100/122
ピンク色の電灯
机の上に置いていた花が枯れたの。
四角いプラスチックの容器に水を入れて、花を挿していたの。薄いクリーム色と、その縁がピンクに染まった薔薇。わたしは少しだけ、そう少しだけだけど、いつまでも咲いてくれればいいのに、って期待してた。
一週間前までは、わたしに観られていることを喜んでいるようにして、茎を伸ばして、そして花弁を開いていたのに。
いまは全てに疲れてしまった誰かみたいにして、水分が無くなって下を向いてる。それが、わたしを苛んでいる風に見えて、わたしは、花を容器から取り出してからゴミ箱に捨てたの。濁った水が花から滴った。
「もう、会わない」
「どうしてなの」
「理由を知りたければ、自分で探して」
「厭だわ、探したくないわ」
「そのままでいいの」
「いいわ、そのままでいいわ」
きっと、わたしは枯れてしまったのだ。そう考えれば、わたしも捨てられるだけなのだと考えれば、心地良くなって眠れるのかもしれない。




