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『神の手違いが生んだ報われぬ者の転生録』  作者: Lark224a


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129/150

第128話 レベル100。

久しぶりに一人での探索を始めた俺は、その後も順調に探索を続けていき、気が付けば40層を目前にまで迫っていた。


ここまでの道のりは特に問題もなく、戦闘も含めて安定して処理出来ていることから、自分の中でもある程度の手応えを感じていたが――そんな矢先に、俺の視界へと新たな情報が割り込んでくる。


そして、現在のステータスがこれだ。


白瀬悠真 12歳 Lv100


体力 1466

筋力 1445

魔力 1423

速さ 1453

頭脳 1622

魅力 52

精神力 1723

運 60


・スキル

鑑定Lv5・身体強化Lv5・探知Lv5・自然治癒Lv4・速読Lv5・言語理解Lv3・潜伏Lv5・危機感知Lv5・神速Lv3・剣術Lv3→4・会心Lv3→4・並列思考Lv3・動体視力強化Lv4→5・心眼Lv1→2・連撃Lv1→3


・称号

『静かなる暗殺者』『限界を超えた者』


《主の討伐に成功しましたので、報酬を支給します。》


《体力・魔力・速さ・頭脳・精神力のステータスに+1000、そして、新スキルを選択してください。》


・暴走

《理性を失う代わりに、全てのステータスを2倍にする。》


・武装

《魔力を自身に纏わせることで、攻撃の威力・防御力をアップさせる。》


・スキル統合

《自分が持っているスキルを組み合わせることで、更なる強力なスキルを取得する。ただし統合できるスキルには相性もある為、全てが統合出来るわけではない。また、一度に統合できるスキルの数は3個が限界である。》


《いずれかの選択を行ってください。並びに主である白瀬悠真のレベルが100に到達しましたので、新たなる成長として進化することが可能です――YES・NO》


ステータスを確認しようとした瞬間、立て続けに表示された内容に思考が一瞬止まる。


いや、待て――情報量が多すぎる。


一旦落ち着けと自分に言い聞かせるようにして意識的に呼吸を整えながら、俺は表示された内容を一つ一つ順に整理していき、まず最初に目についたステータス+1000については、異常な上昇値ではあるものの主を倒した報酬として考えれば理解出来ないわけではないと結論付ける。


だが問題はその下だ。


視線を移した先に並ぶ三つのスキル候補の中でも、最後の一つの「スキル統合」に自然と思考が引き寄せられ、その説明文を読み進めるにつれて理解が追いつくと同時に、その異常性がはっきりとしていく。


スキル同士を組み合わせることで、より強力なスキルへと昇華する。つまりそれは、今自分が持っているスキルの“限界”そのものを突破出来る可能性を意味していた。


仮にLv5同士のスキルを統合した場合、新たに得られるスキルがLv1からのスタートになるとしても、それは“上位互換”に近いものになるはずだと理解した瞬間、選択肢は既に一つに絞られていた。


迷う理由など存在せず、俺は躊躇なく新スキル『スキル統合』を選択した。


そして残されたもう一つの問題――進化へと意識を向けた。


これに関してはあまりにも未知すぎるものであり、探索者についてそれなりに知識は蓄えてきたつもりの俺ですら“進化した探索者”などという話は聞いたことがなく、そもそも人間が進化するとはどういうことなのか、その定義すら曖昧なままだ。


アニメや漫画のように種族そのものが変わるのか、それとも単純に上位存在へと変化するのかと考えを巡らせる中で、もし見た目に大きな変化が出るのであれば流石に軽々しく選ぶことは出来ないと判断したところで、ふと一つの可能性が頭に浮かぶ。


目の前に表示されているウィンドは、今までの流れから考えれば単なる表示ではなく、ある程度の応答機能を持っている可能性が高く、ならば試してみる価値はあると判断する。


そう結論付けた俺は、半信半疑のまま意識をウィンドへと向け、そのまま言葉を投げかけた。


「進化について‥‥具体的に教えて欲しい」


すると、わずかな間を置いて――


《進化について――進化とは、自身の肉体や精神といった全てのパラメータを成長させるだけでなく、今まで才能が無かった分野に対しても適応出来るようになる現象です。》


頭の中へ直接響くような感覚と共に明確な返答が返ってきたことで、やはりこのウィンドとは会話が成立するのだと理解した俺は、そのまま間を置くことなくもう一つ確認することにする。


「見た目はどうなる?進化したら、人じゃなくなるのか?」


少しだけ間を置いた後、再び返答が返ってくる。


《いいえ、そのような変化は発生しません。外見は人のまま維持されます。》


その一言で、不安は一気に消えた。


「つまり、見た目は変わらずに中身だけが強化されるってことか?」


《はい、その認識で問題ありません。》


なら――答えは既に決まっており、もはや迷う理由などどこにもなかった。


「なら、進化しない手はないな」


そう呟くと同時に、俺は迷いなくYESを選択すると、次の瞬間には脳内へ直接響くようなアナウンスが流れ込んでくる。


《只今から進化を開始します。》


という声を最後に、俺の意識はまるで電源が落ちたかのようにプツンと途切れた。


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