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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第1章 勇者マストダイ!! 【勇者なのに……〇〇されました。】
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第32話 キノコ・タケノコ大戦


『素敵なマジックショーで皆さんをもれなくお花畑にいる気分にさせてあげますよ♡』



 着物少女がマジックショーを行うということで、急に張りきりだしたように見えるのは気のせいだろうか? もれなくお花畑って、もう既にお花畑にされてる様な気がするし。もちろん、ほぼ観客達も頭がお花畑状態なので誰も突っ込まない。イツキにしたって呆れ果てるばっかりで何も言わなくなってしまった。



『まずはこれから! それっ!!』


(ボボボボボ、ボコン!!!)



 なんか舞台の上にタケノコが轟音と共に生えてきた! しかも、闇雲デタラメな位置取りということでもなく、一列に規則正しく生えてきている。タケノコはこの国では一度も見かけたことがないくらいに珍しい代物ではあるが、正体を知らない人にはただの変に尖った植物でしかない。これを手品と言われても納得が出来るものじゃないしなぁ。これをどうしようというのか?



『オカキ君に続いて、お次はキノコ君がチャレンジ!!』


『これから無限に生えてくるタケノコを、私、キノコが駆逐します! キノコにとってタケノコは宿敵、親の敵に等しいのです!!』


『名付けて、キノコ・タケノコ大戦争チャレンジ!! さあ、張り切っていきましょー!!!』



 マジックショーっていうから手品が始まるのかと思いきや、手の空いた他のメンバーとの対決チャレンジ的なものが始まろうとしていた。ていうか、キノコの宿敵がタケノコだなんて聞いたことないんだが? 確かに双方とも山の中に自生しているという共通点はあるが、競合相手なのかと問われると、首をかしげるしかない。何の因縁だというのだろう? ただのタケノコ嫌い、食わず嫌いなだけでは?



『駆逐してやる……この世から一株残らず駆逐してやる!!』


(バキャ、ボコッ、ベキャッ!!!)


『うおお! タケノコ頑張え! 負けるなっ!! 力の限り、生えてやれっ!!』


(ニョキ、ニョキ、ニョキキッ!!!!)



 キノコという名の少年が無限に生えてくるタケノコを蹴散らしている! すごい勢いでタケノコの破片を撒き散らしながら破壊しているが、正に雨後のタケノコの如く次から次へとニョキニョキ生えてきていた! 駆逐しきれないタケノコはどんどん成長し、青竹にまですくすくと育っていた。どうすんの、これ? このままだと刑務所内に竹林が爆誕してしまうぞ!



『こんなもん、何度でも刈り取ってやる! これからもずっと、俺が何度でも!!』


(ぼこ、ぼこ、ぼこっ!!)


『よし、勢いが弱まってきた! このままなら勝てるよ、タケノコ・ニョッキ!!』


(ニョキ、ニョキ、ニョキキッ!!!!)



 キノコの体力も無限タケノコには遠く及ばず、駆逐しきれないタケノコがどんどん成長していった。そのせいで俺が危惧したように舞台の上が竹林に変貌してしまったのだ。どんどん竹林も大きくなっていくが……異変が起き始めた。竹の枝に付いた葉に何か奇妙なものが見え始めたのだ!



『ああっ!? 竹に花が咲いた!? 駄目だぁ、サイクルが終わっちゃう!!』


(カサカサ、しおしお……、)



 あれが”竹の花”! 竹ってのは通常花なんてのは咲かせることはないのだが、百年に一度くらいの周期で花が咲くこともあるという。しかもそれが意味するのは竹林の終焉……つまり枯れ果てる事に繋がっているのだ! あれだけ成長が異常に速ければ、枯れるのも一瞬だったというわけか。



『はあはあ、枯れた? じゃあ、俺の勝ち? キノコの勝利か……。』


(……バタン!!)


『ああ、速すぎる成長が寿命を短くしてた! これは大失敗だわ……。』



 竹林が枯れ果てるのを見届けた後、キノコの少年も体力が尽き、その場にグッタリと倒れ込んだ。不毛なキノコ・タケノコ戦争は意外な形で終結した。誰も予想し得なかった形で終わったので、みんな唖然として静まり返ってしまった。争いとは虚しいものよ……。



『おうおう! 楽しいお遊戯会はこれでお仕舞いかい? だったら俺たちがとっておきのショーを見せてやるぜ!』



 芸人一座の公演が一段落したのを見計らって、何やら部外者らしき連中が乱入してきた! しかも何処かで見た覚えのある奇妙な組み合わせの一団! ちっさいオッサンを先頭に手足が短く体の細長いコボルト、カボチャ型の兜を被った大男! コイツらは処刑隊じゃないか!



『ちょっ!? なんですか、あなたたち? 私達の公演はまだ終わっていませんよ!』


『まあまあ、お嬢ちゃん、落ち着きなって! ちょいとここらで刺激的なモンを観客たちに見せてやろうと思ったのよ!! その主役たちにもご登場願おうか?』


「……!?」



 俺やイツキ、名無しの男の周囲に黒色ローブを見にまとった連中が現れ、俺たちを動けない様に捕まえた。そのまま俺たちは舞台の方へと連行され、処刑隊の連中の前に立たされた。俺たちを使って何かしようと考えているのだろうか? 何か嫌な予感がする!



『これから処刑ショーを開催するぜ? 文句のあるヤツは今のうちに言っておけよ? もれなく一緒に処刑してやるからよ!!』

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