キャラストーリー①黒乃 空
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「ここはどこだ」
辺り一面黒い空間の中に俺はぽつんと1人立っていた。
周りを見るがどこまでもつづく、黒い空間。
「どうして俺はここに」
何も聞こえない、誰もいない、最後の記憶に縋るように思い出す。
あぁ、そうだ、俺はーー。
「俺は、死んだのか」
思い出す。
俺は、異端精霊の会NO.7エアリス・ユグドラシルとの戦闘で
禁忌のスキルの代償で、身体が消滅したのだ。
「みんな元気かな....俺は寂しいよ」
俺は歩いた、黒い空間をひたすら前へ、前へと、重たい足を無理やり運ぶ。
死んだ俺が歩く理由はないように見えるが、俺はこの空間が嫌いだ。
誰だって、一人は寂しいし、怖い。
俺はその感情を埋めるために歩く。
すると、後ろから、ポトンっと音が聞こえた。
後ろを振り返るとそこには父さんがいた。
正確には父さんに僕が引き取られた時の光景だ
「これは走馬灯なのかな、もう死んだ後だけど」
目の前には施設の中で引き取られる俺の姿と黒髪ロングの男性といつもお世話をしてくれているおっちゃんがいた。
あの日の出来事は今でも覚えてる。
忘れられるはずがない。
俺は孤児だった。
昔起きた、正体不明の存在による町の襲撃
その日、一つの都市が地図から消えた今もネットやニュースで取り上げられている
有名な事件。
「正体不明事件」
この事件の被害者だった。
「おぅ、お前さん、名前は?」
黒髪ロングの男性は俺の義父、黒乃 龍 が幼い俺に問いかけている。
幼い俺はぶんぶんと首を横に振っている。
「よかったら、うちの子にならないか?」
「?」
幼い俺は状況が理解できず混乱していた。
「龍さん、手筈通り、この子をお願いします。 この子の精霊紋は少し特殊すぎる。
それに....これ以上、子供たちが大人の実験の犠牲になるのは我慢ならない」
「おじちゃんも一緒に行こ?」
幼い俺はおっちゃんの制服の腕の裾を握り軽く引っ張る。
「....うん、そうだね」
いつもいる施設のおっちゃんは一瞬、困ったような顔をしたが、いつものようにはにかんだように笑うと「あとから行くから、このおじさんについていきなさい」
と一言呟いた。
「ちょっと、待ってくれ」
おっちゃんは震える手を抑えながらポケットに手を入れ、ソーダ味と書かれた飴玉取り出し、丁寧に包装用紙を開けた。
「これ、いつもの美味しい飴だよ」
声が震えている。
「飴だっ!! やった、甘い飴だ、はむっ」
バタン
幼い俺はそこで寝てしまった。
今思えばあの飴を食べるたびに必ず寝ていた。
「うにゃぁ、ここどこ?」
「坊主、後ろを見るな」
突然の言葉に幼い俺は反応できず、抱きかかえられていた状態の為、後ろを当然見た。
唖然とした。
いつも施設の仲間と遊んだり、おっちゃんと遊んだ施設が激しく燃えているのだ。
「うわぁぁぁぁぁぁ」
激しく動揺し、施設に戻ろうと暴れる。
だが、おじさんの握力がそれを許さなかった。
幼い俺は泣きじゃくった。
「ねぇ、おじさん、皆はどこ? おっちゃんは、施設のみんなは」
「すまない、本当にすまない、俺ではまだあいつらには」
気づいた。
おじちゃんの右目が切りつけられており、身体もあちこち出血している。
「そうなんだね。....ね、みんな、死んじゃったんだね」
「もう一度聞くよ、おじさんと家族にならないかい」
大きくて、温かくて、それでいて、冷たい瞳、それでも幼い俺はまだこの世界の事を理解するにはまだ、まだ幼かった。
「分からない」
「あぁ、そうだね」
すこし、おじさんの顔が影に隠れた。
家族って何?
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