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レスト・ワールド ~召喚士の活動記録~  作者: YUGE丸
プロローグ
3/7

最初の召喚獣

1日でブクマが20人増えてました!

ありがとうございます!

「うーん……この『設定時』とはなんだろう?」

「なにかお困りかね、少年」


俺が『召喚士の才能』の『設定時』という表記に困惑していると、不意に後ろから声をかけられた。


「あ、あの……どちら様でしょうか」


知らない人には敬語。これ鉄則。


「おっと、これは失敬。私はロッソーという。」


この人もプレイヤーなのだろう。

よく見ると、頭の上にネームタグが浮かんでいる。

危ない人ではないだろう。


「ええと、ではお言葉に甘えてひとつ聞いてもいいですか?」

「ああ、いいとも。私の答えられる限りで答えよう」

「僕は、『称号』というものを持っているのですが、そこに表記されている『設定時』という意味がよくわからなかったのです。」



そう俺が質問すると、ロッソーさんは少し考えるような仕草をとった。



「あの、すいません。失礼ですが、わかりませんか?」

「ん?ああ……いや、『設定時』の意味はわかるんだが、君は装備からしてベータテスターではないだろう?どうやってサービス初日で称号を獲得したのかと思ってね」


はぁ。やはり称号は簡単に手に入るものではないんだな。仕方ない………。

俺はこれまでの経緯を全て話した。


「なるほど。そんなことがあったのか。これは掲示板に………ごにょごにょ………」

「あの、大丈夫ですか?」

「あ、ああ、大丈夫だ。君が聞きたかったのは『称号』の『設定時』についてだったね」


お!教えてくれるのか!


「まず、称号には『所持型』と『設定型』の2種類がある。『所持型』は持っているだけで効果が発動するもの。『設定型』は設定して初めて効果が発動するものだ」

「先生ーどうやって設定するんですか?」

「……先生はやめてくれないか」


あはは、照れてる。


「こほん。設定するにはだな。使いたい『称号』の画面で設定と声に出すと、その称号を設定できる。1度には2つまでなら並行して設定できる」


なるほど。


「設定…………できた!」

「よかったな」

「はい!ありがとうございました!」

「ああ、じゃあまたな……いや……フレ登録しとくか?」


おお!初めてのフレンド!


「ぜひ!お願いします」

「そうか!なら名前を教えてくれ」

「はい。名前は……名前……………あれ?」

「どうかしたのか?」


ああ、エリーゼのやつ俺の名前、設定し忘れたな。


「名前、設定してないです。」

「何?それなら、早めに運営に連絡したほうがいいぞ。名前がないと、いろいろ面倒だからな。」

「はい。そうします」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「どうだった?」

「迷惑をかけたから、と5000G貰いました」

「そうか。それで、名前は?」

「はい『クレイン』にしました」


月島透、最初の『つ』と最後の『る』で『鶴』英語にすると、『クレイン』、安直な考えだ。


「いい名前じゃないか。これからもよろしくな」

「はい!」


これから楽しくなりそうだ。


「あ、そうだ。召喚士なら契約屋んとこ行かなきゃダメだ。そうしないと召喚獣は呼び出せない」

「ええと、それは何処にあるんですか?」


まったく。少しは説明書読んどくんだった。


「マップのタマゴマークのとこだ」


タマゴ…タマゴ……あった。


「わかりました。このあと行ってみます」

「ああ、そうした方がいい。召喚士は召喚獣がいないと、どの職業にも劣るからな」

「は…はは、そうですね……」


はっ!しまった!思わず苦笑してしまった。


「じゃあ私はこれで失礼するよ」

「はい。また会いましょう」

「ああ、またな」


ロッソーさんはさんはさっそうと立ち去っていった。

さて、契約屋を目指しますかね。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「ごめんくださーい」


店の人が見当たらなかったので、少し声を大きくして店の人を呼んだ。


「はぁまったく今日は客が多いのぉ」


少しすると、1人の長髭をたくわえた小柄なおじいさんが出てきた。

ネームタグがない。この人はNPCのようだ。


「あのぉ、すいません」

「んん?なんじゃおぬ…………ほうおぬし面白いのぉ」

「…面白い?」

「その『称号』、『召喚士の才能』を久しぶりに見たわい」

「俺以外にもいるんですか!」

「昔1度見たかのぉ」

「1度……」


でもその人、気になるな。


「で、おぬしは契約に来たんじゃろう?」

「はい!そうです」


アイテムボックスに『始まりの卵』という卵があるのは確認済みだ。


「契約にはまず、卵が必要じゃ。そしてその卵に『成分』を入れることで、契約完了じゃ」

「成分?」



「うむ。形を決める『型成分』属性を決める『属性成分』強化や特殊能力を決める『特殊成分』の3つじゃ。合わせて100個になるようにするんじゃぞ。強さやレア度で値段も変わるからのぉ」



「お金かかるのか……」

「で、どうするんじゃ」


お金かかってもやるべきだよな。うん。よし!


「やります!」

「そうかそうか」


強くて、かっこいいやつがいいなぁ。


「獣成分50、光成分25、王成分25にしよう」

「ほう、王成分を使うのか。進化が遅くなるかもしれんぞ?いいんじゃな?」


心は決まっている。


「はい!」

「そうか……なら卵に向かって『契約』と発するんじゃ」


ふぅ…初めての契約……よし!


「『契約』!」


そう俺が言うと、目の前が白い光に包まれた。

目を開けると、そこには黄金の毛に包まれた1匹の猫がいた。


「君の名前はもう決まっているんだ」








ーーーこれからよろしくな『ライガ』

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