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未来へ

 慌てて橋から身を乗り出した紫音であったが闇に包まれた湖でそれの姿を追跡することは出来なかった。

 これで本当に全てが終わった、、、紫音はその場に座り込み呆然としている。

 死を覚悟していた聡介であったが時間がいくら経っても噴火は起きなかった。そんなに火口まで深さがあるのかとずっと身構えていたが、ふと紫音の頭上の炎が緑色になっていることに気付いた。

「なぁ、、、俺の頭の上の炎何色?」

「何言ってんのよここ数日ずっと、、、、緑?」

「だよなぁ、紫音の頭の上のも緑だよ。」

「何で?助かったの?」

「どうやらそうみたいだな、落ちてく箱の赤みがなくなってたのとか関係あるのかな?」

「分かんない、、、、でも助かったんだ、、、良かったぁ。」

 紫音の目から大粒の涙がこぼれ落ちている、ハンカチでも渡してやりたい所だが聡介の腰も抜けてしまっていてそうしてやることが出来なかった。


『なんてことだ!長いこと掛けて準備して来た約束の日を阻止しやがった!クーリオの犬め!!』

「ふぅ、、、とりあえず世界の破滅はなくなりましたかね。どうか引いて頂けませんか?」

『世界を救ったつもりか?結局は人の手によって滅びの道を辿るんだぞ?遅いか早いかだけだ!』

「そうならないように、、、、少しでも長く世界が続くように努力していきますよ。」

『苦しみながら滅んでいくがよい』

 そう吐き捨てて使者は去って行った。


「この倒れてる人どうする?」

 桟橋の先端に天明も合流し三人が箱をここまで運んできた男を囲んでいる。細かい傷は多数負っているものの天明の頭上の炎も無事に緑色に戻っている。

「とりあえず、、、、後で考えましょうか。」

「そうですね。」

「空港とか港使えないみたいだし、密入国だしどうやってここから帰るの?」

「、、、、、とりあえずそれも後で考えましょうか?」

「そうですね。」

「まぁいいか、世界は滅びなかったし私たちもちゃんと生きてるし、なんとかなるか。」

「そうですね、きっと、、、なんとかなりますよ。」

 人知れず世界を救った三人は桟橋の上で生きている喜びを噛みしめていた。

 そして何事も無かったかのように世の中は回っていく、少しずつであるが確実に滅亡へと向かって。

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