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63剣の性能

「これはヨシアさんの造った剣ですか?」

イシスさんが俺の剣を受け取りながら聞いてきた。


「はい。今現在私が鍛えた最高の剣です。

抜いてみて下さい。」


「では失礼します……………こ……は…………。」

剣の刃紋を見ながら固まってる。


大丈夫か?


「どうしました?」


「………。こ、……失礼しました。この剣の刃の模様が凄まじいですね!

引き寄せられるといいますか……。

すみません、この商館にいる剣に詳しい奴隷に見せて構いませんか?」


「はい。どうぞ。」


と俺が言うと少し慌て気味に部屋を出ていき、しばらく待っていると、二人の人属と獣人の男を連れてきた。


「すみませんお待たせしました。

この二人は商館の中でも、特に剣に含蓄を持った者達でして……この剣です。見て下さい。」


「わかりました。鍛冶師殿、拝見させてもらいます。」

俺に頭を下げてから剣を受け取った。


「…こりゃあ…………ヤバいな。吸い込まれそうになる。」

「あぁ……この模様……何だ?…見たこと無い。」


「その刃の模様は私の国独特のもので『刃紋』といいます。

もし、良かったら振った感触なども確かめて頂きたいのですが…。」

とイシスに言って見た。


「わかりました。ここでは手狭ですし、裏庭に行きましょうか?」

と、いう事で全員で裏庭に向かった。


「何か的になるものはありますか?」

俺が聞くと


「我々が訓練をするための的があります。」

行ってみたら、等身大の藁人形みたいなのが。


「あれに撃ち込んでみます。」と人属の男。

首部分を狙って切りかかると、ズガンッと良い音がして、首部分がぶっ飛んでいった。


「え、マジ?」


横にいた獣人の奴隷の男が、そう言って口を開けて、空高く飛んで行った首部分を追っている。


首部分を切った人属の男奴隷もびっくりしてる。


「ち、ちょっと俺にもやらせてくれ。」

獣人奴隷も肩から袈裟斬りにしたら、

やはりズガンッっと音をさせて高く飛んで行った。


「あの、鍛冶師殿。この剣はだいぶおかしいです。剣を振った力と的に当たった時のダメージの寸法が合わないというか………。」


「実はこの剣、衝撃二倍の付与を行っているのです。」

バラしちゃった。


「は?剣に付与ですか?」

「鍛冶師殿は錬金術師でもあるのでしょうか?」


男の奴隷二人は目を丸くして驚いている。

ふと見たら、イシスも丸くしてる。


「私はただの鍛冶師です。錬金術師ではありません。

実はこの剣、欠点が一つありまして、剣を落とした時の衝撃も二倍になるんです。」

と、この剣のデメリットを話した。


「鍛冶師殿、剣を落とすのは剣士にとって恥です。

落としたら、それは落とした奴の責任です。

そんな事でこの剣の性能を気にする剣士はいませんよ。」

と言われ、少し安心した。


「ではイシスさん。この剣を、いろいろして頂いた礼として受け取って下さい。」

俺がそういうと、イシスが慌て出した。


「ちょ!ちょっとこんな高価なもの、おいそれと受けとれませんよ!」

とイシス。


これだけ驚くのを見たのは初めてかもしれない。


「これはイシスさんに差し上げるつもりで持って来たので、受け取って貰うとして。

こういう付与した剣って、売ったら高いんですかね?」

イシスに聞いてみた。


「正直私もわかりません。

専門外というのもありますが『付与された武器』というのを初めて見ました。

材質や装飾、大きさなどの販売された、

『前例』からおおよその見当はできますが、『付与された武器』は経験無いので何とも……。

ちょっと、あなた達の意見はどうですか?

実際使ってみたのですし…。」


「いや、これは『アダマンタイト』の剣を超える値段じゃないとおかしいです。

固くて丈夫な剣を相手にしたことはあります。

そういう相手には剣を折られない様な戦い方をすれば良いので何とかなります。

ただ、この剣の場合この的の様子だと、打ち合った相手がぶっ飛ぶんでしょうし。

冗談でも、この剣相手に打ち合う気なんて起きませんよ。

値段でいうと…そうですね白金貨3枚から5枚ぐらいはしてもおかしくないです。」

隣の獣人奴隷も頷いている。


「まさか奴隷になって、こんな名剣を振るう機会があるとは……鍛冶師殿、感謝します。」

まさか奴隷達に礼を言われるとは思わなかった。


「ヨシアさん、本当にこの剣を頂いて宜しいのですか?」

イシスが心配そうに聞いてきた。


「ええ、もちろん。『返してくれ』なんて言いませんよ。」

「わかりました。大事にさせてもらいます。」


「あ、結構暗くなって来ましたね。

これからメリダを迎えに行くんで、そろそろ失礼します。」

だいぶ暗くなってる。

まだ組合はやっている時間だけど、そろそろ行かないと…。


「それでしたら私も同行しましょう。

今頃は冒険者が組合に集まっているはずです。ヨシアさん達だけだと何かされる可能性もあります。…ではあなた方も付いて来て下さい。」

「「はいっ!」」

という事で俺達三人と、イシスら三人の計六人で馬車で冒険者組合に向かった。


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