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56鍛冶と交渉

さてどうしよう。


イシスさんに言われてるので、自宅待機で大人しくしとく。


商人組合の方々がこれだけ協力してくれてるんだ。

身勝手な行動は出来ない。


なら、家で俺が暇を潰せることは『鍛冶』だ。

出来上がりの4本を少し手直しする。


ダンジョンで気になった箇所だ。


それが終われば新たな『鍛冶』。

今日は『白石』を使ってみようか?


この前使ったインゴットを炉で赤くし、前回と同様に鍛える。何度も折り曲げその際に『コボルトの白石』を赤い鋼を割った中に入れ、炉にくべる。


白石と鋼では融解温度が違う。


鋼が少々緩くなる程度まで加熱し鍛え、白石を馴染ませる。

馴染ませ、鍛えた鋼に『ミノタウロスの白石』を同様に馴染ませる。


【鑑定】

鋼(物理衝撃二倍付与)


付与は成功したようだ。

これを『前回』と同様ブロードソードに、そしてその改善点を念頭に置き『形』を造り、仕上げていく。


鍛えて油に入れて冷やしている間に、鋼のインゴットを先程同様に鍛えて、『コボルトとスライムの白石』を使い、鋼に付与する。


【鑑定】

鋼(衝撃吸収二倍付与)


これは、まだ使わない……。


それと同じ付与をした鋼を2つ錬成し塊にした所で、エマが声をかけてきた。


「ご主人様、イシス様からの使いが……。

これから商館に来て頂きたいそうです。」

来たか…。


「分かった。」


俺は炉の火を落とし、浸けていた剣の油を拭い、砂に錬成した塊3つと剣を埋めると、身なりを整えて商館に向かった。


…………。


俺達三人が商館に着くと、イシスが馬車を用意して待っていた。

「お待ちしてました。

今から冒険者組合に向かいます。

詳しい話は中で。」

と言われ、馬車に乗る。


「すみません。

まさか手紙を送ったその日に連絡が来るとは思っていませんでした。」


「いえ、こちらこそ色々すみません。」

こちらが恐縮してしまう。


「ヨシアさんは今回の件をどう決着つけたいとお考えですか?」

と聞かれ、


「そうですね……。

『主犯四名は組合を除名。その他は最下位クラスの銅タグに降格』

でどうでしょう?」

「なるほど……。」


とイシスは考えた後、

「私も落とし所としては、そのあたりが適切だと思います。

では、それを『商人組合側からの要求』として向こうと話をしていきます。

…宜しいですね?」

「わかりました。宜しくお願いします。」


冒険者組合に到着し、馬車を降りる。

今の俺はこの建物を見ただけでムカムカするものが有るが、まあいい、中に入ろう。


「お待ちしておりました、イシス様。

それと、『鍛冶師ヨシア』」

メリダが入り口で待っていて挨拶してきた。


「ええ、お久しぶりですメリダ様。」

イシスは平然と、

「ああ。」

俺は憮然と挨拶を済ます。

「では、こちらへ」


と言われ二階に誘導された。





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