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No.26.5 打ち上げするぞー。指輪は誰の手に?


 店に入り、席に着き、飲み物を注文する。

 僕は運転者なのでお酒を遠慮した。(元から強くないので基本的には飲まないけど)

 未成年組の双子は当然ソフトドリンク。2人は遠慮しなくてもいいよといったが、お酒はたしなむ程度なのでと言われ、結局全員で飲み放題(ソフトドリンクのみ)の注文になった。

 パットでの注文方式なので、先に自分が食べたい物を何品か選ばせてもらって、後は彼女達にバトンタッチした。


 注文が届き始めたところで、『Eランク冒険者昇格を祝う打ち上げ会』が始まった。


 サラダとか、お豆腐とか頼んだんだ。こういう時って肉一択じゃないのか。がっつりいった方が腹に溜まるのに...

 そんな偏見を持ちつつ、彼女達が話に華を咲かせているのを見て楽しんだ。ダンジョン内での出来事の話なんて参加できないよ。ずっと最終階層に居たからね。ボスの話なら隅々話せるよ。いや、話させて.....


 ☆☆☆☆☆☆☆☆



 しばらくして、デザートを食べて彼女達が満足し始めたので、机の上の空き皿を端に寄せて、7つの指輪を並べる。

 そして、自分のバックからメモ帳を取り出しだす。


「みんなを待っているときに、この指輪について少し調べてみたんだ。これを見て欲しい。」


〈メモ帳〉


 7つの指輪について

 

『 名称:大罪の指輪【○○】

  ランク:イボルブ《evolve》

  装備枠:アクセサリー

 

   □□□□□

 

  初期□□:+1~10 (数値はランダムに決まる)

  【○○】以外の大罪装備が装備できなくなる。

  【呪い:装備固定】              』


  (確定)

 ・指輪は『七つの大罪』をモチーフにしたアクセサリー装備である

 ・1人1種類しかつけられない。→〇〇以外の大罪装備が装備できなくなる。より


  (予測)

 ・【呪い:装備固定】→装備すると外すことができなくなる。

 ・初期○○:+1~10 (数値はランダムに決まる)

  →これによるステータス変動は、僕のステータスの補正欄の時と同じだと予測。

 ・イボルブ《evolve》=進化 →装備が進化する??


 指輪の種類

  【憤怒】:STR

  【暴食】:DEF

  【嫉妬】:INT

  【怠惰】:RES

  【傲慢】:AGI

  【色欲】:DEX

  【強欲】:LUK



「こんな感じだよ。とりあえず1人1つ、欲しい物を選んで欲しい。」

「分かったわ。それにしてもステータス全種類分あるんだね。」

「HPとMPを除いてですけどね。」

「うーん。迷っちゃう。カコはどれがいい。」

「お姉ちゃんと一緒がいい。」

「1つずつしかない無いから、一緒はできないよ。」

「お姉ちゃんと...一緒。(首を横にふる)」


「カコさん。【装備同化】のことを話しているのですか?」

「うん。」

「そういうことね。」


「カコ。それだとカコだけが損することにならないか。それでもいいのか。」

「うん。」


「ねぇ、みんな装備すること前提で話しているんだけど....みんな装備するの?」

「当然だろ。僕の予測が間違ってなければ強くなれるんだからな。」

「私も装備する予定です。できれば彼のぶんも欲しいくらいです。」

「装備するよね。ねっ、カコ。」

「....ゼロ。」

「そうそう。カコの言う通り、0のステータスあるから私達は。」



 そんなやり取りを経て、「いっせーのーせ」の掛け声で、そ欲しい指輪をカコ以外の4人で指さす。


 僕は、LUKが上がる【強欲】の指輪。

 レンは、STRが上がる【憤怒】の指輪。

 サエカさんは、AGIが上がる【傲慢】の指輪。

 ミライ&カコは、DEXが上がる【色欲】の指輪を選んだ。


「カケル君、【強欲】の指輪で良かったの?」

「えっ?何か問題あるのか。」


 誰も選ばなかったからラッキーって思っていたんだけど。


「LUKは、何も効果がない。元より初期が0か1の方が大半なので、恩恵があるのか分からないと言われていませんでしたか?」

「知ってるよ、サエカさん。でも、僕の初期ステータスの中でLUK一番高かったんだ。LUKを上げてみろって言われているように感じたから、ここで他を選んじゃいけない気がする。」

「さっすがー、ギャンブラー。人生ベットしてるね。」

「それほどでもないね。」

「褒めてないよ。」


 馬鹿にされたみたいだったが、軽く笑いが起きたので良しとしよう。


「さて、残りはどうしようか。」

「カケル君が預かってくれればいいと思う。」

「他の指輪に心変わりするかもしれませんからね。」

「いや、今ここで装備するよ。みんなも興味あるでしょ。」

「本当に馬鹿なの。外せなくなっちゃうんだよ。」

「んん?レンは怖いのか。」

「怖くはないよ。ただ、本当に【憤怒】の指輪で良かったのかなーって、迷っちゃってね。」

「私も似たようなものです。それに『大罪』という名前が付いているので少し尻込みしてしまいます。」

「私もちょっとだけ不安かも」

「(コクコク)」 カコは頷いている。


「なら僕が実験台その1になります。結果見た後に使うかどうか迷えばいいよ。」


 こうして、僕は【強欲】の指輪を手に取り、左手の人差し指に嵌めた。

 ステータスを見る前に一言。


「サエカさん。彼氏さん用に1つ持って行ってもいいですよ。サプライズプレゼントにしましょう。それとカコとミライ、本来は1人1つだったから今度何か埋め合わせするよ。約束な。」


 僕の言葉にサエカさんは驚きつつ「ありがとうございます」といい、自分の分の他に1つ指輪を取る。カコとミライは僕の提案に頷いてくれた。そして、のけ者にされたレンは「私は?」と食い気味に言ってきたので、「一緒にダンジョン行こうな」と言っておいた。


「それでは、ステータスを見ていきたいと思います。『ステータス』。」


 ステータスが表示される。

 そして、自身のステータスを見て最初の一言《ひとこと》、


「はぁっ??? LUKぶっ壊れたんだけど。」




 こんな感じで、僕たちの『Eランク冒険者昇格を祝う打ち上げ会』は終了した。

 半分放心・半分考え事の状態で、僕はしっかり彼女達を送り届けたようだ。元社会人としてのプライドで僕が一括でお店の支払いもしていたようだ。


 後日、「ありがとう。楽しかった。」という連絡があったので良しとしよう。



2章『Eランク試験編』終了です。


次は、掲示板回です。

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