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1話~出会い~

2056年 神奈川県12月24日 PM9:00

聖夜の夜に少女たちは語る。


楽しそうに、退屈そうに、そしてまた楽しそうに。


「千沙ー私、魔女はいると思うんだよ」

友人千沙は答える。

「いきなりなに?」

「いったとおりだよ」

「ソッカーマジョカー」

「なんで棒読みなんだよぉー。私は本気だぞー本気と書いてマジだぞー」

「何を根拠にそう思うの?」

「去年は靴下に炭が入ってなかった!」

「・・・・・」

このとき、部屋には90秒程の間ができた。

「前から言おうと思ってたんだけど、それイタリア文化でしょ?」

「うん」

「ここ日本だよ?」

「一昨年、炭入ってたたよ」

そしてまた間ができた。さっきより短かった。

「それはさておき、今年の真希のプレゼントは?」

真希は即答する。

「面白いこと」

「面白いことはもらえないと思うけどなぁ」

「じゃあーなんか面白いことないのー?千沙ー」

「ゲームとかやれば?」

「もうやったよ!!RPGとかFPSとかいろんなゲームを飽きるほどやりこんだわ!」

と、怒るように言いベッドがギシギシと音を立てる。

それに笑うように友人の千沙がまた答える。

「違う違う、VRゲームだよ」

「あ・・・そゆこと」

彼女たちは世にいうクリスマスパーティーをしていたのだ。

そして話題にあがったのが"VRゲーム"である。

2050年9月1日に発売され、爆発的に広がり今では持っていない人はいないのではと言われるほどの"リンクス"と呼ばれるゲーム機だ。

だがここにいる彼女は・・・

「でもあれ結構高いじゃーん。私にそんな余裕は・・・」

「なら一台差し上げましょうか?」

「うわっマジ―?」

「本気と書いてマジでしょ?」

「いよっしゃぁぁぁぁぁ」

おっとっとっと。

彼女たちの盛り上がりですっかり紹介を忘れていました。

ベッドの上で無邪気な子どものように嬉しがる私は

 白咲真希、16歳2040年2月14日生まれ。なんとバレンタイン。

母がイタリア人で父が日本人のハーフ。6歳の頃、日本に来て幼少期から元気で明るく、年上にもちゃんと敬語を使うことができるいい子で問題なく高校生まで育った・・・。

が、たまに不意に出るイタリア語をちょっと気にしている。

そして、このクリスマスパーティーに招待された真希の無二の親友。

 阿弥酉千沙。真希の同級生である。

真希とは小学3年生からの付き合いだがいつもニッコリとしていて結構謎が多い少女。

さらに、女子が力とするものを全て持っている。

 あぁ、羨ましい。


2054年 12月29日 AM11:45

「よしっ、準備完了」

クリスマスパーティー後、千沙は2日後にVRゲームに必要な物を30×50ぐらいのダンボールに紺色のタキシード男を連れ持ってきた。

毎回思う、千沙はやっぱり金持ちなのか・・・

「ってあれ。電源つかないよおぉ?」

それもそうだ、コンセントがささってないのだから。

「もーVRはめんどくさいなぁー」

真希は初めてでVRゲームがやったことがないのだ。

理由としては二つ。

一つはサーバー接続費、ゲーム機本体の値段などのお金の問題。二つ目は家族の問題。

皆さんがよく悩みそうなもので真希は6年間我慢してたのである。

「さぁさぁさぁ!始めての世界をこの頭で見にいくぞ!!」

真希は今朝ショップで買ったVRゲーム専用ソフト、"Gun’s・Asslt・Online"を手に取り、ゲーム機本体であるリンクスにさしこむ。

そしてゴーグル状の右上端にある小さなボタンに指をあて一言。

「待ってろ私の充実ライフゥーーー!!!」

ゴーグルの中の暗闇が白い光へと変わり、真希の目の前を包み込む。

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