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第17話 次回予告 振り返れば奴がいた


 黄昏の空。

薄緑の硝子窓に差し込む茜。


一人の客が入店した事を扉上部に取り付けた小鐘が“カランコロン”と、その音色で伝える。


 薄暗い店内、男は振り返り、女は椅子に座る男に視線を向ける。


暗いが為、お互いの顔をはっきりと視認する事は出来ない。



  「殿下。」


不意の事であった為か油灯を提げたままにバークスが立ち止まり声を上げる。


「バークス、邪魔するぞ。暗いな私の事は気にせず明かりを灯すがよい。」

「なりませぬ。殿下を立たせお待たせしたとあっては、バークス商会の恥になります。」

 


   俺空気 ( °ω° ;) 読むぜ


「バークスさん、今日は有り難う御座いました。また明日お伺いします。」

男の気遣い、応じたのは主人では無く女。

「よい、先触れ無く私が訪れたのだ。共に待つとしよう。バークス、勝手に待たせてもらうぞ。」


    ちょ!?(( °ω° ;))待っ


 一方的に場を纏め男の対面に腰を落ち着けてしまう女。バークスが頭を下げながら。


「アルウル殿下、失礼致します。急ぎ終わらせて参りますので。ヨシツネさんも。」


店内外、一つ、また一つと明かりが灯る。

女の背後、次には横、女の顔半面を油灯が照らす。

女は両肘を机に付き両の指を絡め、細い顎をのせる。その視線は机の上におちる。

また一つ一つと明かりが灯り、女の姿を暴いていく。


 美しい直毛ストレートの金の髪。碧い瞳が白く透き通った肌が、細く白い指が火に照らされる。

 上着は真紅、真紅の上着に刺繍施し貴金属、貴石を散りばめる。見事な意匠。



バークスが小走りに駆け寄る。


「殿下、大変失礼致しました。」

「うむ、バークス、机の上の品は?」


アルウル王女殿下、

姫と呼ばれる身分、彼女の問いに慣れた様子でバークスは答える。


「これらの品々は初見の交易商、殿下の目の前の御仁、ヨシツネさんが持ち込まれた品です。ヨシツネさん、こちらはレキ女王国、唯一の女王後継者にして王女殿下であらせられますレキ・アルウル様です。」


アルウルは、此の時、初めて顔をあげ対面の男を見る。


 そして見つめた。


「お初にお目にかかります。交易商人をしておりますヨシツネと申します。王女殿下に拝謁出来ました事、誠に光栄でございます。」


マレは胸に手を当て座したままに静かに礼をした。


「ヨシツネは何処の生まれか。」

「殿下がお気になさる程ではなく遠き遠き海を隔てた蛮地にてございます。」

「私は貴君の事が知りたい。」


誤魔化すもハッキリとした口調で再度尋ねられてしまう。


「ZIPANGでございます。」

「成る程、確かに識らぬ名だ。海を越えた遥か地、そなたの名も、黒い髪も黒い瞳も全てが珍しい。」




なんだYo こっちの奴等は全員野生児萌えかなにかか? (( 'Д`;)) あー帰りてー逃げてー

もう俺が燃えて燃え尽きて消えたい。( ゜∀ 。)



「殿下、失礼致します。」

二人の間に女主人バークスは茶を淹れ運んできた。


「ヨシツネさん、シナモンとメープルシロップを少しいただきます。殿下、こちらの香辛料、シナモン、こちらは甘味、メープルシロップでございます。何時もとは違う風味が味わえよろしいかと。」


少量を紅茶にまぜ提供するバークス、アルウルは暫し香りを楽しみ口づける。

一口、二口、三口のみカップ半分程を堪能し、ほうと吐息した。


「うむ、甘い。さらに香りが際立ち良い物であるな。してシナモンとはなんだ?」


曖昧さを許さぬ問いであった。


「シナとはチーナ、門は門戸の門でございます。私の故国近隣、チーナ国で門戸に使われた木材が余りにも良い香りで故国の者が苗木を持ち帰りZIPANGにて栽培致しました。私も故国から苗木を一本だけ持ち出しており、現在接ぎ木などで増やせぬか試行錯誤の日々でございます。」


「なんと!?それ程に貴重な物であったか。」


マレの嘘八百に大変満足し王女は再度紅茶を口に含み舌の上で転がした。




 もまえの国の北の地に生えとるはwww

 ちなwそれw木じゃなくて樹皮wなw

 おてぃんティン ( °д °*) びろ〜ンw



「殿下、折りいってご相談がございます。」

「うむ、言ってみよ。」

王女の許可を得て、マレとの経緯、商品の説明をするバークス。

「此度の品、殿下に値を付けて頂き、買い取って頂けないでしょうか。」


    ちょ!? ( ° д ゜)  待っ!?


「ふむ、私が此処に来た理由なのだが、今晩従姉妹でレキス公爵家のアーシスが来るのでな、一風変わった饗しをと思いバークスを訪ねたのだ。」


商会女主人が輝く様に笑み、それではと尋ね、次の言葉を待った。


「この件、引き受けよう。しかし、良いのかバークス、この商談。」


「アルウル王女殿下が付けられた値となれば、それがバークス商会での売値と為りましょう。ヨシツネ様も今後共にバークス商会をよしなに。」


深々と頭を下げる貴婦人に王女は満足気に頷き返す。


「相わかった。ヨシツネ、今宵は我が城、王宮へ招待しよう。今夜の夜は長いぞ。」


ニヤリと笑う王女殿下。女主人はクスリと笑った。





「今宵は殿下の温情有り難くお受けいたします。」


謹んでお断りしてえええええええええええええ

金だけ受け取って帰りてええええええええええ

    ウッウッ(´;ω;`)ヒッグ

   BBA、最後の最後でうらぐったな





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