2章1話 ぼくのなまえ
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だれか・・・・よんでる?
だれ?きみはだれ?
トントン、トントン。
誰かがボクの肩を叩いてる。
ぼくはおきた。
「・・・・・ん?だ~れ?おねえちゃん?」
ぼくは目をこすりながら、目の前のお姉ちゃんに聞いた。
「ぼく、お名前なんて言うの?」
おねえちゃんきいてきた。
あ、なまえいわないと・・・・えっと、えっとね。
「えっとね、ボクの名前はうすかげ くら っていうの、5歳なんだよ」
「よく言えたね、えらい、えらい」
おねえちゃん、ほめてくれたぁ、うれしいっ。
「ふふ~ん、すごいでしょ!!」
ぼくはすかさずぴーすした。
「パパ、ママもね、ほめてくれるんだ」
よくパパとママはボクの事をほめてくれていた。
「パパとママはどうしたの?」
お姉ちゃんから、聞かれて気づいた。
「え?ママ?パパ?どこ?」
ママとパパがいないっ!!どうして!!どこ、どこ?。
ボクが探しに行こうとするのをお姉さんが止めた。
「ぼく、もう遅いから、今夜はお姉さんの所で寝ましょうか?」
おいでと両手を広げるおねえさん。
わーい、いい匂い、ピンクの長い髪きれいだし、なんたって。
「大きいメロン!!ぼくだいすきー、ママのもね、メロンあるんだー」
ぼくはメロンに飛び込んだんだ。
「うにゃぁ、ねむいよ、ねる」
そして、ぼくは、また寝た。
***
ここは、帝国の辺境にある小さな町
「エリステラ」
私はここの冒険者ギルドで受付嬢をしているぺータです。
今日も冒険者ギルドは冒険者たちで賑わっています。
あるところでは、ナンパ。
あるところでは、酒飲み勝負。
そして、あるところでは今日の私の誕生日を弟とどうして過ごそうかと考えている自分がいます。
最近、弟が反抗期で口を聞いてくれません。困った弟です。
「なんだぁ~?ぺータ、辛気臭い感じになってんじゃねえか?また弟か?ヒックっ」
「もう、お酒臭いですよ?紅蓮?」
「聞いてくれよ?ぺータ、俺の嫁さんと子供が可愛いんだよ、どうすりゃいい?」
「そりゃ、たくさん愛してあげればいいじゃないです」
一人の冒険者が声をかけてきた。
名は「紅蓮」さん、パーティー紅蓮のリーダーである。
1年前、紅蓮のパーティーにいるカレンという女性と結婚して、もう子供もいる。
い。いつも、酔いながらこうして惚気話を聞くのが私の日課でもあった。
「ぐ~れ~ん~?毎朝、惚気話を聞かされる、ぺータの立場にもなってよ。ごめんね、ぺータ」
「お父さん、悪い子、めっ!!」
カレンさんと子供のラブである。
「大丈夫だよ、カレン」と彼女に伝える。
「はぁ~、もうすぐ30歳、いい出会いがない」
私は溜息をついた。
紅蓮ファミリーは「いい出会いがあると思うよ」と私に伝えるが、私の元彼を説明しよう。
1回目、幼馴染と付き合い、寝取られた。
2回目、学生の時、恋愛したのだが、「俺はハーレム王になる」といい別れを切り出され、旅に出た。
3回目、3度目の正直で、5歳下の彼、いい彼氏だなと思ったのだが、今日の朝、「30歳のばばあ、なんていらねえよ」と別れを切り出されたのだ。しかも、隣に新しい女作って。
「私って見る目がないのかなぁ~」
私は、酒場のカウンターに頬をついて呟いた。
紅蓮ファミリー「それはそう」
「どうしてー」
私のツッコみに対して、幼馴染であるカレンは正確に分析した。
「だって、ぺータ、1回目の幼馴染の時は、自分の友達に寝取られて、2回目は、あの有名なハーレム王宣言野郎と付き合うし、3回目に関しては、2回目の彼に別れを切り出されて、雨の日に泣いてたところをハンカチ出されて、恋に落ちたなんて、べた過ぎて」
「だって、恋人ほしかったんだもーん」
「あのね、私止めてたよ、まじで」
「え、まじ?」
「恋は盲目っていうけどさ、手綱はちゃんと捕まえとかないと」
「精霊魔法、永遠のLOVE (炎)」
気づいたら、紅蓮の体に炎の文様が出てきた。
ちなみに、カレンはこの魔法で紅蓮の居場所を正確に見つけることができる。
やばい、幼馴染である。
「カレン・・・・なんて恐ろしい子」
まぁ、紅蓮も同意してるんだからいいけどね。
そして私は冒険者の受付を捌き、定時になった。
他の冒険者ギルドは残業があるらしいが、この冒険者ギルドがある町は小さいので、残業の概念がない。
「ただいまぁ~」
私はそのまま帰宅した。
家に帰っても弟は家にいなかった。
「ついに、家出か・・・・探しに行かないと」
私の誕生日、できそうもないや、目に涙が浮かぶ。
「だけど、たった一人の弟だし」
私の両親は弟を残し5年前に死んだ。
探しに行こうとすると、ドンっと扉から音がした。




