第八章
翌朝。一行は朝食をとるために宿を出て近場の食事処へと向かっていた。
「うーん朝日が俺を殺そうとしてる」
キョースケが空を睨め上げながら呟く。
「キョースケさん、なんだかとても不機嫌ですね。さっきも宿を出る際にいろいろもめてたみたいですが」
「ああ。アイツは今、寝不足で機嫌が悪いんだ」
寝不足? と御剣の言葉に首をかしげるハル。
「昨夜は響と夜分まで問答をし続けていたからな」
「なるほど。寝不足で不機嫌だったんですね。でも、御剣さんや響さんはあまり眠そうではありませんね」
「まあ、慣れだろうな」
そう言うと、御剣は話を切り上げた。
それから間もなくして一行は定食屋へと着いた。店に入って数十分ほどで食事を済ませる。
「それじゃあ俺は宿に戻って二度寝するわ……」
キョースケはおぼつかない足取りでひとり先に帰ろうとする。
「旅の基本は団体行動でしょうが」と響がキョースケの肩をつかみ引き留める。
あの、とハルが挙手をする。
「自分は夢を売りに、お客を捜しに行きたいんですが」
「あーうん、いいよ。そっちが本業だしな。悪いな、こんな茶番に付き合わせて。それじゃあ迷子になられるとかなわんし、御剣さん。夢商人に付いて行ってやって」
わかった、と御剣は首肯する。
「それじゃ、御剣さん。またあとで」
響はひらひらと手を振り二人を見送る。二人が人ごみに紛れ、見えなくなる。
「さて、俺たちは宿に戻って待機だ。なに、果報は寝て待てだ」
「果報もなにも、何もやってないじゃん」
そんなんでいいのかよ、と司が呆れた声でつぶやく。
「いいんだよ、そんなんで。俺たちゃRPGをやってるわけじゃねぇんだ。欲しい情報を得るために町中を東奔西走して住民に片っ端から話を聞くなんてプロセスは必要ねぇ」
それに、とキョースケが響に続く。
「オレも響も、やるべきことはやった。あとは結果を待つだけだ」
呻くようにそう言ってさっさと帰ろう、と二人を促す。はいはい、と肩をすくめる響。司はため息をつき、キョースケの横に並んだ。
次の投稿は未定です




