第十二話 村正、出会う
さっき聞いたんだけど、デアゴスティーニから
週間・私の黒歴史が発売だってwwwww
創刊号には暗黒ノートが付いて1280円とかwwww ちょっと欲しい。
第十二話 村正、出会う
一つ目の巨人はこちらを威嚇するように手に持った人間大はあろうかという棍棒でなぎ払うと、周囲にあった木製のベンチは粉々になった。
「なんて力……」
三人に冷や汗が走る、あんなものを食らったら骨折では済まないだろう。
明らかな恐怖に気圧されそうになるものの、アルマンディンは一歩を踏み出した。
「行くぞッ!」
大剣を構え駆ける、それを見てサイクロプスは棍棒を振り上げ、まっすぐに振り下ろす。
「甘い!」
サイドステップで軽く躱し更に肉薄する、サイクロプスが再び棍棒をふろうとする前にすれ違うようにして腹に一閃を繰り出すと、赤い巨体に傷が入り、血が流れた。
アルマンディンが距離を取り、サイクロプスの視線が一撃を加えた男を捉えようと振り向いたタイミングでこんどは背後からミレイが襲い掛かる。
ミレイは両腕に紫色の光を纏い、背中向けて突き出すとサイクロプスの体を貫通して光の槍が貫いた。
背後からの一撃を受けサイクロプスが腕を振り回しながら振り返るとミレイに当たり、村正の方へと弾き飛ばされた。
「大丈夫ですか!?」
駆け寄ってすぐに回復させる。幸い即死には至らなかったが、この力で癒すことが出来なければもう腕は動かせないだろうという程のダメージを負っていた。
「助かったわ、とんでもない攻撃力ね……」
5秒ほどで完治させるとミレイは再び立ち上がる。
村正も共に、と一歩踏み出すとミレイが制止する。
「君がやられたら私達は一瞬で終わりよ、サポートに徹して」
「はい」
そうだ、一撃を受けただけでどうなるかは今見たはずなのになぜ加わろうなどと思ったのか。
今自分が最も必要とされる位置で全力を尽くすべきだ。すぐにそう思いいたり短く返事を返すとミレイは頷いて再びサイクロプスの背後から襲いかかった。
時にはステップで、時にはしゃがみ、上手く棍棒を躱しながら攻撃を続けるアルマンディンも時折かわしきれずに吹き飛ばされる。
村正はすぐに駆け寄って回復した。こちらも一撃をガードして致命傷は避けているものの、腕の骨は砕け内蔵にまでダメージが出ている。
「カハッ……」
回復を済ませるとすぐに立ち上がり、喉にたまった血を吐き出してはまた斬りかかった。
このままじゃジリ貧だ……回復できないダメージを一発もらったらその場で均衡が崩れる。
そう思った頃、聖堂の奥で何かをしていたドレシーが声を上げた。
「あったー、やっと見つけた。うふふ」
そう言いながら立ち上がり手に持っていたのは、緑色に輝く宝石に見えた。
「さて、目的も達成したことだし、ワタシはこれで〜」
そう言いながら宝石を掲げ光に透かしてうっとりとした顔をしている。
「ぬうううん!!」
アルマンディン懇親の一撃が入りサイクロプスが横転する、その勢いで棍棒が叩きつけられ、木片が激しく飛び散った。
「キャッ!」
飛び散った木片のうち一片がドレシーの手を打つ。痛みに顔を歪ませて宝石を取り落とした。
それを見たミレイが宝石に向かって駈け出す。
「ハッ!ミレイ!!」
慌ててドレシーも宝石に向かって駆け出すが、壇上にいたドレシーよりもミレイのほうが宝石に近かった。
ぎりぎりの所で宝石を奪い、ミレイがドレシーに蹴りで牽制しつつこちらに戻ろうとする。
「危ない!!」
そう叫んだ時には既に遅く、ミレイの背中にはナイフが突き立てられていた。
サイクロプスは既に起き上がり、再びアルマンディンと戦い出そうとしている。
突然の一撃を受けたミレイは足がもつれ前に倒れこんだ。
握られていた宝石はその手を離れ、村正の足元へと転がってくる。
「アンタ!その宝石をこちらに渡しなさい!」
ドレシーが叫ぶ、ミレイの背中からナイフを抜き取り、再び瞳が赤く輝いている。
またサイクロプスのようなモンスターを呼ばれたら今度こそどうしようもなくなる。
村正は意を決して宝石に手を伸ばした。
宝石に手を触れた瞬間、体から力が抜けるような感覚に襲われ村正は膝をついた。
まるで宝石が体から何かを吸い取ったような、そんな感覚。
「ハッ、何ほうけてんだか知らないけど、渡す気がないなら殺すまでね」
そう言ってドレシーは村正へと手をかざした。
すると突然サイクロプスはアルマンディンへと背を向け、突然村正へと向かって突進してきた。
「ハッ、ムラマサ!避けろ!」
アルマンディンが叫ぶ、次の瞬間にはサイクロプスの巨大な棍棒が一直線にムラマサへと振り下ろされていた。
木材を粉々にする嫌な音が鳴り響く。
アルマンディンですら目を覆いたくなるような光景がそこには広がっている……はずだった。
「アハハハ、よっわ、非戦闘員がしゃしゃり出てくるからよ」
そう言ってドレシーが手をアルマンディンへと向ける。
それに従って振り向いたサイクロプスの手には、真ん中からへし折れた棍棒の根本だけが握られていた。
「は?武器はどうしたのよ」
にわかに困惑の色を見せるドレシー、その表情は一瞬にして驚きへと変わる。
風を切り裂く音が響く、その音が鳴ったと同時に動きを止めたサイクロプスには、一直線に血が滲み出していた。
そしてすぐに崩れ落ちる、地面に倒れると同時にその体は真っ二つに割れた。
「は?は?へ?」
驚きを言葉にすることが出来ずにいるドレシーが視線を動かすと、そこには緑色の光を纏わせた村正が立っていた。
「よわーい、弱すぎ」
どこからともなく幼い少女のような声が響く。
それは近くのようで、遠くのようで、はてまた頭のなかでしゃべっているような不思議な声
「助かった。ありがとう」
村正がそう声に出すと、少し上機嫌なトーンで少女の声は続けた。
「どういたしまして、次の主人は ア ナ タ ♥ うふふふっ」
よく見ればフワフワと村正の回りを廻る光がある。
「なんでアタシじゃなくてその男が呼び出してんのよ……」
もはや驚きも失せ、怒りに震える声でドレシーは叫ぶ。
「アタシが手に入れた魔石でしょうが!この泥棒野郎!ふざけんな!」
「はー?泥棒はアンタだったでしょ?そもそもアンタみたいなカッスカスの魔力じゃワタシを呼び出すのは無理よ」
ヒステリックな叫びに少女の冷たい声が返される。ドレシーはそのまま押し黙り、再びナイフに付いた血でモンスターを召喚し始めた。
「殺せ!」
地面に張り付いた血玉は蜂のようなモンスターに変わり飛来する。大人の男一人分はあろうかという巨体に身震いする。
「殺させるわけないじゃない」
少女の声が響くと共に風をきる音が鳴り響き、新たなモンスターもその身を裂かれて崩れ落ちた。
「こ……殺す、絶対に殺してやる!」
そう宣言してこちらを指さし、ドレシーはいつの間にか取り出していた珠から薄靄を出し、霞むようにこの場から消えた。
それから数秒、脅威が消えたことを確認し村正は倒れたままのミレイに駆け寄った。
手をかざすと幸いにもまだ息がある。背中の刺し傷を中心に回復させていく。
少しづつ顔色が良くなっていき、ミレイは直ぐに目を覚ました。
ドレシーが去ってから、地下からのモンスターの進行はすぐに止まった。
しかし負傷者は多数、死傷者も複数出た。突然の襲撃にグリッター本部としてはいいようにやられてしまったという結果に終わったといえる。
負傷者に関しては村正が積極的に回復させたが、それでも全員を救えなかったことにどこか後ろ暗い気持ちを感じていた。
当然エイプリルフールですけども(´・ω・`)
わりとあったら買っちゃうかも、週間・私の黒歴史




