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「うおっ!」
宇崎さんが叫んで急ブレーキをかけた。体が前に持ってかれてシートが肩と腹に食い込んだ。
ドンッと車に衝撃が走ると、今度はシートに体が押し付けられる。
そして車は止まった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
青い顔の宇崎さんは荒く息をしながら前を見つめている。俺もその視線の先を追った。
「何だ……これ……?」
路上には車にはね飛ばされたと思われる変な大きな筒状の物体が寝転がっていた。
穴だらけの青い円柱の上と下に四本ずつ長いロープのようなものが付いている物体で、その上下計八本のロープのようなものは横に幾つも走った奇妙な節を伸ばしたり縮めたりしてタコの足のようにうねっている。
「急に横から出てきやがった」
宇崎さんはエンジンをかけたままパトカーから降りて奇妙な物体に近づいていく。
三上もそれに続いて、俺も恐る恐る降りた。
うっ。臭っ。
臭いは物体に近づくにつれて強くなる。
「ひょっとしてこいつですか?」
訊くと宇崎さんが「そうだ」と言った。
この青い不気味な生物は胴体に空いた一円玉ぐらいの無数の穴の奥から虹色の光を発し、八本の触手らしきものをビタンビタンと動かしている。
その触手らしきものの先には赤黒く染まった長くて太い刺がついていた。
大きさは、円柱の胴体が一メートル七十センチぐらいで、上下についた動き回る触手を入れると三メートルは超えると思う。




