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君の為なら神さえも。  作者: 塩砂糖
第1章『異世界転移編』
21/53

第21話『第五等級』

2020/8/30


「翡翠等級」→「第五等級」

「瑠璃等級」→「第四等級」

「紫水等級」→「第三等級」

「黒曜等級」→「第二等級」

「白金等級」→「第一等級」

「日緋等級」→「特等級」


以上の通りに変更しました。

また、サブタイトルも同様に変更しました。

「……私、才能ないかも……」


 ギルドカードとの死闘、もとい魔力操作の出来ない自身との戦いにようやく勝利したユキが言葉を零す。


「ごめん。俺が変なアドバイスしたせいだな」


「それは違うよ。成功したのはリウスのアドバイスがきっかけなんだから――それよりも、長い間付き合ってくれてありがとう」


「いいよ。どうせすることなんか、ないんだから」


 そう言うとリウスは、受付でミュエから貰った紙をユキに渡す。その紙には冒険者として活動するにあたっての注意事項や、冒険者そのものに関する説明が書かれていた。


 まず、冒険者は実力により六つの等級に分けられる。


 冒険者登録時、特別な功績がない限り最も低い等級である『第五等級(だいごとうきゅう)』が与えられる。

 現在リウスとユキもこの等級だ。


 次に『第四等級(だいよんとうきゅう)』『第三等級(だいさんとうきゅう)』『第二等級(だいにとうきゅう)』『第一等級(だいいちとうきゅう)』の数字順で等級が上がり、最後に最高位である『特等級(とくとうきゅう)』が存在する。

 等級は基本的に冒険者としての実力や、依頼達成により上がっていくが、最高位の特等級のみ冒険者ギルドからのスカウトでしか昇格出来ないらしく、実質的な最高位は第一等級となっている。


 冒険者の主な仕事である『依頼』は、冒険者ギルドが斡旋しており、等級ごとに受けることが可能な依頼が決まっている。

 リウスとユキは第五等級の為、第四等級以上が対象の依頼は受けられないということだ。


 また、冒険者ギルドは様々な事業を展開しているらしく、等級が上がるごとに冒険者ギルド関連施設で割引が受けられるらしい。

 なんでも、第一等級にまでなれば関連施設を無料で利用出来るとか――。


「まぁ、今の俺たちには関係ないか……」


 将来的に第一等級になった暁には、ありがたく利用させてもらうことにしよう。

 これ以外にも様々な注意事項が書かれていたが、今のところ注意すべきものは特には無さそうだった。

 リウスが紙に書いてあった内容を思い返していると、ユキが顔を上げる。紙の内容を全て読み終えたようだ。


「それじゃ、行くか」


 向かうは先ほどの受付。

 ひとまずの目的である身分証の入手を終えたリウスたちが次にしなければならないこと。

 それは、衣食住のうち唯一未だに確保出来ていないもの。

 「住」すなわち宿の確保だ。


 先ほど――ユキとギルドカードの格闘が始まった直後――リウスがミュエに、近くに宿はないか? と聞いたところ、冒険者ギルドの二階から上の階層全てが、冒険者ギルドが運営する宿になっているとのことだった。

 第五等級なので大した割引は受けられないが、冒険者ギルドに登録しているのであれば、ここの宿がこの辺りで一番安いとのことだったので、リウスたちはここに泊まることにした。


 受付に行くと、ミュエはまだそこで仕事をしていた。


「お待たせしました」


「あ、リウス様にユキ様。ギルドカードの登録は終わりましたか?」


「は、はい……なんとか」


「それは良かったです。ギルドカードは登録者以外使用出来ない作りになっていますが、紛失した際はギルドに届け出てください。

 尚、再発行には発行料以外に別途手数料が発生しますのでご了承ください」


「分かりました」


「では、先ほどのお話の続きをしましょうか」


 そう言ってミュエは名簿の様なものをカウンターから取り出した。


「宿は一人部屋を二つで宜しいですか?」


「はい。それでお願いします」


「あ……」


 不意に、ユキが声を漏らす。


「どうした?」


「えっ――ううん、なんでもない」


「……? そうか」


 ユキが何を言いかけたのかは分からなかったが、リウスは宿を二部屋取ると、部屋代を払いミュエから鍵を受け取った。

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