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世界の終わり?

 御堂巌の診療所での出来事から二年の月日が経ったある日、聡介はしつこく鳴り続ける電話の音で目が覚めた。

 折角の休日なのに最悪な目覚めだとイラつきながら画面をのぞき込むと「清水」と表示されている、、、、誰だ?

 職場や取引先の人々の顔を思い浮かべてみるが該当する人間がいない、自分が登録しているのだからいつかどこかで会っているのだろう。諦めずに電話を鳴らし続けることからして何か重要な案件があるのかもしれないと渋々電話に出ることにした聡介に対して相手は堰を切ったように話始める。

「如月さん!俺の周りが大変なことになっちゃってるんですよ、そっちはどうですか?

 あぁどうしよう、どうすれば良いんですかね?このまま世界が終わっちゃうんですかね?」

「ちょ、ちょっと待って、落ち着いて。俺状況が良く分かってないんだけど、、、君は?」

「清水ですよ!前に会った死神の仕事手伝っている!」

「おぅ、あの清水君か。」

 そう言えば一応連絡先は交換していたがその後連絡を取ったことも会ったこともなかった、ガタイが良かったことは覚えているが顔はうっすらしか思い出せない。

「それで大変なことって?」

「俺の周りなんですけど、俺も含め炎が一斉に黄色になっちゃったんですよ!見渡す限り全部!!」

「は?そんな馬鹿な、眼鏡の調子が悪いんじゃない?たまにメンテナンスした方が良いらしいよ。」

 聡介の場合は眼鏡を取り上げるための口実であったけれども、、、

「そうなんですかね、それなら良いんだけど、、、で如月さんの周りはどうです?」

「それが、周りに人が居ないんだよね。」

「え?今どこに居るんですか?」

「家、、、、しかも布団の中。」

「んもぉ~、もうすぐ昼ですよ、頼みますよ~。」

「しょうがないだろ、昨日遅かったんだから。」

 起こされた聡介は文句を言いながら立ちあがりテレビの電源を入れ何か面白い番組はやっていないかとチャンネルを回していった。その手は生放送の情報番組が映った所でピタッと止まる。

「え?」

「どうしたんですか?」

「いや、、、その、、、今生放送のテレビ番組に映っている人、、、みんな黄色い炎が灯ってる。」

「え?ここら辺だけじゃなくて?」

 確かに清水の言う通り番組の収録はここから遠く離れた都心で行われている。しかも聡介は眼鏡を使ってみている訳ではない、、、

「そうだ!君の担当の死神は何か言ってないのか?」

「それが、朝から何度掛けても繋がらないんですよ!聡介さん、確認してくださいよ。」

「分かった。」

 自分の担当をしていた死神は今は人間であることを言うと面倒なのでそこは伏せておく。そんな中で自分たちの運命も知らない番組の司会者は笑顔で中継先のレポーターに話を振る。都心から飛行機で二時間程の距離にある中継先に画面が切り替わったのだが、なんとなくそうなんじゃないかと思っていた通りそこに映っているレポーターの頭上にも黄色い炎が灯っていた。

「清水君、、、、世界が終わるのかもしれない。」

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