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虚無の精霊使い~愚者と呼ばれた異端者は世界を支配する   作者: 誤インキャ様
1章帝国編

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謝りたいだけなのに

 エアリスを倒した俺たちは、アルカナ学園長の指示の元、学園へ避難していた。


 アルカナ学園長からエアリス先生は今回の騒動の主犯と云う事で学生たちには伝えられた。

 7つの大罪と云う事は伏せて。


 学園のみんなが俺に向ける視線は何とも言い難い表情だった。


 信じていた先生が今回の騒動の主犯で。

 それを倒したのは、俺と云う事になっているからだ。


 事実だが、信じない生徒の方が多かった。


 俺を見るたびに人殺しという目線を浴びた。

 それでも俺は謝りたかった。


『私も生きたかった』


 エアリスの最後に残した言葉。


 あの言葉が呪いのように俺の身体に纏わりつく。


 もう少し話し合えばよかったと。

 そして、己の犯した愚行を。


 この2つを謝罪するために。


 アルカナ学園長からは謝罪は逆効果だといわれたが俺は謝りたかった。


 そして、俺は何をしているかというと今、体育館の演台の上に立っていた。

 アルカナ学園長に準備してもらった。

 俺は演台に上がり、辺りを見回す。


 生徒の目には殺人者を見る目線で俺に浴びせてきていた。


 憎悪、嫌悪、軽蔑、恐怖、拒絶。


 色々な感情が生徒の目を見れば分かった。


 それでも俺は謝りたくて、口を開いた。

 だが、()()()()()()()()


 周りに人がいることへの恐怖なのか分からない。

 思ったより、皆の表情が想像のはるか上を言っていたかもしれない。


 俺は気持ちが悪くなった。

 それを尻目に一人の生徒から、また、一人の生徒へと感情は伝播していく。

 様々な感情が爆発した。


「お前が死ねばよかった」「クズ、消えろ」「死ねよ」「あの先生を返して」


 覚悟が出来ていなかったのだ、俺は沈黙をしてしまった。


 さらに、生徒たちの感情は爆発し、勢いを増す。


 体育館中が様々な感情で埋まった。


 そして、一人の生徒が。


「みんな!! 黙って」


 大きな声で、皆の感情を止めた。

 その生徒、静かにしゃべりだした。


「私は、エアリス先生にいつもお世話になっていました。

 先生がそんなことをするような先生じゃないことも知っています。」

「なのに、貴方はそんな先生を殺した」


 女子生徒が近づいてくる。


 グサッ


 よって、女子生徒がナイフを持ち出し、俺に刺す。


「先生を返して、返してよ」


 何度も、何度も、刺された。


「どうして......抵抗しないの?」

「それはオレも後悔しているからだ、あの時、殺す以外の選択肢があれば」


 彼女はナイフを外した。

 そして、耳元で、「私、知ってました。先生が7つの大罪だって」

「!?」


「だけど、それを考慮しても貴方のしたことは許されない。だから、見せてください。貴方の手が人殺しではなく、誰かを救える手だということを」


 彼女は俺の手を取って優しく声をかけた。


 そして、皆に俺は謝った。


「皆、今までごめん、大切な人を殺してすみませんでした」


「どうですか? 皆さん、この方の事を許せないでしょうがこの通り、謝罪をしてくれました。死ぬのもいいでしょう、だが、生きて地獄をみせようではありませんか」


「「「あぁ、その通りだな」」」


「医療班、早く彼を医務室へ」


 そして俺の意識は眠った。


「おきて、起きてください」


「ん?」


「元気そうで安心しました」


 そこには青髪ロングに身長165センチくらいの女子生徒が立っていた。

 先程、俺を刺した女子生徒だ。


「行くのでしょう?」


「あぁ、」


「これ、以前エアリス先生から受け取った手紙です。あとこれを」


 それは手紙と剣だった。


「どうして、これを、」


「エアリス先生、私の役目はこの世界で死ぬことだって言ってたんです。理由は説明してくれなかったですが、そして、貴方にはあと6つの災いが起きる、頑張りなさいとの事でした」


「ありがと」


「行ってください」


「あ、その前に、大好きだよ」


「は?」


「生徒会長のアオイか、色々とありがとな」


「!?」


「じゃあ」


 そのまま俺は学園を抜けるのだった。


「行くの?」


 そこには俺の妹、五葉がいた。


「あぁ、7つの大罪は俺が助ける」

「来るか?」

「私たちの親は行方不明だからね、お兄ちゃんがいないと一人で寂しくて死んじゃうよ」


「一緒に行こうか」

「うん!!」


 そして、俺たちは学園を旅立った。

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