23話 武器選びは続く
23話 武器選びは続く
お姉さんにアドバイスを貰った翌日、騎士学校の選択授業の斧教室に来ている。ちなみに一人で。一緒に行動していたファムちゃんは槍に決めたから、そっちの授業に参加している。
「先生こんにちは。」
教室にはまだ他の生徒はいなくて、先生がストレッチをして生徒が来るのを待っていた。
「やぁラヴァルさんこんにちは。今日も来てくれたんだね。早速練習しようか。」
「あ、先生待ってください、このカタログ(昨日マルゴのお姉さんが持たせてくれた)の斧って使えたりしますか?」
「んん??20と35、大型のナイフ、いや小振の斧だな。刃は半月の斧、バルディッシュみたいなカタチ。そうだな、使った事がないな。。。このカタログは、、、マルゴ商店か。あぁ、案内が来てたやつか。」
「あ、、、使った事ないんですか?」
「すまんな。ないなぁ。この武器の形はかなり昔に使われていたモノだな。斧・短刀・武道の組合せで使う斧術になるが、難易度が高くて、使い手が居なくなったモノだ。最近マルゴ商店から出たみたいだな。今年の4月から発売したみたいだぞ。やってみたいのか?」
「あ!そうなんですね!だから学校になかったんですね。
はい、マルゴ商店の武器マイスターさんに相談したら、オススメされたんで、使ってみたいなぁ〜っで。」
「そうか、先生は一応斧・短刀・武道は使えるから、後期までには少しは使えるようになるかもしれんが、保証はできんぞ。」
「そうなんですね。ううう、、、ちょっと考えてみます。。。失礼しました。」
まさかのまさかのまさか古い武器だったのか、、、
お姉さんハードル高すぎるよ。
そもそも使い手いないんじゃ、どうしょうもないよー。
とぼとぼ廊下を歩いて帰ろうとしていると、ドンっという衝撃が肩に
「やぁやぁやぁっ!どうしたっ?とぼとぼ歩いちゃってっ!」
「ネアカくんかぁーネアカ君はいいよね、選択授業は武道にしたんだよね?」
「おうっ!そうだぜっ!ただ、やりたかったトンファーがなくて、悲しいけどなっ!」
「トンファーかぁ。で、どうするの?先生にお願いするの?使える人いますかー?って。」
「それがなっ!週一になるけど、トンファーを使える武道学校の先生が、こっちに来てくれるみたいなんだっ!トンファー狂で、王都で普及させる為ならっ!て感じらしい。他の時間は別の武道をやっておくよっ!」
「えーよかったね!!別の学校から来てくれるんだ!じゃぁ私もお願いできるか聞いてみよかな?いや、でも先生が自分でやるとか言ってたのに、悪いかなぁ、、、」
「どうしたんだっ?!」
「あのね、このカタログに載ってる斧を使いたいんだけど、動きが少し特殊らしくて、斧・短刀・武道を混ぜた動きなんだって。先生に相談したら古い武器だから、やる場合は先生も一から勉強するらしいんだよ。教えてくれる使い手が居なくて困ってるんだよ。」
「そうかっ!けど、これマルゴ商店だろっ?君のお父さんはどうなんだっ?マルゴ商店の錬金術師の方だけど、職人チームで元冒険者だし、確か色んな武器を使えるんだろっ?制作に関わってるんじゃないのかっ?」
「あ!確かに可能性はあるね。帰ったら聞いてみるよ。ありがとう!
けど、てっきりトンファー以外嫌だ!て言ってそうだったのに、週一で納得するなんて意外だね。」
「おいおいおいっ!俺ってそんなイメージなのかっ?!まぁ俺は武道と騎士という組合せを考えたら、トンファーがいいのかなっ?て思っただけだからなっ!絶対ってわけではないっ!それに学校も後期から週三しかないんだから、充分じゃないかっ?!」
ネアカ・ノーキン君のくせに大人な考えじゃないか!なんか嫌だ!名に恥じぬ脳筋ぶりを見せてくれよ!!
あ、でも根明だから、プラス思考も名の通りなのか、、、それでもなんか、、、なんか。。。




