。
その後も確認すると、
Lv3:熟練級(4)
Lv4:達人級(8)
Lv5:聖級(16)
どうやら必要ポイントは倍々で増えていくらしい。
レベル5まで上げると、合計31ポイント消費。
残りは29ポイント。
ほかのスキルも同様で、レベル制のものはすべて同じ仕様だった。
一方で、鑑定のようなレベル概念のないスキルは一律5ポイント。
「特化するなら二系統が限界って感じか……」
一つを極めて補助スキルを取るのが無難そうだ。
時間制限もないらしく、僕は色々な組み合わせを試していった。
その中で目を引いたのが――特典装備だ。
レベルを上げていくと、
なんとレベル5の剣はエクスカリバーだった。
「マジかよ……」
誰もが知る伝説の聖剣。
そんなものが貰えるなら、そりゃテンションも上がる。
剣術を極め、エクスカリバーを持って異世界無双。
――男なら一度は夢見るやつだ。
だが、その時。
僕はあることに気づいた。
「……ん?」
スキルポイントが足りず選択はできない。
だが――どう見ても、これで終わりではない。
各スキルはレベル5で上限に達していない。
レベル5に必要なのは16ポイント。
倍々で増えるなら、次は32ポイント。
つまり――
あと3ポイント足りない。
「……エクスカリバーの上があるってことか?」
伝説の聖剣を超える武器。
そんなものがあるなら、見てみたい。
「なんとかしてポイント増やせないのか……?」
僕は画面を睨みながら、裏技を探し始めた。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
ポイントを盛るか、堅実にいくか――
悩む時間が一番楽しい説ありますよね。
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