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チートな飼い猫のおかげで楽々レベルアップ。さらに獣人にして、いちゃらぶします。 作者:森田季節

獣人ミーシャとのいちゃらぶ同居生活編

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186話 王都復帰

 俺たちはそのリザードマンたちを離れたところまで連れていって、縄を解いた。足の骨を折ったりしているので、攻撃はできないしな。今更、ちょっとの経験値のために殺すのも忍びないし。

 そこから先、俺たちには二つの選択肢があった。

 一つは、ダンジョンをこのまま潜り続ける。
 これは当初から予定として組み込まれていたことだ。だから、そうすることに何も不都合はない。

 もう一つはあの魔法陣に飛び込んでみることだ。
 上手くいけば、王都郊外の俺たちが縄張りのようにしていたダンジョンの地下35階層にたどりつける。
 地下35階層でも、たいていの人間にとっては恐ろしく地上から離れた、とても生きて帰れないような場所だと思われるだろうけど、俺たちにとったら、ずいぶんスタート地点に近いところまで戻ったことになる。

「入ってみましょう!」
 最初に魔法陣のほうを主張したのはミーシャだった。

「一気に王都のそばに帰れるのよ。すっごくいいじゃない!」
「多少の危険もあるけど、そこはいいのか?」
 俺が反対派なわけじゃないけど、一応こう聞いてみる。

「あっちのダンジョンにもモンスターはいたわけでしょ。モンスターが死なずに土着しているってことは私たちでも大丈夫よ。それに――」
 ミーシャはそこでうっとりした顔になった。
「33階層には温泉もあるでしょ? あれに入ってぬくもりたいわ」
 やたら、ミーシャ温泉好きだったもんな……。

「旦那、姉御はここに来るまで寒かったから、そろそろ家に戻りたいんですよ」
 たしかに魔王のダンジョンに来るまで、寒さで人も住んでないようなところをずっと進んできたからな。

「私も魔法陣に賛成します。このまま進んだとしても、どこかで念のため引き返すとなった時、歩いて王都まで戻るのは現実的ではありません。かなりの長旅でしたし、今後はこの魔法陣を使って、ここからスタートするべきではないでしょうか」
 ヴェラドンナがそう言った。
 まだこの魔法陣が一方通行じゃないという保証もないんだけど、まあ、そこはいいだろう。原則として、ピストン運行のシャトルバスみたいに同じ場所を往復しているはずだ。

 じゃあ、ほとんど満場一致だな。

 俺たちはあの魔法陣の前に立った。
「それじゃ、まず私からやってみるわ」
 ミーシャはさしたる抵抗もなく、その魔法陣の中に飛び込んだ。

 液体がたまっているはずなのに、全然水しぶきみたいなものは飛ばなかった。
 たしかに、ただの水なら千年とか経っているから干上がってるか。

 そして、ミーシャの姿も吸いこまれたように消えていってしまった。

「姉御、本当に消えちまった……」
 レナがぽか~んとした声で言った。

「では、魔法陣として生きていることだけは確実ですね。あのフロアにつながっていればいいのですが」
「35階層に行けるならミーシャがまた戻ってくるはずだ」

 で、三十秒も経たないうちに――
 その魔法陣が発光して、ミーシャがその上に現れた。

「はい、ただいま」

 ぴょんと魔法陣からジャンプルする。魔法陣は液体に沈んでるように見えたけど、体も濡れてない。

「ミーシャ、どうだった?」
 これで安全に行き来ができる魔法陣ということまでは明らかになった。

 ミーシャはゆっくりとピースのサインを作って、笑った。
「間違いなく、あそこだったわ!」

 俺たちの表情が瞬間、笑みに変わった。
「よし! これで次は楽に再スタートできるぞっ!」
「旦那、姉御、私もうれしいです!」
「これで魔王の攻略もぐんと楽になりましたね」

 俺たちはどんどん魔法陣に飛び込んで、あの地下35階層に進んだ。

 ちなみにもちろん戻る途中、33階層で温泉につかった。
「うわ~、やっぱりこれよ、これ~。本当に最高だわ~」
 温泉につかって、ミーシャは溶けそうになっている。

 まあ、俺も似たようなもんだけどな。
「こう、知ってるところに出るって、思った以上にありがたいな。次に何が来るかわからない恐怖心みたいなものがないから」
 勝手知ったる場所だから、予測がつく。心の緊張が大幅に減る。

 そこから先は気楽なもので、地下25階層ぐらいまでサクサクのぼれば、あとはあくびをしながらでも行ける。

 途中、地上に近いところでほかの冒険者たちに出会った。
「ええ! Sランク冒険者の皆さん、長らく旅に出られていたんじゃないんですか?」
 そっか、Sランク冒険者ともなれば、動向も注目されるか。

「実はな、この地下35階層にとある秘密があるんだ」
 黙ってなくていいのかなと思ったけど、まあ、いいだろ。

「そんなところ、逆立ちしたって行けませんよ……」
 一般の冒険者たちにとったら、そうだろうな。35階層自体が伝説的な場所だ。

「それにしても、なんか、汗ばむわね」
 ミーシャが服をばたばたやった。

「そりゃ、寒いところを前提にした服だったからな」
 俺たちは無事にダンジョンから地上に戻ってきた。いや~、あったかいな。
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