表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ショゴスの影  作者: 星六
5/34

5


バイト先のおやつを期待して道に出て走っていると、交通量が急に増えてきた。

しかもほとんどが俺とは逆の進行方向。

つまり郊外へ向っている様子。


俺も休日を満喫したいもんだ、と考えていると一台の車が俺の車線に入ってきて猛スピードで逆走してきた。

慌ててそれを避け、ふらつきながら道の端に原付を止めるとそれを皮切りに他の車たちも次々と車線を無視して逆走し始める。


いや、これっておかしいよ。絶対に変だよな。

車に乗っている人たちの顔を見てみる。

誰もが一様に焦りと不安と、そして恐怖を張り付けていた。



ただ事でない様子に呆気にとられながら原付を押しながら歩道を歩いていると前の角から真っ赤な服を着込んだ女の子が現れて前のめりに倒れて膝をついた。

進行方向だったから近づいて「大丈夫?」と声をかけた時に気がついた。


その女の子の服の赤はおそらく血の赤だ。その血の赤で服はぐっしょりと濡れている。


「どうした? どっかケガしてんの?」


原付のスタンドを立てて、女の子に声をかける。女の子は流した涙と鼻水を隠そうともせずに顔をあげた。高校生ぐらいだろうか。


「警察は? 警察はどこですか?」


そう言って女の子は嗚咽を漏らして声をあげて泣き出す。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ